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魔法で世界を救います!  作者: しゃのん
6章:最強の魔法使い
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99 : 麻里奈と湊斗

 朝起きると隣では目元を赤く腫れさせたアリスちゃんが寝ていた。昨日の出来事を考えるとしょうがない。


 ナタリアさんとの戦いでリース先輩が亡くなった。わたしもリース先輩を失ったことは悲しいけど、アリスちゃんはそれ以上に悲しいはず。

 わたしとアオイさんの関係みたいな感じかな?

 アリスちゃんの頭を優しく撫でるとアリスちゃんの目が開く。


「おはよ…?」


 じっと見つめてくるアリスちゃんに挨拶するがアリスちゃんはじっと見つめたままだった。


「もっと撫でて欲しい」


「え…」


 甘えてくるアリスちゃんは可愛いけど…と思いながらも優しく撫でてあげる。

 歳も同じのはずだけどアリスちゃんの方が幼く見えてしまう。


 妹がいたらこんな感じなのかなーって思いながら満足するまで撫でてあげた。




 ___________





 アリスちゃんは体を動かすと言いながら部屋を出ていった。アリスちゃんの部屋にある仮想空間を使うみたいだった。


 わたしもリース先輩の部屋から出て外の空気を吸う。

 外は雨が降っており、雨の匂いがする。

 雨の匂いの中に、土の匂いや何かが燃えたような匂いまでも感じてしまう。


 最近自分の身体の感覚が敏感になっているのが分かる。

 様々な匂いがする空気が鼻腔を通ると違和感があった。



『何か』がある。


 でも、それが何かは分からない。


(意図的に消されたような匂い、何かがあった?それとも何かがある?)


 意識を集中させていき、正体を探る。目を瞑り、意識を深く、拡げていく。


「………奈…麻………!…………!」


 自分の感覚を拡げていくが、その『何か』までは届いていない。

 最近強くなっている魔力を使いながら網目のように拡げていく。


「麻里奈!!」


「ひゃいっ!?」


 いきなり肩を大きく揺さぶられてびくんっと身体がはねてしまった。

 さっきまでは誰も近くにいなかったはずなのに、顔を上げると目の前に湊斗が居た。


「湊斗?」


 ビックリしすぎて心臓がドクドクと早く鼓動し、それを落ち着けるように息を吐く。


「お前は……………いや………」


 落ち着いたと思っていたけど、湊斗の様子はおかしかった。

 手に力が入っている。肩に指がくい込んでくるような力を込められ、痛みを感じる。

 普通であればこんなことはしないだろうし、されたらわたしが怒るけど、湊斗の顔が青く、そして何かに恐れているような表情だった。


「………ごめん」


 湊斗が手を離すと、肩にジンっとした鈍い痛みが広がってくる。


「いいよ。……………でも、次はやらないでよね」


 痛みがあるけど、湊斗に笑顔を見せると湊斗の表情が崩れる。

 恐れていたような顔から泣きそうな顔になり、湊斗はすぐに顔を背けた。


「……………ああ…次は大丈夫」


 さっきまでとは違った声。別人のような雰囲気だったけど、いつもと同じ湊斗の雰囲気に変わった。


(エル、居る?)


 エルにさっきまでの湊斗の雰囲気について聞こうと思ったけどエルの返事は無い。

 最近は声をかけても返事が返ってこないことがある。


「麻里奈、少し外に出ないか?」


 湊斗の言葉にわたしは湊斗に目線を向ける。

 湊斗は頷き、わたしの手を握るとわたしを引っ張っていく。湊斗のこの行為に違和感があり、意識を周りに向けると誰かの気配を感じる。湊斗は誰かがわたし達を見ていることに気付いて場所を変えようとしている。

 けど、わたし達を見ていた誰かは後を付けてきている。


「麻里奈は下がっててくれ」


 湊斗の言葉にわたしは頷き、後ろの気配から遠ざかるように前へと出る。


「誰だ」


 湊斗が振り返ると、後ろからは男性が現れる。


「気配は消していたつもりだったが、よく分かったな」


 現れたのはSランクのフルスさんだった。

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