いつだって見ている。
新居に移り住んで五年目。
待望の子供(女の子)が生まれてからもう四年。
旦那は優しくて気遣いができて、身長も高くて、そこそこ顔も良い。
人付き合いは得意な方だし、ご近所からの評判もすこぶる良い。
ゴミの分別もゴミ出しの日も間違えたことはない。当たり前?
料理だって上手だ。創作料理だって作れちゃう。
旦那はいつも笑顔で「今日もおいしいね」ってほめてくれる。
娘も元気に育ってくれて、最近はお絵かきに夢中みたい。
好きなもの。覚えたもの。見たもの。何だって描きたくなっているようで。
ひょっとしたら将来、名を残す画家になっちゃうんじゃない?
――毎日が平和で、絵に描いたような順風満帆。
この調子で一生を終えることができるなら、きっと幸せだったと言えるのだろう。
そんな事を考えながら緩んだ頬をきゅっと伸ばす。
「さ、て、と!掃除しよっかな!」
洗濯物を干し終えた私は背伸びをして、庭から部屋に戻る。
すると部屋の床で目一杯の落書きをしている天使(娘)が目に映った。
色とりどりの色鉛筆を使って一生懸命に描いている姿を見ると、抱きしめたくなる。
「今日は何を描きかきしているのかな~?」
しゃがみこんで覗いてみるけど、人らしき形が二つ、重なっているようにしか見えない。
声をかけられた事に気づいた我が家の天使は、嬉しそうに足をばたつかせて満面の笑みでこう言ったの。
「ままがぱぱにしゃいにんぐうぃざーどしてるとこー!!」
「今すぐ忘れてマイエンジェル。」
思いついた物をつらつらと書いたものです。
文章のみの4コマみたいなもので、基本的にコメディに落ち着くものが大好きです。