表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/18

第12回放送【獣王国ビーストウッズについて】

キクガ「皆様、こんにちは。優雅な昼休みをお過ごしでしょうか。今回も『らぢお♪がやがや冥府』でお昼休みに彩りを添えようと思います」



オルトレイ「今回も飽き足らず、呵責開発課のオルトレイ・エイクトベルと」



アッシュ「獄卒課のアッシュ・ヴォルスラムと」



リアム「深淵刑場担当の獄卒、リアム・アナスタシスと」



アイザック「送迎課のアイザック・クラウンでお送りするぞ〜」



キクガ「前回はすまなかった訳だが」



オルトレイ「お前の倅の機嫌は治ったか?」



キクガ「ああ。不埒者がユフィーリア君に言い寄ったとか言ってな……それで怒って冥砲ルナ・フェルノを撃ち込んでしまったようだ」



オルトレイ「お前の倅は筋金入りのあれだな」



リアム「何か言葉に言い表さない方がいいような気がするね」



アイザック「うむ、黙っている方が吉なのだよ。余計な口を開けば誰ぞの恨みを買いかねん」



アッシュ「それで、今回はどこの国を紹介するつもりだ?」



キクガ「今回の話題はこちらだ」





現世の話題:獣王国ビーストウッズについて





オルトレイ「おお、ここはアッシュの故郷でもある場所ではないか」



アッシュ「まあ、北側だったけどな」



リアム「前回のレティシア王国はオルトさんが死んだ場所だったし、何なんだろうね。縁があるところを選んでる?」



キクガ「いや特には」



アイザック「この調子だとリアム殿の農村も紹介されるのではないのかね?」



リアム「何もないから紹介しないでいいよ」



キクガ「さて、まずは写真からかね。オルトが2枚ほど撮影してきてくれたようだが」



オルトレイ「まあな。1枚は王宮、もう1枚は商店街を撮影した。商店街の方は旅行者が邪魔でな、どう頑張って撮影しても映り込んでくるので仕方なしにこのまま提出させてもらった」



アッシュ「消しゴムマジックは?」



オルトレイ「おいまた異世界知識か?」



キクガ「それでは写真を見てみる訳だが」





挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)





オルトレイ「どうだ。王宮も商店街も、なかなか味のある場所だろう。荒野地帯にあるからな、建物も大体は強い日差しに対して耐久度を誇るものが多い」



アイザック「移動のサーカスでこの国を訪れたが、なかなか活気のあるいい国だった。まあ犯罪発生率は多かったのだがね」



リアム「ぶっ飛ばしなよ」



アイザック「リアム殿、もしや我がサーカス団の団員を全員オルト殿みたいな頭のおかしな戦闘狂と思い込んでいるかね?」



オルトレイ「ぶっ飛ばすぞ」



アッシュ「こっちは提案じゃなくて宣言だからな」



アイザック「死期が近づいてくるか……」



キクガ「君が余計なことを喋らなければいいだけでは?」



アイザック「喋りは吾輩の個性だとも。削れる訳があるまいよ」



オルトレイ「拳は何発いる?」



アイザック「いらんて」



キクガ「オルト、そろそろ説明を頼めるかね?」



オルトレイ「仕方ないな。おい駄犬、そこにフリップがあるから広げろ」



アッシュ「拳は何発必要だ?」



オルトレイ「あちらのお客様に」



アイザック「さりげなく犠牲にすな!?」



キクガ「オルト」



オルトレイ「圧が怖いな、圧が。仕方あるまい、ほらフリップオープン」





獣王国ビーストウッズ

南西方面に位置する、獣人や半獣人が主に住まう王国。また王族は獅子の獣人であり、傲慢の獅子の血統を引く。基本的に魔法の流通は魔法兵器のみに限定されており、魔法の知識に関しては何世紀か前の段階で止まっている状態。

代わりに身体能力が発達した獣人が多く、誰も彼も血の気が多いので『強さこそが正義』という理念を掲げている。勝てば許されるし、負ければ言い訳しても通用しない。その理念が原因となっているのか、王国内での暴力沙汰は絶えない。


1年に1回、獣王の座を決める為に王族同士の殺し合い『獣王決定戦』が開催される。王族もまた弱肉強食、勝者こそが正義であるという考えを掲げているので、王族の中で勝った者だけが玉座に座ることが出来るという単純かつ明快な方法で決めている。方式は総当たり戦であり、全員が一斉に戦って勝った1人だけが王様になれる。

その時の行事はとにかく盛り上がり、世界各国から旅行者が殺到するほど。新たな獣王の誕生を目の当たりにしたいと多くの旅行者が訪れるので、獣王国内にはリゾートホテルが多数存在する。





オルトレイ「今回も説明は長めにしてみたぞ」



アイザック「ああ、確かにリゾートホテルは多い印象だ。室内型のサーカスに呼ばれたこともあるのだよ」



キクガ「リゾートホテルは建国当時から多いのかね?」



オルトレイ「多かった印象があるな」



アッシュ「まあ、現代ほど警備がしっかりしてるホテルは少なかったけど、まあまあリゾートホテルはあったぞ」



アイザック「警備はともかくな、警備は」



キクガ「なるほど、犯罪発生率が高いだけある訳だが」



オルトレイ「そもそも勝てば官軍負ければ賊軍なんていう考えを掲げているから犯罪発生率が高くなる。とはいえ、獣人で話し合いで解決しようなどという殊勝な考えは出来んがな」



