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魔法で世界を救います!  作者: しゃのん
5章 : 魔法使いの運命
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96:アリスの変化

 リースは限界を超えている。呻きながら覚醒の反動に蝕まれている。


(まずい)


 リタがアリスの中から飛び出てくる。その瞬間にリースの魔法が発動した。


桃花(とうか)


 風がリースを包み込むとリースの身体がバラバラになった。どちゃっと肉が落ちる音がする。切断部からは血は流れず、赤い光が溢れ出て切断された肉を焼き、灰へと変えていく。

 モネが残したもしもの時の為の魔法。

 妖精がこんな魔法を仕込むなんてラミエル様を裏切る行為。許されざる行為だった。


(これがモネの答えなのね)


 リタはモネの魔法を見て最悪の事態にはならないと安堵した。



「………………………」


 対照的にアリスは敬愛していたリースの最後に何も出来なかった。

 いや、理解したくなかった。


 目の前でバラバラとなった身体。

 そこから炎が出てきて焼かれる臭い。

 そして、居なくなったリース。


 全ての現象がリースが死んでしまったことを嫌でも理解させてくる。


 アリスの目からは涙が出て地面に落ちていく。


「ああ…………ぁぁぁぁ…………」


 アリスのはその場に崩れ、空間が歪み始める。

 魔力が跳ね上がり、空間を魔力が埋めつくしていく。

 アリスの覚醒。第2覚醒すら出来ていなかったアリスは一気に第3覚醒となった。


「アリスッ!!」


 アリスの雰囲気が変わる。強力な魔力に支配され、深く濃密な負の感情が溢れている。


「だめッ!!気持ちを抑えて!!!」


 空間はバキバキと音を立て、ガラスのようにヒビが入る。


「ァァァァ…………!!!」


 アリスは黒く濁った光を放ちだし、ヒビが生えた空間は砕けながら落ち始める。


「このままだと………!させない!!」


 最悪の未来。リースの最悪はモネによって防ぐことは出来たが、今度はアリスが最悪の未来を迎えてしまう。

 最悪を防ぐために、リタはアリスに仕込んでいた魔法を使用した。


 アリスに黒く、闇魔法の鎖が絡みつき、アリスに触れると鎖からは稲妻が出て、周囲に光を撒き散らす。

 闇魔法により、アリスの力を抑え込む。


 リタはモネとは違い、アリスを殺して止める魔法ではなく、アリスの力を抑えて止める魔法を仕込んでいた。


 鎖が絡みつきながら、稲妻は少しずつ小さくなっていく。リタの闇魔法によってアリスの力が抑え込まれていっている。




 このまま抑えられれば




 アリスを殺さないための魔法はアリスを止めるには力が不足していた。


 バキンと音がする。アリスを止めるための魔法はアリスの空間魔法によって破壊され、別空間へと消えていく。


 更に魔力が溢れて、アリスの周りの空間がさらに歪む。歪んだ空間の先にあるものはリースが使っていた部屋。


「アリス………ちゃん………?アリスちゃん!!!」


 主の居ないはずの部屋から声が聞こえて、アリスの力が一瞬止まった。


「マリナ…ちゃん」


 部屋の中にはマリナが居り、歪んだ空間からマリナが飛び出てきた。


 溢れ出ていた負の感情は少しだけ緩み、アリスの瞳からは更に涙が溢れ出てきた。


「おねえさまが…………」


 アリスの様子にマリナは何が起こっているのか予想ができてしまい、アリスに近づいて抱きしめる。


「ぅ……ぅぅっ…ぅ、うあああぁぁぁぁ」


 アリスは抱きついたマリナに身体を寄せ、アリスはそのまま泣き続けた。




 ___________




「ふーん。まさか部屋に居たのが失敗だったなんて、難しいね」


 2人の姿を眺めていたエルはそう呟いてしまう。


 エルはこのようになる未来が予測できていた。ナタリアをリースが倒し、リースが自決する。それを見てアリスが覚醒する。

 だからこそマリナを部屋の中に居させた。

 マリナがいたらアリスが覚醒出来ない可能性があったとエルは考えていた。

 エルの予測は当たっていたが、アリスの暴走によってマリナがいる場所と繋がった事でアリスの覚醒は止まってしまった。


「強い魔物が作れたのに…もったいない」


 エルは大きくため息をつく。

 エルの声はマリナには聞かれないし、姿も見えない。

 ここは特殊な場所。エルともう一人しか来られない空間。


「でも、今アリスちゃんが魔物になったらすぐ倒されるわよ?まだアレも居るんだし?あなたも制御できてないんでしょ?」


 この空間に来られる、もう1人である魔女がそう呟く。


「アレはね、ボクにも手が出せないね。制約がなければね、手はあるんだけどね」


「私が昔みたいに力を使えたらだけど…エル、あなたも知らないのよね?」


 魔女の瞳がエルをとらえ、暗く輝く。


「知らないね。エテムにも探させたけど分からなかったんだよね」


「そう。まあいいわ。私を邪魔するなら容赦はしないけどね」


 魔女はエルを視界に収めながらそう答える。魔女の雰囲気が変わり、空気が震える。


「こわいねー。知らないって言ってるのになー」


 エルは魔女の言葉に対し、特に焦ることもなく、平坦に答える。エルが嘘をついているのか本当のことを言っているのかは見るだけでは分からない。


「私と同等だと思っているみたいだけど、あなた達は私に生かされている事をよく覚えておく事ね」


「ボクを殺したらマリナも死ぬよ?困るのはキミでしょ」


「ふふふ…………あははは」


 魔女の雰囲気が戻り、周りの空気も穏やかに戻った。


「やっぱりあなたを選んだのは間違いじゃなかったわ」


「………」


 魔女は笑い、エルはその姿をただ見ているだけである。魔女がひとしきり笑い終えると身体が消えていく。


「今度こそ私を止めてみなさい。ラミエル」


 魔女の姿が消え、エルだけがその場に残された。



なかなか進まない…書こうと思ったらゲームしてしまう…

やる気が出た時に一気に更新するかもです…

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