レミリア・スカーレット
記念すべき本編第一話はザ・東方キャラとでも呼ぶべき、おぜう様ことレミリア・スカーレットさんです。
え、何でかって?やだなぁ、書きやすかったからだよ!
でも、おぜう様とパチュリーの絡みは一度書いてみたかったものの一つだったので、少し満足です。
「……ぅ様、お嬢様。そろそろ日が暮れます、起きて下さいな。」
「んぅ……咲夜ぁ…?」
天蓋付きの、絢爛なベッドの上。…仮にそれが血のような赤に染まってさえいなければ、さぞ良く眠れたであろう、そんな寝台。
大人が寝るにも単独では大き過ぎるだろうそこには、一人の妖怪が眠っていた。ネグリジェ風の寝間着を纏い、薄い青紫の髪を寝癖だらけにして寝転がっている少女。
彼女は、レミリア・スカーレットと云う。彼女のいる建物…もとい城こと、紅魔館の主である。種族は吸血鬼。
吸血鬼と言うと棺桶の中で眠っているイメージがあるかも知れないが、どういう訳かレミリアは棺桶では寝たがらない。
恐らく、何らかの理由でもあるのだろう。
そして、レミリアを目覚めさせる為に先程から揺り起こそうとしている、もう一人の少女。
メイドである。
……少なくとも、少女はそう表現するしか無い容姿をしていた。
スカートの丈こそ少し短いが、俗に言う「メイド服」を身に纏い、頭には例のカチューシャの様なアレを付けている。
「……名前も知らないのですか?貴方も案外無知なものですね。」
すみませんでした…
「これは、ホワイトブリムというものですわ。昔は髪の毛が邪魔にならないよう室内帽として用いられていたものですが、メイドというものそのものが徐々に衰退するにつれて、ヘッドドレスとしての用途と共に名前のみが残ったものです。そもそも、ブリムというのは帽子のつばという意味なのですよ。」
……成る、程。
「……貴女、さっきから何と話しているのかしら?」
レミリアが頭の上に疑問符を浮かべながら、メイド服の少女に問う。
「何でもありませんわ、お嬢様。少し、作者の無知が目に余ったもので。」
「ふーん……」
納得がいかなそうなレミリアである。
「それはそうと、お嬢様。そろそろ夕食の時間ですから起きて下さい。私はこれから妹様と中国を起こしに行かなければならないので。」
中国…もとい美鈴も、どうやら寝ている前提らしい。
身から出た錆ではあるのだろうが、いささか気の毒な扱いである。
「……わかったわ。今から着替えるから、下がって良いわよ。」
「その必要は、ありませんわ。」
メイド服の少女…十六夜咲夜が、そう言った瞬間。レミリアの服は、寝間着から普段のピンク色のワンピースへと一瞬で変化していた。寝癖もちゃんと直っている。
咲夜が能力を使って時間を止め、レミリアの服を替えたのだ。
「……別に、自分で着替えられるのに。」
少しむくれた様に言うレミリア。
「先程も言った通り、私も忙しいものでして。一秒でも早くしないと、夕食が冷めてしまいます。」
「そう。じゃあ、フランと中国をお願いね。」
「はい。…では、失礼します。」
咲夜は後ろ手に扉を開け、終始優雅な仕草で出て行った。
一人になった広い部屋で、レミリアは一抹の寂しさを覚える。
実のところ彼女は最近、咲夜は自分の従者にしておくには過ぎた人材だと思っていた。
それは、決して自分を卑下しての考えでは無い。彼女を「従者」として側に置いておくことそのものに対してだ。
容姿は端麗、何をやらせてもそつなくこなす上に時間を操る能力を持ち、更には紅茶も美味しいとくる。
まさに完璧である。
しかし、だからこそレミリアは咲夜のその才を「勿体無い」と感じていた。
と言っても、レミリア自身はそれを惜しいと思っているだけなので、彼女を手放すつもりは毛頭ない。その様な所こそがレミリアのレミリアたる所以なのだろうが。……と言う以前に、紅魔館以外にメイドが必要な場所と言っても、殆ど見つからないだろう。幻想郷には洋風の建物自体が少ないのだから。
そもそも咲夜自信がレミリアに仕える事を至上の悦びとしているのだし、それに水を差すのも気が引けた。
……しかし、もし。
もし、咲夜がレミリアの下を離れたいと言うような発言をしたら。その時は、決して引き留める様な事はすまいと誓っていた。
レミリアは妖怪であり、その寿命は人間とは比べものにならないほど長い。実際彼女は、既に人間の寿命の五、六倍ほどの時を生きていた。
