第五弾 ヤケクソ黄泉の国解説
『おしえて!エリックさん』
~黄泉の国の謎、今日も大調査!~
\\死後の世界から生中継!!//
「えー本日はですね……フラグ回収からの天空界を経て、気がつけば賽の河原でゴブリンにいじられ、そして三途の川を恥を晒しながら渡り、気づいたら黄泉の国にすんなり入国してました。え〜、私そんな履歴書書いた覚えないんですが?」
ゴブリン(なぜか現地ガイド)
「おーエリック、様になってるじゃねぇか!ひょっとして転生前ここ勤務だった?」
「なにその怖い冗談!? カメラマンさん、今、引いたでしょ!? 引いたよね!?」
「……さぁ!気を取り直して本日のお題は!!」
『魔空界・黄泉の国・地獄・魔界』について!!
「生きてる皆さーん!ここ、来たくない場所ナンバーワンです!匂いも景色もバッドエンド感すごいですよ〜!」
「でも私エリック、知りたいみなさまのため読者様のために今日もがんばります!これ、徳になりませんか?……ダメ?え?……生きてないとダメ……あーそういう……」
(…………)
「はっはっは、損得勘定なんてクソくらえですよね!(泣いてない)ではさっそく調査開始!」
「皆さん、“黄泉の国”って聞いて、まず何を思い浮かべますか?」
「はい!そう!地獄!でもちょっと待ったあああああ!」
「正式には“魔空界”と呼ばれまして、生前ちょいと悪いことした人たちが、転生前にちょっと罰を受けながら仮住まいする場所なんですねー!」
鬼蜂
「痛っ!」
鬼モスキート(プ~ン……チクッ)
「かい~の!!!ちょちょちょ、なんで私ばかり? え?カメラマンは特別の特例?……あ〜そういう……」
「……というわけで、黄泉の国は“魔空界”という世界の中にある、和風テイストな町ってわけです」
「ここには“魂の裁判所”がありまして、生前の行いをチェックされ、七十七日かけて裁かれ、最終的に地獄か、それ以外の場所(たぶん良くはない)に送られます!」
「天空界との違いはここ!もう“罰ありき”なんですね!なので、ここ来てから“いい人アピール”しても、意味なし!!意味なし……(悲報)」
まとめます!
1 魔空界は、生前やらかし多めな人の寄り道スポット!
2 黄泉の国は、そこにある和テイストな魂の町で軽い罰を受けながら生活!
3 裁判所で裁かれ、七十七日後に六道配属決定!やったね転生チャンス!
「いや~すっきりしましたね!次回はあの恐怖の裁判長《十王》様について解説しますので、お楽しみに!!」
(両手を広げてぶんぶん振るエリック)
近くを歩いていた女性
「ちょっと!なにその失礼な手のひら!」
((ง ˙罒˙)ว )д*)!! バチーン!!!
「なんで〜〜〜!?」
※黄泉の国では、手のひらを向ける行為が文化的にNGの場合があります。多種多様な魂が共存するので、礼儀作法には気をつけましょう!
「いや!異世界知らんし!!」
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本作はフィクションです。実在の人物、宗教、団体、価値観とは無関係です。