第四十話 聖なる海のダンジョンと優星団
今回のパーティーメンバ―はシェンナ様とリリーナとセリーナと新クランのメンバーである。
「ついでに新クランの名前も決めておいた方がいいぞ」
シェンナ様の一声で新クランの名前を決めることにした。
皆で前に話し合って、決めた名前がこれだ。
「優星団にします」
蝶華優閃の優とスクラップスターの星から取った名前だ。
冒険者ギルドで専属ギルド職員のマーシャに手続きしてもらい、聖なる海のダンジョンへ向かうことも告げる。
セリーナの呪いを解くためだと告げると、他のギルド職員からも懇願される。
「セリーナ様は領民に本当に慕われています。どうか助けてあげてください!」
「うん。勿論助けるよ」
聖なる海のダンジョンの情報ももらう。
第三十階層まである大きなダンジョンだが用があるのは第五階層のユニコーンが出るところまでだ。
ユニコーンから光魔法(大)、聖域の泉の水から浄化(大)を手に入れられると踏んでいた。
聖なる海のダンジョンまで馬車で一日かかる。
天使の回復魔法(極)でセリーナの黒い痣を治しつつ馬車を進める。
「リク様の回復魔法(極)はとても暖かくてふわふわした気分になりますわ」
「そんな、とんでもないです」
リクはセリーナにロックオンされたのか、馬車の中でも色々と話しかけられていた。
元々勇者パーティーの雑用係をしていたと告げるとセリーナは目を丸くする。
「こんなに強い方が雑用係だなんて、間違っていますわ」
「セリーナはリクの実力がわかるのか?」
シェンナ様が口を挟んでくる。
「はい。私も剣術と魔法を嗜んでおりますの。これでも貴族学校では首席で合格しましたのよ」
セリーナは豊かな胸を自慢気に張りながら、リクに流し目を向ける。
シェンナ様はリクにジト目を向けてくる。
これ以上、ハーレムは作らないぞ!
リクは密かに決意しつつ、二人の目線を避けるのであった。
聖なる海のダンジョンに近づくと潮の香りが鼻いっぱいに広がる。
打ち寄せる波と水平線を見つめる優星団とシェンナ様とセリーナ。
ちなみにリリーナは王都へ行った後、騎士団長をやめて優星団に入ることが確定している。
「リク、なんか独特なにおいがするわ」
「うーなんかべたべたするんだぜ」
「海ってこんな感じよね。勇者パーティーの頃に何回か海のダンジョンに潜ったわ」
アナリス、リリ、サラはリクの周りで口々に感想を述べる。
「海とはなんだ? なぜこんなに水が広がっているのだ?」
「フフフ、ギンは知らぬか。あの水はしょっぱいのじゃぞ」
ハクとギンは二人で話している。あの二人は同郷だからよく話しているのを見かける。
「俺っち、海のダンジョンは初めてかも」
「ん。この香り好きかも」
「わたくしは髪がべたべたしますわ」
「海で泳ぎたい~」
「みんな、気を引き締めろ。今回はセリーナ様のお命を救うためだぞ」
クルミ、ルナ、ウララ、マーレッドは海に目を輝かせたり、文句を言っていたりした。
マキはリーダーらしく、堂々としている。
「私は冒険者の頃に何回か来たぞ」
「シェンナ様は冒険者では敵がいないくらいの強さと聞いていますわ」
シェンナ様とセリーナは仲良く話している。
ただセリーナは隠しているが体調は良くなさそうだ。
恐らく、黒い痣がセリーナを蝕んでいるのだろう。
「シェンナ様、セリーナ様、みんな、今日はここで寝て、次の朝にダンジョンに入ろう」
「おう!」
リクは聖なる海のダンジョンの近くの漁港でもらった海鮮素材を使った鍋を作ることにした。
ついでに海藻ももらっておいた。
白銀猪の肉も使い、網で新鮮な魚介類と白銀猪を焼いていく。
「リク様は料理もできるのですね!」
セリーナは目を輝かせていた。
出来上がった海鮮鍋を味見する。
うん、良い感じだ。
大豆を発酵させたリク自家製の味噌を使った鍋を出すとみんなは我先にと食べだす。
「この茶色いスープと海鮮がよく合ってる!」
「焼いた海老と貝と黒いソースがうますぎるぜ!」
アナリスとリリは口いっぱいに料理を頬張っている。
他のみんなもリクの料理をほめながら、おなかが膨れるまで食べていた。
「驚いたな。リクの料理の腕は知っていたが、海のものまで美味しく調理できるとは!」
「リク様、結婚してください!」
セリーナのとんでも発言にリクはまたこうなったか、頭を抱える。
その後、男と女で別れてテントで寝る、はずだったのだがリクはセリーナの容態が急変しないようにと言われて、何故か女性陣のテントで寝ることに。
寝る前にセリーナには天使の回復魔法(極)を掛けたのだが、セリーナ様とシェンナ様に挟まれて寝ることになった。
二人の豊満な胸に包まれて、リクは寝るどころか、目が冴える始末。
く、苦しいよ~。
リクはこっそり逃げようとするが、何故か二人の抱き枕にされていた。
「むにゃむにゃ、リク様のいい香り~」
「リク、離さんからな……」
これ、二人は寝てるのか?
他の女性陣の殺気の様なものを感じながら、リクは柔らかいものを押し付けられて、悩ましい夜を送るのであった。
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