だが、咲夜は人間である。長くても100年生きればいい方だ。
他の有象無象共ならともかく、幼い頃から自分に忠誠を誓ってくれている彼女の人生を、自分の都合のみでねじ曲げる気には、到底なれなかった。
いくら彼女が、自分の知らない所でわがままお嬢様等と呼ばれていたとしても、だ。
わがままとは、後で取り返しがつくからこそのわがままなのである。
『大丈夫、生きている間は一緒にいますから。』
「咲夜…貴女は、それで良いの…?」
以前の彼女の言葉を思い出して、レミリアは、小さく独りごちた。…その時。
「お呼びになりましたか?」
「きゃあッ!?」
扉の向こうから、聞き慣れた声が。
「な、な…な……」
「皆さんがテーブルで待っておいでです。…何か、不足がおありでしたら…」
何だ、そういう事か。
レミリアは高まる鼓動を抑えつつ、
「い、いえ…すぐ、行くわ。」
と、応じた。
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
咲夜の言うとおり、食卓には既にレミリアを除いた全員が集まっていた。
………ん?全員?
「珍しいわね、パチェ。貴女がここに出てくるなんて。…それも、時間通りに。」
少し意外に思い、皮肉を投げ付ける。
相手はパチュリー・ノーレッジ、またの名を七曜の魔女と云う。紅魔館内にある、大図書館に住む魔女である。
「……丁度良く研究も煮詰まって来たし、こういう時に焦って先に進むといい事が無いから。気分転換みたいなものよ。」
「ふーん。…じゃあこの後、夕食を食べたら久しぶりに散歩にでも行かないかしら?気分転換と言うなら、少し身体を動かすのが最適だと思うわ。」
「成る程……悪くないわね。じゃあ、食後は腹ごなしの散歩と洒落込みましょうか。」
「ええ。」
実を言うと、レミリアがパチュリーを散歩に誘ったのは、彼女に対する思いやりだけでは無かった(勿論、それも多分に含まれているのだろうが)。
咲夜の事を、相談したかったのである。レミリアと咲夜の関係に関して全くと言っていいほど関わりの無い、彼女に。
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
『ご馳走様でした。』
食事、終了。
洋風なのにも関わらず食後の挨拶が和風なのは…ほら、作者の無知が悪い。
「…じゃあ、レミィ。」
「ええ、そうね。…行きましょうか、パチェ。」
…何故。何故、ただ散歩に出るだけなのに逢引の様な雰囲気になっているのだろうか。
レミリアはふとそんな事を考えてしまうが、その思考も咲夜の声により掻き消される。
「お二人共…どちらへ?」
その声には、ほんの少し、訝しげなものが混じっている様に聞こえた。
それを不思議に思いながらも、レミリアは何とか平然と答える事に成功する。
「案ずる事は無いわ、ただの散歩よ。」
「そう…ですか。」
どこか不審そうな目で、ちらとパチュリーを見る咲夜。目を向けられた当人は関心無さげにそっぽを向いている。
……何だ、この状況は。
咲夜は基本的に、感情を表に出す事があまり無い。それは彼女の従者としての部分がそうさせるのであろうし、レミリアはそれに不満を持った事はなかった。
だが、ふとした拍子に…特に、主人であるレミリア絡みの事柄で感情を顕にする事が少なく無いのは、少し感心出来ないな、とまた思ってもいるのであった。
「……咲夜。」
「は、はい!」
「もう一度言うけれど、別に心配する様な事は無いわ。本当にただの散歩だもの。」
「……承知、致しました……」
渋々といった感じで、引き下がる。
……本当に珍しい。咲夜がここまで感情的になっているのもそうだし、レミリアに何か言いたそうに口ごもる、それでさえも、今までには殆ど無かったことだ。
(……私の知らない所で、みんな変わって行こうとしているのかしら、ね……)
レミリアはそれを寂しく、そして少し羨ましく思った。
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
「……ねぇ、レミィ。」
「何かしら?」
ここは、紅魔館の裏庭。
そこには、裏にしておくには勿体無い程の庭園があった。そしてその美しさは咲夜の働きによって保たれている、と言っても過言では無い。
咲夜…一体、いつ休んでいるのだろう?
