First Kiss
祝・総合評価550!か〜ら〜の〜600突破!!わっしょい!
嬉しい…超嬉しい…。お金がないという現実を忘れられるほど嬉しい…
サークルの合宿費高すぎるって……
「なぁなぁ銀河〜、今思ったんだけどファーストキスってどんな味だった?」
学校の昼休み、俺、及川 菊五郎、穂村 一存、喜多嶋 閬の四人で弁当を食べていたらキクゴローが急にこんな事を言い出した。
とりあえず俺が言える事はただ一言。
「なぁ一存、閬、5月病って脳に影響あったっけ?」
「いや、5月病は人体に影響ない。キクゴローの頭がおかしくなっただけだ」
「そうそう、5月病に罪は無い。キクゴローが罪深いだけだって」
「ちょっ!?お前らひどくね!?」
アホなことを聞くお前が悪い。
ともかく、
「そもそも何で俺なんだ?一存も閬も彼女がいるんだから、キクゴローと違って彼女がいるんだから2人にも聞けよ」
「おいコラなんで2回言った!?……まぁいいや、ともかく理由だな?だって銀河ならあの2人ととっくにキスぐらい済ましてるだろ?」
……………。
「え?」
「「「え?」」」
「……いや、してるけどさ」
「「「だろ?」」」
うわ、こいつら超ムカつく。てかなんで一存も閬もキクゴローの方についてんだよ。
まぁ蓮名と想愛にはヤることヤっちゃってるから否定のしようがないんだけれども。
だからといって俺がこんなアホな質問に答える必要も理由もない。
「ちなみに一存や閬はファーストキスは済ませたのか?」
「「………」」
「おいおい、何言ってるんだよ銀河。こんな鈍感男とヘタレ男がしてるわけないだろ?察してやれよ」
「「キクゴロー、お前ちょっと表出ろ」」
キクゴローさんよ、お前は天然なのか度胸があるのか……たぶん前者だな。
それにしても今すごく息が合ってたなこの2人、少し気持ち悪かったぞ。
一応念のため言っておくと蓮名も想愛も双子だからかよくハモるけれど全然ちっとも少しも気持ち悪くない。というか天使の声と天使の声が合わさって女神の声になるというとんでもないハーモニーを奏でてくださる。
一存と閬の2人とは性別も違えば格もちがう。格が違う。ワンモアタイム格が違う。
人間と天使との超えられない壁だな。俺はその天使と釣り合うために意地でも超えてみせるけど。
「そもそも俺達はまだ高校生だ!16歳だ!この歳でキス経験済みの方がおかしいんだよ!」
「そうだそうだー!こういうのはちゃんとその人と添い遂げるぐらいの覚悟がないと………お前にはあるよなコンチクショウ!!」
「おぉ、かってに自滅した」
「人はこれを自爆という」
キクゴローと共に閬の自爆芸を楽しむ。
そして一存よ…今は昼休みだぜ?周りに人がいる状況で大声でキス経験済みとか言うな、恥ずかしいだろうが。
あぁ…今の一存の発言のせいで周囲の女子の視線が痛い…。そして男子からは俺に向けられる恨みと嫉妬と殺気がへぁんぱない………ぐらいに心地良いな、コレ。いや、M的な意味じゃなくて。
なんていうか……嫉妬や殺気を向けられるたびに『蓮名も想愛も俺の妹だー!お前らには絶対にやらねぇぞー!』って気持ちが溢れてくるんだよ。
わかんないかな?わかんないよな。
俺は嫉妬や殺気を受け続けたからこんな思考になっちゃったわけだし。
決して元からこんな思考ではなかった……ような気がする、たぶん。
「それで、結局ファーストキスの味はどうだったんだ?」
「正直に言うと俺も気になる。どっちが先だったのかなーとか」
「僕のようなヘタレ男じゃないから言えるよなぁ!?」
チッ……このまま閬を笑って終了、とはならなかったか。
もうヘタレ認定されてもいいから言わなくていいよな、コレ。
実際に俺は超絶美少女天使妹達の据え膳を何度か食べなかったし………そうだよ、俺はヘタレだよ、男の恥だよちくしょう………ちくしょうぅ………理性なんて嫌いだ…。
「そうだよー…俺はヘタレなんだー…」
「え、なに?どしたの?とうとう壊れた?」
うん、壊れた。今の言葉が原因で。とうとうって何さ…。
