第十四話 「リサイクル」の本領発揮!
「じゃあリリの武器を買いに行こう!」
「うん!」
「良いのか、だぜ? 俺は金持ってないし……」
「良いの! リリが入ることでまたお金は稼げるわ!」
三人はゴルドの「外れドワーフの槌屋」に行く。
店の中に入ると鍛冶に使う炉の熱がこもっていた。
様々な武器が陳列されている。
奥から髭もじゃの筋骨隆々としたゴルドが出てくる。
「おう! リクとアナリスじゃねえか? 後ろの可愛いケモ耳女子は新しいこれか?」
「ゴルド! そういうのじゃなくて、パーティー仲間だよ!」
ゴルドの言葉にアナリスのジト目がリクに突き刺さる。
リクはあえてスルーする。
ゴルドはリリを見て、頷く。
「ほう、身のこなしは良さそうだ。武器は何を使うんだ?」
「俺は双剣使いなんだぜ! 武器は売っちまったけど」
「何で売ったんだ?」
「里親が重病になって薬代にしたんだぜ」
その言葉を聞いて、ゴルドは上を向く。
どうやら涙をこらえているようだ。
「くーっ、泣けるぜ。それならいい。双剣ならこれがいいぞ」
ゴルドが見せてくれた双剣は属性が付与された、火属性と水属性の双剣だった。
リク達は何故、火と水なのか疑問を持つ。
「これはな、あえて相反する属性にすることで片方が効かなかったときにもう片方でダメージを与えられるようにするためだ」
「なるほど。それならいいかも」
リリは物怖じしていたが、二人に勧められて、片方に火を表す古代紋様と水を表す古代紋様の双剣を手に取る。
「すげえ! 俺の手に吸い付いてくるみたいだぜ!」
「そうだろう。そいつは魔剣だからな。ある程度の実力がないと使えないんだが、リリには良さそうだ」
「ちなみにいくらなんだ?」
「そうだなあ。双剣だから、二振りで四十万エネルだな」
「え? そんなお金俺には……」
「僕が出すよ!」
リクはリリの言葉を遮って、ゴルドに四枚のエネル金貨を渡す。
「俺、まだ役に立てるか、わかんないんだぞ?」
「大丈夫、リリは強いよ。それに僕やアナリスもサポートするから」
「……ご主人様!」
リクの言葉にリリはウルウルとした目でリクを見つめる。
その後ろでジト目を向けるアナリス。
これでリクの残金は188万5000エネルとなった。
ちなみに宿代は一泊で5000エネルだ。三人で15000エネルとなる。
「がーはっはっは! この武器で頑張ってこい! リクやアナリスの装備は大丈夫か?」
「実はダンジョンの宝箱でハルバードと弓が落ちたんです」
「見せて見ろ」
リクはアイテムボックスからハルバードとアナリスの銀の弓を見せる。
ひょいと渡すと、ゴルドは慌てて両手で持つ。
「何じゃあ、こいつは! お前さんこんなもん片手で振れるのか?」
「? 振れますよ」
「かーっ、小柄なのにものすごく力持ちだな!」
ゴルドは槌を持ってきて、新しいハルバードをこんこんと叩く。
澄んだ音が店の中に響く。
「うむ。状態は良さそうだ。これなら大丈夫そうじゃな」
「ありがとうございます!」
アナリスの弓も問題なしだった。
「後は、使わなくなった弓や剣とか棍棒と槍ってあります?」
「あるにはあるが……戦闘には使えんぞ?」
「良いんです!」
リクは使わなくなった弓や剣と棍棒と槍を譲ってもらう。
ハルバードはあまりなかったのでもらえなかった。
これも持っていけと鎧も渡された。
「こんなに、良いんですか⁉」
「どうせ使わん。潰すだけだから持っていけ!」
リリはリクの行動に首を傾げているが、アナリスは目を輝かしている。
三人はゴルドにお礼を言って、カミスの街を出て、アークフォレストの中の人から見えづらい所に行く。
「こんなところに来て、何するんだぜ?」
「それは……見てのお楽しみよ!」
リクは「リサイクル」のスキルを使って、大量の鎧と弓と剣と棍棒をスキルに変える。
『リサイクルで破損した装備からスキルを付与します。鎧術(小)×9、弓術(小)×9、剣術(小)×9、棒術×(小)×12、槍術(小)×9を付与します』
リクのステータス
◇リク
◇性別 男
◇種族 人間
◇年齢 22
◇職業 冒険者
◇レベル30
◇体力 B(C→B)
◇魔力C+(C→C+)
◇固有スキル 《ゴミ拾い》《リサイクル》
◇一般スキル
◇HP回復(小)
◇水魔法(小)
◇俊敏(小)×2
◇身体強化(中)
◇怪力(小)
◇重撃(中)
◇闘気(中)new!