レミリア達は、その一角にあるベンチに座って、ゆったりと雑談など交わしていた。
……散歩は?
「何かしらって……それはこっちの台詞よ。何か、相談でもしたい事があったんじゃないの?」
パチュリーは表情一つ変えずに、言い放った。
隣にいる親友の顔を、一瞥すらせずに。
「……お見通し、って訳ね。」
どこか物憂げに頬杖を突くレミリア。長い睫毛が瞼に沿って歪む様は、本人の童顔、そしてこの場の暗さも相まってどこか倒錯的な美しさを醸し出していた。
彼女は、そんなレミリアを今度こそ横目で見て溜息をつく。その仕草は悩みを抱える親友を見てというより、手のかかる子供に対するそれに似ていた。
「で、何に対してのアドバイスが欲しいのかしら?私にも答えられる事と答えられない事があるけれど……それでも親友の頼みなら、出来るだけ役立つアドバイスをあげようとは思っている。」
表情を全く変えずにそう言うパチュリーの瞳からは、僅かではあるがレミリアを案じる光を見付ける事が出来て。
「……咲夜の、ことよ。」
結果的に言うなら、それが彼女を素直にした。
…いや、それは言い過ぎかもしれないが、だがパチュリーの思いがレミリアの心を融かしたのは確かだろう。
レミリアは、ぽつぽつと語り始めた。
「最近ね、あの子を見ていて思った事があるの。」
「あの子…咲夜の事ね。何かしら?」
「あの子、このまま一生私に使えたままで、幸せなのかしら…って。」
「………どういうことなのか、詳しくお願い。」
「パチェ、貴女も知っている通り、あの子は…咲夜は物心ついてからずっと、紅魔館で時を過ごして来たわ。」
「ええ、そうね。」
「咲夜をメイドとして雇ったのは他ならぬ私よ。だから私は主人としての責任を持って、あの子の成長を見届けて来た。」
「レミィがそれらしい事をしていたのが何より意外だったけれど…まぁそれは良いわ。続けて?」
「……でも、それはあの子にとって、幸せだったのかしら?って、最近になって思う様になったの。」
「…………………」
「あの位の年になれば浮ついた噂の一つや二つ、立つものよ。実際、咲夜は私から見ても申し分の無い器量を持っているし、私がそれを認めるかはともかく、そういう事があるのは仕方ないと思っていた。でも…」
「あの子、恋をした事が無いのよ。」
「私が買い出しを頼んだりして、人里へ行く機会は沢山ある。実際、男と会話をする事も少なくないはずよ。思春期の女の子なんてほんの些細な切っ掛けで恋に落ちるものだし、それは仕方がないこと。……でも、あれだけ頻繁に人里へ出掛けて行ってそういった事が何一つ無いというのは…私から見たら、少し異常だった。」
「……それは、個人差というものがあるんじゃないの?正直なところ、レミィ、あなたが割って入る様な問題でも無いと思うけれど。」
「そうなのかもしれないわ。それでも……心配なものは心配なのよ。」
そこまで言って、俯くレミリア。
無表情でそれを眺めていたパチュリーは、本日何度目かわからない溜息をつき、本人曰く「アドバイス」を目の前で項垂れている親友へと投げつけた。
それはもう、丁寧に。
「ねぇ、レミィ。」
「………何?」
「咲夜がさっき、散歩について私に妙に突っかかって来たわよね。あれ……何でだと思う?」
「わからないわ。でも、私の関係する事で感情を表に出したりするのはこれが始めてじゃ無かった。」
「えっ……そうなの?」
「ええ。香霖堂に、私が自ら品定めに行った事があるの。良い品が入ったという情報があったから。思えばその時も、やたらと付いて来たがったわね。……あ!まさか咲夜、あそこの店主に…!」
「落ち着きなさい、そういう気配が無いのはさっきあなたが言った通りでしょ。……しかし、成る程。前々からボロは出てたわけね…」
