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庭には虹色~異世界幻想曲~  作者: アフロペンギン
グランガーデン新編
111/132

第二話「自由な者たち・棒立ちにあらず」

ラフだけどアカネを挿し絵として。

挿絵(By みてみん)

 グランガーデン新編

 第二話「自由な者たち・棒立ちにあらず」




「あら……?」

「よいっす!シロハネ!」

「嘘……!?アカネちゃん!?」

「そうだよ。」

「アカネちゃ~~ん!心配してたんだよーー!?」


 シロハネがガバッと抱きつく。

 体格の差から、まるで親子のようだった。

 グランガーデン・森林の民の拠点である酒場に一人の少女が訪れた。

 それが今しがた抱きつかれている赤い髪の少女・アカネだった。


「苦しい……。」

「あっ、ごめん。」


 解放されるアカネ。


「ねえシロハネ。キイとかシルバとか、スモモとか見てない?」

「え?見てないけど……みんなも居るの!?」

「そのはずだよ。グランガーデン集合だから、ここに来てるかなって思って。」

「アカネちゃんが頭を使うなんて……1年以上見てなかったけど、成長したのね……。」

「うわっ!失礼だよシロハネ!」


 アカネはため息を吐いた。

 しかし酒場に来ていないとなると……。


「それじゃあ私、探してくる!誰か来たら待ってるよう言っておいて!」

「分かった。気を付けてね、アカネちゃん。」

「うん!」


 別れの挨拶にと、シロハネに大きく手を振りながら、アカネは酒場を出ていった。



 ・・・・・・・・・



「グランガーデンも久々だな……。」


 マントを羽織り、フードを深く被った女性が歩いていた。


「賑わってんなー……。まあ、復興も進んだって事か。」

「そこのマントさん!アクセサリーでも見ていかないかい!?」

「悪いな、人を待たせてるんだ。」


 屋台のおじさんに話しかけられたが、歩みを止めることもなく即座に断る。

 実際、人を待たせている。……はず。


「にしてもグランガーデンって広すぎだろ。グランガーデン内のどこだって指定しとけよな……。」


 ブツブツと一人言を呟く。

 すると。


「おっと、すまん。」


 すれ違いざまに通行人と肩がぶつかってしまった。


「……おいおい、今のわざとだろ?」

「あ?」


 がらの悪い、モヒカン男が因縁をつけてくる。

 ……運が悪かったようだ。


「わざとじゃねえって。ぶつかってしまって悪かったな。」

「あーあ今ので怪我したわー……いてて……!」


 左肩を押さえるモヒカン男。

 あまりの猿芝居に、女性は思わずこう言った。


「下手くそ。」

「ああ!?いいから素直に治療費払えよ!」

「いや、元気じゃねえか。」

「あら、そうみたいですね。」


 と、割って入ってきた者が居た。


「誰だお前。邪魔すんなよ!」


 振り上げた右手を、割って入った女性が掴んだ。

 桃色の髪をした彼女はにこやかに笑い。


「こちら側は本当に折ってさしあげましょうか?」

「は?」


 腕を絡め取り背中に回ると、モヒカン男を取り押さえた。

 体重をかけられて倒れたモヒカン男は、痛そうに歯を食い縛る。


「いだだだ!!は、はなせよちぐしょう!!」

「3カウントで折りますね。1……3……。」

「2は!?いででで!?す、すみませんでした!俺が悪かったです!!嘘ついてすみませんでした!!」

「分かれば良いんですよ。」


 ぱっと腕を離して、桃色髪の女性は立ち上がった。


「くそっ、覚えてろよ!」

「良い思い出として残しておきます~。」


 見事な捨て台詞を吐き、モヒカン男は逃げていった。


「大丈夫でしたか?」

「…………お前……スモモか?」

「え?……あっ、えっ!?もしかしてシルバさん!?」

虹色を読んでいただき感謝です。

いかがでしたか?

お次は5日の投稿です。

それでは、またお会いしましょう。

Thank You。

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