◇突進(小)×2
◇統率(中)
◇土魔法(小)
◇威圧(中)new!
◇鎧術(中)+(小)×4
◇弓術(中)+(小)×4
◇剣術(大) 「剣術(小)+剣術(小)×4+剣術(中)」
◇棒術(大)+棒術(小)×2 「棒術(小)×2+棒術(中)×2」
◇槍術(大)+槍術(小)×2 「槍術(中)+槍術(中)+槍術(小)×2」
◇二つ名
◇ゴミ拾いのリク。
◇エルフの友(???の友)
◇女たらし
◇オークキラー
◇譲渡スキル
◇弓術(小)×2
◇統率(小)
「リク! ものすごくスキルが増えたじゃない!」
「うん、初めての大スキルが増えたよ!」
「スキル? リクとアナリスは何言ってんだ?」
鑑定スキルを持っていないリリは首を傾げている。
アナリスは興奮しながらリリに説明する。
「リクはね、魔物の素材や破損した装備からスキルを得ることができるの! これ他の人には絶対言っちゃだめよ?」
「え? ご主人様そんなにすごいスキル持ちだったのか?」
「うん。前のパーティーに追放されてから魔物の素材を拾って分かったんだ」
「しかもね。いらないスキルを他の人にも上げられるの!」
「え? つまり?」
「リクから私たちに会ったスキルをもらえるのよ!」
「ご主人様、すごすぎる!」
リリはリクにキラキラとした目線を向けている。
ちょっと照れくさいとリクは思いつつ、アナリスとリリに弓術と剣術のスキルを渡す。
「やったわ! 前もらったスキルと合わせて、弓術(大)になったわ!」
「俺も剣術(大)もらっちまったぜ! 良いのか? だぜ?」
「良いんだよ。皆に渡すために「リサイクル」のスキルを使ったわけだからね」
「リクの前のパーティーは何でこんな有能なリクを追放したんだぜ?」
「まあ、魔物の素材は一切渡されなかったからね」
「何言ってるの! 前のパーティーが馬鹿だっただけよ!」
アナリスはケチな元勇者パーティーを馬鹿にする。
リクも実際ケチだったなと思った。スライムの核さえ渡されないのだから。
「後は、リリに怪力(小)と敏捷(小)を上げるよ」
「え? そんなにもらって良いのか?」
「うん。僕も敏捷(小)一個残しておきたいから全部は上げられないけど」
リリは申し訳なさそうにしていたが気前よくリクはスキルをあげる。
「これで怪力(中)と敏捷(中)になったぜ! 流石ご主人様だな!」
アナリスはちょっとジト目でリクを見ている。
「リク~? ちょっとリリに甘いんじゃないの?」
「え? そんなことないけど」
「フン!」
アナリスはそっぽを向くのでリクは何とかアナリスをなだめる。
機嫌が直ってからEランクダンジョン「森の奥の会館ダンジョン」に向かった。
譲渡スキル
◇弓術(中)+(小)×4→アナリス
◇剣術(大) 「剣術(小)+剣術(小)×4+剣術(中)」→リリ
◇怪力(小)→リリ
◇俊敏(小)→アナリス
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