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駅に立つ幽霊の男

作者: あニキ

腹筋を崩壊させる企画の為に書いた短編です。最初に書いた時770字になってしまったので削るの大変でした。

 


 俺は昔から幽霊をよく見る。


 そして今、目の前に見てはいけないものが見えていた。


「ゆ、幽霊なのか?」


 それは血だらけの男だった。透ける身体……そして裸。

 俺は思わず二度見した。


「いや、何で裸?!」


『私が見えるのですね!』


「見えるっていうか、見えてはいけないものまで見えてるというか」


 男は通行人多い駅前で立っていた。いや、立ってはいないが。

 駅は確かに幽霊が多い。だが普通は服を着ている。が、彼は血こそ流しているものの服が無いのだ。

 辛うじて足元が消えているから幽霊だと分かるが、幽霊じゃなかったら違う意味で危ない。幽霊で良かったのかもしれない。

 足ももう少し上まで消えてくれればいいのに、肝心の消したい所まで消えてない。ハッキリと見えている。薄っすらではあるが。


『実は私は露出狂でしたが今まで勇気が出なくて。でも、ここで死んだら一生悔いが残ると駅のホームに裸コートで来た訳です。そしていざコートを脱ぎ捨てた――所で足を挫いて線路に落ちてそのまま……』


「なるほど。それは悔いが残るな」


『いえ、こうして貴方に見て貰えたので未練はありません』


 そう言った男は、三角のあの額につけるやつをパンティみたいに腰に巻いて成仏した。

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