「ボロ?」
「いえ、何でも無いわ。…じゃあさっきの散歩の時の会話に戻すけれど。」
「ええ。……あの子も少しずつ変わりつつある、という事なのかしら…」
「まぁ、結果的に言うならそうなるでしょうね。…でも、レミィ。」
「何?」
「何故、咲夜があなた絡みの事になると取り乱すのか……その答えがわからない限り、少なくともレミィが心配する様な事態は起きないと思うわ。」
「………そう、なの?」
「ええ、これはそういうものよ。……あなたが愛想尽かされない限りは、ね。」
「……ありがとう。ちょっとほっと出来たわ。…つまらない話をさせてしまったかしらね。」
「面白いネタが掴めたから良しとするわ。それに、良い息抜きにもなったし。」
「…………あ。」
「何よその反応。…まさか忘れてたの?」
「……ええ、忘れていたわ。そう言えば息抜きの散歩だったわね。歩いてはいなかったけれど。」
「ふふっ、そうね。散歩なのに、歩くのを忘れてたわ。」
「くくくっ…丁度良いわ、これでお互い様としましょう?」
「そうね。……じゃあ、そろそろ戻りましょ。」
「ええ、遅くなり過ぎて咲夜を心配させてもいけないし。」
どこかすっしりとした顔になった二人は、再び立ち上がり、歩き出した。
その後、つやつやとした顔で戻って来た二人を出迎えた咲夜が眉を顰めるのを見て、レミリアはまたぞろ落ち着かない気分になるのであった。
「……………鈍感……」
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
「……………」
チリン、チリン。
部屋に帰って来た、その一時間程後。
レミリアは、無言で部屋に備え付けられているベルを鳴らした。
彼女の部屋に取り付けられているベルは特別製で、紅魔館中の他のベルとは一切共鳴しない作りになっている。唯一反応するのが、咲夜がポケットに入れている金属片。
「お呼びになりましたか?」
そして、その金属片の震えを確認した咲夜が、時間を止めてレミリアの部屋へやって来る。
勿論、普通の人間には不可能な芸当だが、流石そこは完璧で瀟洒なメイド。
そこにシビれる、憧れるゥ!
「咲夜。」
「はい、何かご用件が?」
レミリアは一瞬目を伏せた後、きっぱりと言った。
「今夜は、一緒に寝ましょう?」
「………は?」
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
「………何故…何故、こうなったの……」
「何か仰いましたか?お嬢様。」
「いいえ、何でも無いわ……」
二人は寝間着に着替えて、例の天蓋付きの大きなベッドの上で横になっていた。
一人で眠るには大きいと言っても、元は別に二人用という訳では無いので、二人で横になる分には多少狭い大きさに作られている。
となると必然、二人の身体は密着…とまでは言わないまでも、あちらこちらがくっついたりする。
半ば事故的に触ってしまった身体に自分には無い柔らかさを感じてしまい、嫉妬半分、動揺半分のレミリアであった。
「……咲夜。貴女、胸、また大きくなったわね。」
「はい!?……ま、まぁ、ここに来てからそれなりに経ちますから……」
今の不意打ちは、流石に効果があった様だ。
いきなりどうしたんですかぁ…と顔を赤くして目を逸らす様は、色の対比となる美しい銀髪と相まって、同じ女であるレミリアが見ても思わず鼻血を吹きそうな程の危ない魅力に満ちていた。
「そうやって、育って行くのよね…皆、私を置いて……」
「…………………」
レミリアがそう呟いた瞬間、咲夜の表情が強張る。
「……ごめんなさい、空気を害してしまったわ。さ、寝ましょう?」
それを見たレミリアは内心恐々としながら取り繕い、慌てて布団を被った。
「……違います。」
