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第四十五話 魔王軍幹部の消滅

 リク達は来るときに使った馬車を回収しながら、ヴェネツィアに転移する。

 門番たちは突然帰ってきたセリーナ様の一行に困惑していたが、街の中に普通に入れてくれた。


 セリーナ様の無事がわかった瞬間、門番はとても喜んでいて、領民や衛兵たちに慕われているのがわかる一幕であった。


 ヴェネツィアの領主の館まで帰ってくると入り口にヴィクトール伯爵と伯爵夫人が出迎えてくれた。


「おお! セリーナ、呪いは解けたか!」

「はい、お父様。リク様と皆さんのおかげで呪いは解けましたわ!」

「私もリク様とシェンナ様たちに礼を言いますわ。本当にありがとうございます」


 ヴィクトール伯爵と伯爵夫人は目に涙をためて喜んでいる。

 セリーナ様は二人に抱き着いて、喜んでいた。

 本当に助けられてよかったな。今回は得るものも多かったし。


「リク、助けられてよかったわね」

「アナリス、その通りだよ」

「ご主人様にできないことは存在しないんだぜ!」


「リリ、それはいいすぎ!」

「でも、正妻は誰にするの?」

「サラ、そういう話は今はしない!」


 リクは三人のジト目を受けながらも目をそらす。

 だが後ろからハグ&柔らかい双丘を押し付けられてびっくりするリク。


「勿論私だよな?」

「シェンナ様、胸が当たってます!」

「当てているのだ。当然であろう?」

「リク、私とリリーナ姉さまももらってくれるのだろう?」

「リク、どうなんだ!」


 リクは前からマキとリリーナのお胸に包まれて、昇天しそうになる。


「あら~何か面白いことをしてるじゃない~」

「リーダー頑張るのですわ!」

「ん。私も混ざりたい」

「俺っちも抱き着くぜ」

 蝶華優閃のメンバーも抱き着こうとする。


 収拾がつかなくなりそうなところで、セリーナ様が止めに入る。

「ちょっと! リクの正妻は、私ですわ!」

「良いや、私だ」

「私は主君と結婚出来れば……」

「リクならば、何人でも娶ってくれるだろう」


 正妻バトルはシェンナ様とセリーナ様の一騎打ちになりそうだ。

 マキさんはともかくリリーナも結婚するつもりなのか。


 隣でほっぺを膨らませているアナリス達もいるけどね。

 そう言えばマーシャは今どこにいるんだ? って思ったら仕事の報告があったのか、領主の館から出てきた。


「リク?」

 あ、ああマーシャも怖いよ。僕は一体どうしたらいいんだ。

 僕達はようやく、領主の館に入った。


 ヴィクトール伯爵と伯爵夫人に聖なる海のダンジョンでどのようなことがあったか話す。


「なるほど、聖光魔法(極)自体はユニコーンとの戦闘の前に手に入ったのですね」

 ヴィクトール伯爵と伯爵夫人には僕のスキルも説明している。

 決して他には漏らさないと言ってくれたし、今回は信用できそうだったからだ。


「それにしてもスキル「ゴミ拾い」はすごいですわ。無限に強くなれますわね」

 ヴィクトール伯爵夫人はセリーナ様をおっとりさせた感じだが、お胸がでかい。


「私も活躍したのですわ! スキル『共有』でリク様のスキルをお借りして、試練を打ち破ったのですわ!」


 そうだよね。セリーナ様の力がなかったら試練は乗り越えられなかった。

 そういえば、ユニコーンの角はもらったんだよね。

「ゴミ拾い」で回収する前に、みんなに見せるからって言われて「ゴミ拾い」をしなかったんだよね。


「ユニコーンの角を「ゴミ拾い」で回収してどんなスキルを得るか試しましょうか?」

「おお、それは嬉しいですね。早速やってみてください」


 リクはユニコーンの角をみんなの前で回収する。

『ユニコーンの角を「ゴミ拾い」で回収して、スキルを得ました。雷魔法(大)と結界術(大)を獲得します』


 アナリスが鑑定して、みんなに結果を言う。

「リクは雷魔法(大)と結界術(大)を得たみたいよ!」

「何⁉ 我のアイデンティティの結界術を得てしまうとは……」


 ハクが唐突に落ち込むので何とかなだめる。

「ハクの結界術はどれくらいのレベルなの?」

「わしの結界術は(極大)じゃ。まあリクの一撃は防げん程度じゃがのう」

「そんなことないよ! 普通の攻撃は防げるじゃん!」


 ハクが落ち込み気味なので、なだめつつ、呪いの人形の話になる。

「ユニコーン様が、聖光魔法(極)を呪いの人形にかけると面白いことが起きると言っていました」


 セリーナ様の部屋に移動して、ハクの結界と僕の結界術(大)を掛ける。

「じゃあ掛けるよ! 聖光魔法(極)!」


 リクの体から聖なる魔力と魔法陣が生まれて、呪いの人形に聖光魔法(極)がかかると黒い靄が大量に現れて、体が火傷の様な状態になったヴァンパイアのウォーリーが現れる。


「お前は! 魔王軍幹部のウォーリーじゃないか!」

「く、クソ。セリーナとかいう小娘を呪って死後、僕のお嫁にしようと思ったのにい!」


 ウォーリーは結界術を砕こうとするが、ハクの結界どころか、僕の結界すら破れはしない。


 僕の聖光魔法(極)が効いているようだ。

 ヴァンパイアのウォーリーは苦しみながら聖なる魔力に焼かれて、塵になっていく。

「ぼ、僕が消えていく……」

「昔、滅したと思ったのに、まだ生きてたとはね。でもこれで最後だ」


 リクは全力で魔力を込めて、聖光魔法(極)で滅していく。

 ヴァンパイアのウォーリーは消えていった。


「すごい力だ。魔王軍幹部を簡単に滅するとは」

「素晴らしいですわ! 魔王軍幹部どころか魔王にすら届きそうな力ですわ」


 魔王軍幹部撃破だよ!

「素晴らしい! これはヴェネツィアの街でも宴をしなくてはいけませんな」

「主人の言う通りですわ! セリーナの病で落ち込んでいた領民たちも喜びますわ!」


 次回ヴェネツィアの街での宴!



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