アッシュ「殴るか?」



オルトレイ「ほらこれだよ」



リアム「これはオルトさんが悪いのでは? ぼくも殴るよ」



オルトレイ「なるほど、身から出た錆という訳か。これは仕方がない、すまんかったと謝罪しよう」



アッシュ「これが謝罪か?」



アイザック「話が進まんので次に行ってもいいか?」



キクガ「獣人はそれぞれ、得手不得手があると聞いたのだが本当かね?」



アッシュ「ああ、それはあるな。俺たち銀狼族は狩猟や集団戦闘が得意だが、逆に商売とかは向いてねえんだよな。どうしても身内で狩った獲物は身内で処理するって考えが根付いてる」



オルトレイ「だろうな」



アッシュ「殴るか?」



オルトレイ「事実だろう。お前たちのようなもふもふの毛皮を持つ獣でも、人相は果てしなく悪い。ついでに言えば銀狼族は獣人至上主義のような部分もあったからな、不得手の方が多かろうよ」



アッシュ「ぐうの音も出ねえ」



リアム「アッシュさん、差別主義者だったの?」



アイザック「普段は獄卒の連中から兄貴と呼ばれて慕われているのに」



アッシュ「語弊だ語弊、俺の家族じゃねえ。銀狼族の他の一族だ」



キクガ「それは理解しているとも。エドワード君が直々に全員を冥府に叩き込んできたから分かる訳だが」



オルトレイ「んまあ、種族ごとに獣人に対する思いはあるだろうからな。銀狼族の『獣人こそが優れた種族である』と考える馬鹿タレもいれば、アッシュのように『獣人が必ずしも優秀な訳がねえ』と言い張る獣人もいるしな」



キクガ「他の獣人の特性が知りたい訳だが」



アッシュ「それはこのフリップだ。今回は俺が書いた」



オルトレイ「珍しく殊勝なことを言い出してな。任せてみたのだ」



リアム「大丈夫? ちゃんと文字書けるの?」



アッシュ「馬鹿にしてるな?」



アイザック「拳を握り込んで脅すのは止めたまえよ」



アッシュ「まあでも、ほれ。主なところを書いたからな」





猫系獣人:商売上手な連中が多い。


犬系獣人:忠誠心が強いので、衛兵や護衛役などを買って出ることが多い。


羊系獣人:服飾関係に強い。


猿系獣人:手先の器用さと高所に耐性があるので大工職でよく見かける。


鳥系獣人:翼を持つので空を飛べる。





アッシュ「こんなところか」



オルトレイ「これ分かりやすいか?」



キクガ「これで果たしていいのかと迷っている訳だが」



アッシュ「何だよ、説明が足りなかったか?」



オルトレイ「雑なんだよな。簡潔すぎる。アム坊はこれでいいのだろうが」



リアム「うん、分かりやすくてぼくは好きだな」



アイザック「思考回路が脳筋に偏っているからだろうなぁ」



リアム「叩いていい?」



アイザック「ほらこれだもの」



キクガ「どうしてすぐに暴力へ振り切ろうとするのかね。まずは精神を落ち着けなさい」



オルトレイ「説明不足がすぎるアッシュに代わって、一応書き直してみたぞ。全くこれぐらい説明できるようになれ」





猫系獣人:身軽で身体能力が非常に高く、足音も立てずに相手の背後まで近寄る暗殺者タイプ。人心掌握に長けるので商売が上手で、相手の隙に取り入ることも得意とする。


犬系獣人:腕力、脚力、体力が突出した獣人。忠誠心が高いので衛兵や軍人なんかで起用されることが多い。嗅覚が優れているので魔力の匂いを嗅ぎ分けることが可能であり、捜索などにも駆り出されることがある。


羊系獣人:ふわふわもこもこの毛を自ら加工するので、服飾系の仕事に従事する割合が多い。性格的には温厚で真面目な人柄が多く、区役所などの王国の行政機関でも職員として姿が見受けられることもしばしば。


猿系獣人:高所での作業を得意とし、建物を組み上げる大工や鳶職などで多く見かけられる。非常に手先が器用なので建物を組み上げる作業などは向いている様子。物作りの仕事をしている場合が多い。


鳥系獣人:鳥のように翼を持つので空を飛ぶことが可能。その特性を活かして宅急便などの職業についている場合が多い。またかなり視野が広いので背後から近寄ることが出来ない。





オルトレイ「他にも鼠系獣人とか、豹とか、キリンにカバとか色々いるがな。アッシュが出してきた獣人が割と有名どころなのでな」



キクガ「おお、これは凄い」



アッシュ「最初からオルトにやらせればよかったんじゃねえの」



オルトレイ「逃がさんぞ、たまにはオレの仕事を手伝え」



リアム「オルトさん、もう何でも知ってるね」



アイザック「知らんことなどないだろう?」



オルトレイ「さすがに異世界知識まで全部を理解しろというのは不可能だがな」



アイザック「それはそう」



キクガ「種別でこうも違ってくるとは驚きな訳だが」



アッシュ「驚くことでもねえよ。種類が多けりゃそれなりにあるからな、諍いや揉め事も」



オルトレイ「そう言って、お前は滅多なことでは人里にやってくることもないなぁ」



アッシュ「一族の恥晒しみてえな連中がいるからよ、もう死んだけど」



キクガ「さて、これで今回の『らぢお♪がやがや冥府』は終了です。午後の業務も頑張りましょう」



オルトレイ「お疲れ、諸君。また次回!!」



リアム「獣王国って屋台が有名なんだって」



アッシュ「おうそうだぞ。いつでも様々な屋台が並んでる」



アイザック「屋台はいいものよな。素晴らしい」



キクガ「終わりだと言った訳だが」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