「え?」
咲夜は、レミリアの顔をじっと見つめながら、滔々と話し始めた。
「お嬢様、最近は野菜の好き嫌いが少し無くなりましたね。トウモロコシがどうしても食べられなかったのに、今日のサラダに入っていたものは完食なさったでしょう。」
「え、えぇ……」
いきなりどうしたのだろう、とレミリアは訝しがる。
「あと、服の好みが少しお変わりになりましたわ。髪も朝ごとに念入りにセットなさる様になりましたし…失礼ながら、私が幼かった頃と比べれば、随分と手の掛からなくなったものだと思います。」
「……………?」
「不思議なものですね。私の身体が大きくなり、出来ることが増えるにつれて、お嬢様はどんどん私の手を必要としなくなって行く。」
「それは、ッ……」
その時になって、レミリアはやっと咲夜の言いたい事を理解した。
それと同時に、じわりと目頭が熱くなる。
「お嬢様。貴女は成長なさっていますわ。それも、昔と比べて格段に。……私の芽は、いくら成長しても貴女という名の大きな日陰から抜け出す事は出来ない。何故なら、貴女の方が私よりも早く、大きく成長して行くのですもの。」
「咲、夜………」
咲夜は主人の目尻に溜まった透明な雫を指でそっと拭い、依然目を逸らす事の無いまま、言葉を紡ぐ。
「お嬢様。もし私が死ぬとしたら、それは貴女に追い付けない、日光を浴びる事の出来ない自分の不甲斐なさを実感した時のみですわ。その時は同時に、私の従者としての生が終わる瞬間でもある。……それはそうですよね、自らに自信の無い従者など、ただの木偶ですから。」
「……じゃあ、その時が来るまで…ずっと、生きていてくれる?」
咲夜の言葉を受けたレミリアは、そう問わずにはいられなかった。次に返ってくる言葉が、自分に対する気休めにしかならないと理解した上で。
「勿論ですわ。この十六夜咲夜、生ある限り貴女に仕え続けましょう。それが、私の幸せなのですから。」
「咲夜………咲夜、ぁ……!」
「………………」
レミリアは普段の威厳などかなぐり捨て、従者に抱きついて泣きじゃくった。
咲夜は、その矮躯を黙って抱き締める。強く、強く唇を噛みながら。
空が白み、草木から長い長い影が伸び、闇と光が交わる時間帯の…そんな、お話。
霊夢「えーと……何と言うか…次回予告?みたいなのを私達が請け負う事になったわ。博麗霊夢と、」
魔理沙「霧雨魔理沙だ!」
霊「元気良いわねアンタ……」
魔「まぁ、私達は本来このシリーズでは出てこない予定だったからな。こうして出演できただけでも万々歳ってもんだろうよ。」
霊「私は神社でゆっくりしてたかったわ…ま、この場を魔理沙だけに任せたりしたらどうなるかわかるから残っててあげるけど。」
魔「失礼な物言いだな、おい……」
霊「とりあえずさっさと仕上げるわよ。後書きでスペース取りすぎちゃ駄目でしょうし。」
魔「一理あるな。…えーと、じゃあ次回のメインキャラは……ドゥルルルルルル、」
霊「じゃーーーーーん、って何やらせてんのよ!?」
魔「い、意外にノリ良いんだな……」
霊「うるさいわね!!」
魔「まぁとにかく、次回のメインキャラは……なになに、『河城にとり』?」
霊「また地味なキャラを……あ、ごめんねにとり。」
魔「作者が工業系の学校にいるからな。キャラ的に書きやすいんだろう。」
霊「あの馬鹿、前書きでもそんな様な事言ってたわね……後々地獄を見るってわからないのかしら?」
魔「その時はその時だろうぜ。」
霊「ま、勝手に足元掬われてれば良いわ。」
魔「やれやれ、冷たいねぇ。……じゃ、今回はこの辺で。このシリーズは不定期更新な上に他のシリーズと同時進行だから、更新スピードはかなり遅いが……ま、愛想尽かさずに読んでやってくれ。」
霊、魔「「じゃあ、また次回!」」