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葬儀屋

“葬儀屋”、伝承。

作者: 深水葉月


「これで、は立派な“葬儀屋そうぎや”だ。」

「…え?」


「“葬儀屋わたし”は、消えなければならない。

 “葬儀屋”は一人で十分だ、そういう決まりだ。」

「なんで…です…か!」

「だから、君に全部教えた。これで安泰だね。」

「“葬儀屋”さん…っ!」

 さらさらと、“葬儀屋”のあちこちが砂になって消えていく。

「私は長く行き過ぎた。弟子なんていなかったから。」

「…そ…んな!」

「君は早く弟子を取って、人間として死んでくれ。」

「…!」


 たった一人で、300年の間“葬儀屋”をしてきた、“葬儀屋わたし”と、違うようにね。

 と、“葬儀屋”は最期まで笑って見せた。



「あ…あ…ぁ、つまん…ね…」


 ガラガラと“葬儀屋”は砂になって骨だけが残った。


 葬儀屋は一人でなければならない。

 葬儀屋は死と対面した存在ではならない。



 フィクションだからこそできる終わり方です。

 葬儀屋シリーズを連載して、いろいろな葬儀に出会えてよかったです。

 まだ、葬式の仕方があるよ~と言うなら、ぜひ教えて欲しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章的には短い作品群なのに... なぜか、その奥に底が見えないほどの深い世界が垣間見える所。 [一言] 葬儀屋シリーズ...楽しかったです。 私は、これすごく好きでした。 この一種独特の…
2011/06/07 19:36 退会済み
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