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最弱テイマーは魔物の王と無双する  作者: ゆる弥


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61.リベンジ

「いよいよこの日が来たな」


 ギルドに行き抽選結果を待つ。


『当たるかなぁ?』


「こういう時は当たるんだって」


「自分も当たって欲しいです……」


 俺の持つ番号は57番、一斗は58番だ連番で当たるかどうかは不明だがおそらく受付した順のようだから仕方がない。


 当たった番号が読まれていく。


「58番!」


「やったぁ! 自分当たりましたよ! 翔馬さん!」


「おう。良かったな!」


 それからも当選した番号が読まれていく。


「最後の1人は…………57番!」


「そりゃそうだよな。話が進まねぇもん」


 ご都合主義を発揮した瞬間でした。


『翔馬! メタいこと言わないで! 行くよ!』


 軽く怒られてギルドを出て行く。

 少し料理を買い込んで長期戦に備える。

 回復薬の類も再度買い足す。

 準備は万端だ。


「はぁーい! ダンジョンアタックに当選した人こちらでーす!」


 否和城ダンジョンへの通路の前で集合して話を聞く。前回と同じような説明がなされ、ダンジョンに案内される。


 前回同様、道中はサハギンが出てくるが皆経験者のようで出てきたそばから倒していた。

 余計な心配はいらなかったようだ。


 溜めてた魔力を霧散させて前の解放者の様子を見ることにした。


「みんな慣れてんなぁ」


『今回はあんまり初の人いないんじゃない?』


「この前はこんな感じじゃなかったんですか? 自分はみんな凄いなぁって感じですけど……」


「この前はここで躓いたんだよ。なっ?」


『そうそう。前の人が尻もちついちゃったりしてね』


「へぇ。そうなんですね。じゃあ、今回は当たりですかね?」


「まぁ、ダンジョン行ったら関係ないけどね」


 淡々と処理されていくサハギン。

 ただ後ろから着いていくだけで済んだから楽であった。


 ダンジョンにつくとそれぞれでパーティを組んで登っていく。今回も競走になっている。


「じゃ、俺らはゆっくり行くか」


 ゆっくり歩いて進んでいく。

 階段を上がっていく。

 10層でやはり何人かはエレベーターに乗っていったが、前回よりは少ない。


 魔物と遭遇することなく30層。

 他の人たちはここでエレベーターに乗る。


 構わず先に進む。


「俺達はこの先に行くぞ!」


 人魔一体の能力を開く。

 体に力が漲る。


「おぉ。なんか能力の恩恵を強く感じる」


『ステータス見てみたら? 僕に近くなってるんじゃない?』


「あぁ。そうだな。ステータス」


――――――――――――

NAME:真仲翔真

LV:39

ATK:9999

VIT:9999

DEF:9999

MND:9999

――――――――――――


「ん?」


『どうだった?…………ん?』


「あれ? なんかおかしい?」


『翔真さぁ、能力の恩恵で考えたら前は100倍になったしこの数値分からなくもないけど、もしだけど、素のステータスを100倍しちゃってたとしたら、4桁じゃ足りないよね?』


「たしかに……」


『ま、でも僕と同じところまできちゃったね』


「ははは」


 かわいた笑みを浮かべると、隣でギョッとしていたのは一斗であった。


「翔馬さん、人間辞めたんですか?」


「ははは。だなぁ。やめちゃってるよな? これは」


 前回と同じように四角の箱が感覚を空けて並んでいる。


『一斗は僕が背負うよ』


「頼む」


 目一杯足を沈ませて、力を入れる。

 ドンッという音と共に身体が宙に浮く。

 箱を見おろせるくらいの高さまで上がってしまった。


「うおおおおおぉぉぉぉ」


 ダンッと着地したのは、何と3つ先の箱であった。その後ろをヒョイヒョイと飛んでくる蘇芳。


『まだ感覚が掴めてない感じだね! 慣らしながら行こう!』


「お、おう」


 自分の人外ぶりに笑えてくる。

 軽く力を入れただけでフワッと飛び上がりかなり楽に行ける。


 前回落ちたところを難なく飛び越え来たのは40階層。

 ここからは自然が広がっていた。


「おぉ。ワンフロア全部使ってる感じかな?」


『そうだろうね』


「キチキチキチ」


 音がするほうを見ると俺と同じくらいの大きさのアリが現れた。


「うおっ! キモイ!」


 いきなりアゴのハサミでジャギンッと挟み込みに来た。

 咄嗟にスウェーバックで避ける。


「おぉぉ!」


ジャリィィィン


 まともに斬ろうとしても硬くてきれない。


『こういうのは……「関節を狙う!」』


『分かってるじゃない! やってよ!』


「分かってるって!」


 顎を避けて懐に入り、太刀を下から半回転させる。


スパァァァァンッ


 ゴトッとアリの首が落ちる。

 地面に吸収されていった。


「キチキチ」「キチキチキチ」「キチキチッ」


 うわぁ。

 めっちゃ出てきた。


「雷撃!」


 プシューと湯気が出るがあまり聞かない。

 注目が一斗に行ってしまった。


 慌てて間に割って入り、顎を太刀で受け止める。


「フンッ!」


 切りつけるように突き放す。

 地面を少し強く蹴る。


ズドンッ!


