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第四十四話 ユニコーンの報酬

『リクとセリーナよ、見事な絆の勝利であった』

 一メートルくらいのサイズのユニコーンがほめてくれる。


「リク⁉ セリーナ様! 大丈夫か!」

 五階層のボス部屋の扉が開いて、シェンナ様たちが入ってくる。

「僕は大丈夫ですよ。セリーナ様も無事です」


 アナリス達はリクに抱き着いて、ギュッと力を籠める。

「リク、無事でよかった!」

「ご主人様! 心配したんたぜ!」

「リク、突然消えたから心配したのよ」

 アナリス、リリ、サラがリクに目に涙をためている。


 三人が離れるとマキさんとリリーナが抱き着いてくる。

「危うく主君を失う所であった。もう心配させないでくれ」

「私はリクを主人にしているわけではないが、どうなるかと思ったぞ」


 その後も蝶華優閃のメンバーや、ハクとギンと言葉を交わす。

 ハクとギンはセリーナ様のことを心配していたみたい。

 リクがユニコーンに勝つことは心配していなかったようだ。


『リクだけを呼んだつもりだったのだがな。リクの妻のセリーナも呼んでしまったようだ』


 このユニコーンの一言で場がシーンと静まる。

「リク? セリーナ様が妻ってどういう事?」

「あれ? 何かご主人様にお仕置きしなきゃいけなくなったんだぜ」

「リク? 何か弁明は?」


 アナリス、リリ、サラに詰め寄られて逃げようとするリク。

 後ろには笑顔だが圧がすごい、シェンナ様、マキ、リリーナが立ちはだかっていた。


 ちょっと! ユニコーンは何を言ってるの⁉

 あれは違うってちゃんと言ったのに!


 あわあわしているリクにセリーナ様が火に油を注ぐ。

「あら? 私はリクの妻にふさわしいと思うわ。行き遅れのおばさんと胸が小さい子たちには負けないわ」


 その言葉で女性陣の無言の圧力が増える。

 その言葉は禁句だよ!


「ふーん? 私はとんだ小娘の命を救ってしまったようだ」

「行き遅れ、だと?」

「どちらがリクの妻にふさわしいか、剣で決めようか?」

 セリーナ様を睨みつける、シェンナ様とマキとリリーナ。


「とんだじゃじゃ馬娘のようじゃの。リク、何とか収めい」

「主は気はいいが、皆に優しすぎる。そろそろ決めるんだ」


 ハクとギンの無情な言葉にリクに視線が集まる。

 選ばれるのは誰だと、圧力が強まる中、リクは冷や汗をかいていた。


「ううう。そ、その僕は素晴らしい女性たちに囲まれているんだ」

「ほう、続けろ」

 シェンナ様は笑顔だが目は全く笑っていない。


「誰かを一人お嫁さんに貰うのは、無理だよ。選べない。でもみんなが許してくれるならみんなと結婚したいな~なんて……」

「正妻はどなたにするのですか?」


 セリーナ様の追撃でまた追い詰められるリク。

 リクはダラダラと汗をかく。

 無言で詰め寄る女性陣。


 ハクは余裕の顔で、ギンはあきれ顔だ。


「フフフ、わらわがからかったのが悪かった。そこまでにしてやれ」

 ユニコーンの仲裁で場の空気が緩む。


「リク、そなたは英雄で一国に納まる器ではない。だから国を作ればいいのだ」

 ユニコーンの一言は重かった。


「えええ? それはさすがに無理があるんじゃ」

 唖然とするリク。


 だが他の女性陣はうんうんと頷いていた。

「リクが国を作るなら、私も領主をやめてそこに行こう」

 シェンナ様がとんでもないことを言い出す。


 も、もう今はそれは置いておこう。


「ユニコーン、報酬とは何ですか! あ~! 僕凄い楽しみ~」

 周りの女性陣はリクの一言にはあ、とため息をつく。


 どうやら許してもらえたようだ。


「そうだな。報酬に考えておったのは聖光魔法(極)だったが、もう覚えておるからの」

「そうですね」

「なので転移魔法にしよう。初めから(極)にしておこうかの」


 おお! と皆から声が上がる。

「転移魔法はランドルフ王国や他国でも使える者は殆どいないものって俺っち聞いたことある」

「ん。伝説の魔法が更に(極)」

「すごすぎますわ」

「リクは各地に現地妻を作るのかな~」

 蝶華優閃のメンバー、クルミ、ルナ、ウララ、マーレッドが口々に意見を出している。


 マーレッド、頼むから余計なこと言わないで!

 リクはしくしくする自分の胃を支えながら話を聞く。


「距離によって消費する魔力は違うが、魔力があればどこまでも転移できる。だが、一度行ったところにしか行けない」


 そうか、でも一度行けば、魔力がある限りどこまでも飛べるのはすごくいい!


「何人まで一緒に行けますか?」

「そうだの、百人は一緒に連れて行けるぞ。慣れれば千人も行けるかもな」


 それは嬉しい!

 そこまで多いと軍の移動に使われそうだな。


「という事でリクに転移魔法(極)を授ける。魔王軍との戦いに役立ててもらえると嬉しいぞ」


 リクの体が光り、固有スキルに転移魔法(極)が追加される。

 これで移動が便利になる!


「良かったね、リク!」

「ふむ、リクの重要度がまた上がったな」

「主君がすごいのは嬉しいぞ!」


 アナリス、シェンナ様、マキが嬉しそうに言う。

 これで皆の移動に役立てるね!


 試しに使ってみると視界内の移動も可能だった。

 人がいるところは自動的に転移できないか、人をずらす仕様になっている。

 めちゃくちゃ便利だね!


「後は、セリーナの呪いについてだが、呪いの触媒に聖光魔法(極)を掛けると面白いことが起きるぞ」


 お、それもやってみよう!

 僕達はユニコーンに礼を言って、転移魔法でヴィクトール伯爵領のヴェネツィアに移動した。




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