表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/17

事件現場

「行ってきまあす。」

私はお母さんにそう言って、事件のあった現場へ向かった。

「(警部、まだ来てないや。)」

私は外で警部が来るのを待った。

30分後、ようやく警部が現れた。

「すまんすまん、ちょっと道が混んでてのう。」

警部はそう言って頭をペコペコ下げた。

「道ってあんた・・・警視庁は目と鼻の先ですよ?」

私はボソッと呟いた。

「ん、何か言ったかね?」

「いえ、何も。それより、現場を良く見たいんですけど。

(ふぅ・・・。)」

「お、そうだったな。」

[キンコーン!]

警部はチャイムを鳴らした。

「警部、伐山弁護士は今、取材で留守ですよ。」

「じゃあ、どうしようか?」

警部は静かに考え事を始めた。

私は警部を一人置いて扉の前に立った。

[ガチャガチャ!]

「(やっぱり鍵掛かってるよ。よーし。)」

私はポケットに手を入れると、針金を取り出し、鍵穴に挿して適当にいじくり回した。

[カチャ!]

鍵が開いた。

[キューン、カタン!]

私は家の中へ入った。

「(あそこか。)」

私はKEEP OUTの黄色いテープが張られている部屋を見付けると、土足のままその部屋に入った。

「(こうなってんか。)」

私は部屋の隅々を見て思った。

部屋は、二人分のベッドがあり、それ以外に目立つものは何も無い。つまり、一言で言えばそこは、ただの寝室。

私は寝室に手がかりが無いか探した。

何でもよい。髪の毛一本さえあればそれで良い。

「何も無いなあ。」

私は立ち上がりざまに呟いた。

それもそうである。

何故なら、警察が皆持っていってしまったからだ。

現状保持とか一般市民には言ってるけど、結局は警察が現場踏み荒らしてるではないか。

私は警察のやり方に不満を覚えた。

て言うか怒り心頭?

[キューン、カタン!]

「(誰か来た!?)」

私は、人が一人やっと入れるスペースを見つけると、とりあえずそこへ身を隠した。

「何だこの足跡は!?」

玄関の方から男の驚いた感じの声が聞こえた。

「(足跡?も、もしかして!?)」

私は恐る恐る自分の足元を見る。

「あ!

(!?)」

私は思わず口を押さえた。

「だ、誰だ!?誰かそこにいるのか!?」

そういうと、男は私が隠れている所へ近寄ってきた。

「(バ、バレた!?)」

私はかなり焦り、それと同時に光が差し込んだ。

「誰だ貴様!?」

私は見つかってしまった。

男は私に向かって拳銃を突きつけた。

「(ここは逃げるか?それとも正々堂々と?)」

私は二つの内一つの選択を求められた。

「殺されたくなければ両手をあげな。」

拳銃如きでサイボーグである私を殺せるとは思えないが、一応言うことに従って両手をあげた。

「ようし、そのままこっちへ来い。」

男は私を引っ張り出した。

「さあ、歩け!」

男は拳銃を突きつけたまま、私をリビングまで押していく。

「ねぇ、ひとつ聞いて良いかしら?」

「何だ?」

「あなた、有名な弁護士の伐山さんでしょ?こんな事して大丈夫なの?」

「黙って歩け。」

伐山はそう言って私を突く。

仕方なく私は黙って歩いた。

やがて、私たちはリビングに到着した。

「そこへ椅子を持ってきて座れ。」

伐山は私に椅子をリビングの中央に置く様支持した。

私は何も言わず、そばにあった椅子を持ってきて座った。

伐山は、拳銃を突き付けたまま私の後ろに回り、どこからか縄を持ってきた。

そして、それで私を拘束した。

無駄だろうとは思うけど・・・。




作者と真理絵の会話

えぇ、あ、真理絵ちゃん?

「はい?」

あのさ、何で逃げなかったの?

「だって、もし撃たれたら死んじゃうじゃん。」

何を言いますか。

君はサイボーグでしょ。

「サイボーグだって、拳銃の弾丸たまには敵わないよ。」

ふっふっふ。

「な、何が可笑しいのよ?」

君は気付いていない。

「ほえ?」

君の体はヒヒイロノカネで作られている。

「ヒヒイロノカネ?何それ?」

ヒヒイロノカネは、世界で一番硬い金属で、ダイヤモンドの刃でも傷付ける事が出来ないんだ。

「へぇー。」

だけど、巨大なネオジウム磁石には近付かないでね。

「何で?」

君が金属だからさ。

「なるほど、くっついて離れなくなるって訳だ。」

ご名答!

と言う所で、次回からナレーターさんがナレーションを担当します。

「え、私じゃ駄目なの?」

お前がナレーション勤めたら突っ込む所で突っ込めないからな。

「そんな理由は通らないよ。ナレーターに来るなって言いなさい。。」

俺は誰の指図も受けない。

俺がやる事は俺が選ぶ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