 アリに体当たりしてしまった。

 そのまま頭を落とす。


 もう2体は蘇芳がちゃっちゃと片付けたようだ。


『まだまだだね? 翔馬』


「あぁ。身体の使い方にまだ慣れねぇ」


『まぁ、そのうち慣れるよ』


「だな」


 話していると視線の先に黒い大群が見えた。


「おいおい。多くねぇか?」


 仕方なくアリの相手をしてなんとか次の階段を見つけた頃には1時間程経過していた。


「あぁ。めんどかった」


『でも、だいぶ慣れたでしょ? 身体の使い方』


「そうだな。いい感じだ」


 次の階層に行くと蜂がでてきた。


「なんで群れるのばっかり……」


 そんなこんなで50階層まで上がってきたが、デカイ扉がある。


「あれ? もしかして最後か?」


 扉を開けると西洋のドラゴンが佇んでいた。


「あれって、ドラゴン?」


『だねぇ』


「わぁぁお。初めて見た」


『鱗硬いと思うから太刀の刃の部分ダメになるかも!』


「魔力で纏えばどうにかなるっしょ!」


 魔力を纏わせる。

 全身と太刀にまで。


「グルルルルアアァァァァ!」


 ビリビリビリッと威圧した空気を放たれる。

 太刀を横に構えて引き絞り体を沈ませる。


ドッ!


 一瞬で目の前にドラゴンの首に来た。

 腰を中心に横へ太刀を振り抜く。


ズギァァァァンッッ


 ズッと奥の壁も切り裂かれ空が一瞬見えた。

 すぐに壁は修復されたが、ドラゴンはズズゥンッと倒れ、そのまま地面に解けていった。


 すると、奥に扉が現れたのだ。


『翔真、もうドラゴンより強いんだね!』


「そうなんだな……なんか人ってこんなに強いっけ?」


 遠い目をして黄昏れる。


『早く奥の部屋行こ? お宝お宝!』


「だな!」


 目をキラキラさせて奥の部屋に行く。


 すると、バランスボール大のダンジョンコアがあった。


「おぉ! 流石、ドラゴンが出るだけあるぅぅぅぅぅ!」


 手を伸ばす─────


「ちょっと待ってくれないか!?」


 黒髪の変な服を着たポッチャリした男が現れた。


「おぉ!? なにしてんだあんた!?」


「み、皆には黙ってて欲しいんだな。僕はこのダンジョンを管理している者なんだな」


「管理? ダンジョンって管理できるものなのか?」


「これは僕の能力で生み出したダンジョンコアなんだな。僕の天職がダンジョンマスターだったんだな!」


「聞いたことねぇ天職だな……」


「それはそうなんだな! 僕は別の世界の日本から来たんだな。ある日突然ここに転移したんだな」


「そうか。大変だったな。どうやって生活してるんだ?」


「ギルドマスターに協力してもらってダンジョンの抽選会をしてお金を貰ってるんだな」


「なるほど。そういう事か! 人数制限してるのは何でなんだ?」


「相手にできる魔物を作るのに魔力が必要なんだな。1回作ったら1週間は魔力が戻るのに時間がかかるんだな」


「だから、1週間に1回なんだな」


「そうなんだな。この事が知られたら来ない人が居そうだからナイショにして置いて欲しいんだな」


「あぁ。わかったよ」


「代わりにお金あげるんだな。実は僕たんお金持ちなんだな」


「僕たん?」


「10億あげるんだな」


「じゅーーーおく!?」


「端金なんだな。ギルドカードだすんだな」


「お、おう」


 ギルドカードを出すと奥の部屋に行き機械にカードを乗せる。


 奥には沢山のモニターとキーボードがならんでいた。


「なんだぁ!? よくわかんねぇけどすげぇ!」


「これも僕たんの能力で出してるんだな。はい。ギルドカード。10億振り込んでおいたんだな。ドラゴンなんて倒せないと思ってたから油断してたんだな。もっと強い魔物を探さないとなんだな。自分の知ってる魔物しか出せないんだな」


「ほぉ。そうなのか」


「久しぶりに人と話せて楽しかったんだな。たまに遊びに来て欲しいんだな。ギルドカードに電子キーを埋め込んだんだな。ダンジョンの入口の扉にかざすとここに繋がるエレベーターに乗れるんだな」


「わ、わかった。じゃあな」


 奥にあったエレベーターに乗り込み手を振る。

 僕たんは手を振り返して扉が閉まる。


「あっ、名前聞いてない……ま、いっか。次来たら聞いてみよう」


 難攻不落のダンジョンをクリアしてしまった翔馬達。報告はどうするのだろうか?


 

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