キ:「ほらほら、いじけてないでさっさと教えろー!どんな感触だった?どんな味だった!?」
一:「お前はエロ親父か!………いやまぁ、俺も気になるんだけどさ」
閬:「まったく、この変態共が…。………味と感触の部分、kwsk」
キ&一:「「お前も変態じゃねーか!!」」
閬:「うるせー!男なら気になって当然だろうがー!」
チッ……いじけて話を流す作戦も失敗か。
さすがに1対3では分が悪すぎるな。
でもキクゴローの言葉が心に刺さったのは嘘じゃない。そのせいか知らんけど言葉の前になんかついてたような気がする。気のせいかな?気のせいだろう。けど何かがあるような気がする…。
まぁいいや。
とにかく、このまま適当にはぐらかし続けるか、そしたらキクゴロー達も諦めてくれるだろうし。
一:「そういや銀河、俺この前銀河に宿題写させたよな?そして俺はまだお礼を受け取ってないよな?………言いたいこと、わかるよな?」
銀:「……………」
はぐら……はぐらか………
キ:「あ、そういえば俺もこの前銀河にジュース奢ったよな?」
閬:「僕は…結構前にカロリー○イトあげたよな?」
銀:「…………………」
はぐらかせ……そうにないなぁ…。
・・・・・・・・・・・・・・・
時は変わり、放課後になった。
…結局言う事になったよ。だって仕方ねぇだろ、言わないとこれから先ずっと宿題写さしてくれないって言うんだから。
けれど俺のファーストキス、つまりは蓮名と想愛のファーストキスの話をそこら辺の野郎共がいる中でしたくはなかったから放課後に人がいない所で話す事にした。
残念ながらこの3人は信頼できるからなぁ。1人でも信頼できない奴がいたら絶対に話さないんだが。
…まぁこいつらには日頃世話になってるからな、ここで借りを返すとしよう。恩には礼で返し、お礼返しをきっちり貰うのが天陵流だ。
蓮名と想愛の情報を教えるなんて俺にできる中で最上級のお礼だからな、この3人は後で絶対にこき使ってやる。
あ、でも質問は3回までね。これ以上はお礼の返し過ぎになっちまうから。
さぁ…ちょっとした恥ずかしさと多大な優越感とあの時の幸福感を感じながら語ってやろう。
俺と蓮名と想愛の First Kiss の話を!
…その前に質問タイムとしよう。俺が話してる途中で水を差されたら面倒だし。
キ:「じゃあまず最初に………何歳の時にやったの?」
銀:「確か……俺が7歳、蓮名と想愛が5歳の時だったな」
キ:「滅べ!」
閬:「燃えろ!」
一:「爆発しろ!」
あ、もうやる気削がれた。まだ一つしか答えてないけど。
銀:「………次の質問、どうぞ」
閬:「…あぁ、じゃあ次に………場所はどこで?」
銀:「篠宮家の居間だな」
閬:「去ね!」
一:「倒れろ!」
キ:「滅するぞ!」
居間のなにが気にくわなかったんだろうか…。じゃあどこならよかったんだよ。
…まぁいい、次で最後の質問だ。
銀:「……………次の質問、どうぞ」
一:「最後に1番気になってた事………どっちが先だった?」
銀:「想愛だな」
一:「ほぅ」
キ:「ほぅ」
閬:「ほぅ」
イラッ☆
どっちの名前を出してもこういう反応しかしようがないってのはわかるんだけど、なんかイラッとくるな。
落ち着け俺、もしも逆の立場なら俺もこんな反応しかしようがないだろう?
想像してみろ俺、例えばキクゴローが双子の美少女に慕われていたとする。
……………。
あ、無理だ。想像できない。
・・・・・・・・・・・・・・・
キクゴローの不憫さ、残念さ、ドンマイさはともかく、これで質問は終わった。
さぁ、今度こそ始めよう。自慢気たっぷりに語ってやろう。
俺と蓮名と想愛の First Kiss の話を!
この前友達とニコ動を見ていて、動画が始まる直前に友達がコーヒー飲んで再生した瞬間笑いでコーヒーを吹き出すという漫画でしか見た事のないような芸当をやってのけた
本当に「ブフォッ!」って言ってた
そして見ていたのが友達のパソコンで本当によかった、マジで
あ、ちなみに新作『史上最強(凶)の帝国の終焉』をあげました。全11話ですのでよかったらどうぞ




