第1話
陰気な彼女と陽気な彼。対照的な人格の二人のある出来事をきっかけに、小さな恋物語が始まる。
初めてのオリジナル、初めての恋愛ものですが、自分なりに頑張ってかいいくので、最後まで読んでくださると嬉しいです。
学校からの帰り道、私は頰の絆創膏を弄りながら夕暮れの下り坂を歩いていて、すぐ横を通っていったトラックが、空気をかき乱して私の黒い髪をなびかせていった。
私は、銀 弓月。S市立日向中学校に通う14歳の少女。
私は、沈んだ気分のまま坂を下っていた。急勾配の下り坂は、なんだか私を社会の底辺に誘っているみたいで、気持ちのいいものじゃなかった。馬鹿げた妄想だって自分でも思うけど、あながち間違っていないかも。だってほら、頰の絆創膏がそう囁いてるんだもの。
まだ少し痛むこの傷、これは今日の体育の時間にできた、いや、つけられた傷。投げ込まれたバスケットボールが右のほっぺたに当たった瞬間を、私は思い出した。女子のものではない強い力、離れたコートから聞こえる抑えられた笑い声。事故に思われたそれは、明らかに不自然だった。
でも私は驚かない、不思議にも思わない。
だって、いじめられるのはいつもの事だもの。




