第十一弾 黄泉温泉物語 ~湯けむり地獄旅情
『おしえて!エリックさん』
黄泉温泉物語 ~湯けむり地獄旅情
プロデューサー鬼
「黄泉の国にも、癒しがある──」
それは遥か地獄第十三区、魂癒谷。
黄泉と地獄の狭間、誰にも知られぬ霊峰のふもとに、
今も静かに湧き続ける一筋の温もり……。
その名も──
黄泉温泉。
……だがしかし、ここは“黄泉であり地獄”。
ただの癒しで終わると思ったら、間違いなのである。
エリック
「お待たせしましたァァァッ!!」
「『おしえて!エリックさん』、本日はまさかの──温泉回ですッ!」
「黄泉の国に“癒し”? いやいや、どうせ“地獄のお湯”だろって思ったアナタ!
違うんです! 違ってて、でもやっぱり違ってないんですッ!」
ゴブリンA
「どっちだよ!」
「……なんとあの“プロデューサー鬼”が『たまには魂もほぐしてこい』って──
黄泉温泉を予約してくれたんです!!(感涙)」
「というわけで! 今日は地獄第十三区から、癒しと混沌が共存する極楽(?)リポートをお届けします!」
【場所紹介】
地獄第十三区『魂癒谷』
──黄泉と地獄の狭間に存在する、魂の芯から温まる“天然霊泉”。
入浴後は“浮遊感がある”や“前世の記憶が蘇った”などの声も。
副作用:まれに生前のカルマが湯に反応する可能性あり。
エリック
「それではさっそく──
黄泉温泉、現地リポート!いってみよーッ!!」
【入口の注意書き】
芸人ポイント700以上で無料入浴
過去の業を湯気にしないこと
魂の半透明者は湯に沈みやすいので要注意
オーガ五郎
「ルールは守れ。沈んでも責任は取らんぞ……」
【黄泉温泉ラインナップ】
地獄釜風呂
エリック
「名前からもうヤバいけど……クセになる〜〜!」
──地獄の焦熱エネルギーを利用した超高温風呂。
魂の“コリ”と“悪念”を浮かせ、魂皮を守りつつデトックス!
五郎
「この熱さ……北の火山でもなかったぞ……」
忘却の湯
──辛い記憶・後悔を十分間だけ忘れられる魔湯。
ただし、大事な記憶も流れるため自己責任!
蛍
「……あれ? エリック兄ぃって……だれ?」
エリック
「おいぃ! 忘れるの早すぎ!!」
常連・カッパのタメゾウ氏
「……あれ? 頭の皿……忘れてきたような……ま、いっか」
【黄泉温泉ラインナップ】
未練蒸し風呂
──蒸気の中で“未練”がモヤとして浮かび上がる。
浄化するも良し、叫ぶも良し。
エリック「あっ……あの時の、バイト先のあの子……! やっぱり好きだった……!」
五郎「未練ごと、汗で流せ」
【女湯覗き魔騒動】
カメラマン
「さて、そんな中、エリックは“好奇心”という名の業に導かれ──男湯と女湯の境目へ」
(竹垣の裏へそっと忍び寄る影)
エリック
「ふふ……地獄といえど、温泉といえば“お約束”……少しくらい、文化体験だよね?」
鼻の下伸ばしたエリックが女湯を覗いた──その時。
湯けむりの向こうから、獣のような鋭い視線が走った。
???「……覗きとは──万死に値するッ!!」
バッ!!!
竹垣を破って現れたのは、鬼ババアと呼ばれる伝説の女湯番。
背丈二メートル超え、背中には「業」と刺繍された風呂タオル。
でかい鬼ババア
「オヌシ、この目をごまかせると思ったかァァァ!!」
エリック
「ぎゃあああああああああああああ!!?」
(温泉街全体に響き渡る、全力逃走の足音)
蛍
「兄ぃ、見つかったぁ~~~!」
五郎
「……アホなやつだ。癒される前に、魂焦げるぞ……」
【冥界エステ&垢すり】
ようこそ魂癒谷の人気スポットへ――
冥界屈指の癒し処「黄泉の美粧院」!
鬼の垢すり師「カズミ姐さん」
【魂ゴシゴシ極楽コース】
カズミ姐さん
「ほれ、そこ様々な業が詰まっとるわ!」
ゴシッ!ゴシゴシッ!!
バリッ!ペリリッ!
エリック
「ぎゃああ!? 皮が……皮がァ……!?」
カズミ姐さん
「安心しな、魂の新陳代謝じゃ。むしろ剥けた今が、本来のお前だ!」
天女マッサージ師「白羽のアユミ」
【波動矯正ヒーリング】
「背中に念の塊が……これは前世の未練ですね」
ふわっ……と風のような手技。
羽根のような指先が、魂の深層をくすぐる。
蛍
「アユミさんの手、ほんとに羽根みたいだった~」
エリック
「これ……生前よりつやつやになってない!? ていうか若返ってる!?」
【お食事処:黄泉茶屋】
無念そば:すすった分だけ心が軽くなる……ような気がする
悔悟カレー:地獄唐辛子入り。涙で反省!
転生サイダー:飲むと前向きに!※転生効果なし
五郎(泣きながら)
「……うまいな、このカレー……涙が出るほどだ……」
蛍「泣いてるの、父さんだけだよ!」
【エンディング】
エリック
「というわけで、今日は“魂の癒し旅”でした!」
五郎
「魂も身体も、休ませてやる時間って必要だよな……」
蛍
「また来ようねー! 今度は“カズミ姐さんの地獄アロマ”付きがいいなー!」
エリック
「……ん?次回は……煉獄特集!?」
(背後から温泉街が揺れるような足音が迫る!)
ドォォォン!!
でかい鬼ババア登場。
今度は温泉タオルを肩に、腰には金棒。そしてなぜか花柄の風呂桶を持って、微笑みながら近づいてくる。
でかい鬼ババア
「エリックぅ~~~♡! 会いたかったぞえ〜! さあ、こっちへおいで〜……♪」
(目が完全にハート)
エリック
「ヒイィィ!? な、なんで名前知ってるの!? ていうかその笑顔が一番怖いんですけどおおお!!」
(後ずさりからの、猛ダッシュ)
でかい鬼ババア
「ほほほほほ、照れよって……♡ アンタの逃げ足もまた、ええツボ押してくれるのう〜」
(走るたびに地面が揺れ、旅館の看板がガタガタ揺れる)
五郎
「こりゃあ、完全にロックオンされたな……。合掌」
蛍
「兄ぃ〜! 地獄の果てまで! いってらっしゃい〜♪」
プロデューサー鬼
「これは、温泉街に咲いた一輪の……いや、
地獄から這い上がった超重量級の恋の始まりであった。めでたしめでたし」
エリック
「癒しと見せかけて、謀ったな〜〜〜ヽ(´Д`ヽ)(/´Д`)/イヤァ~」
《次回予告》
おしえて!エリックさん
〜 天国と地獄の狭間、煉獄ステイは突然に 〜
提供
《未練バンクYOMI支店 黄泉温泉出張所》
〜“未練”の汗、流しましょう〜
《三途交通》
〜足湯〜転生まで、安全運転〜
《ドラマ制作補助金会》
〜今日も一日、地獄でバイト〜
《魂の湯守連合・覗き痴漢撲滅課》
〜女湯は、地獄よりも厳しい〜
(協賛:でかい鬼ババア)




