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転生少女は悪魔と共に ~異世界は神より悪魔頼み!?~  作者: 黒猫ている
5章:冒険者活動も楽じゃない

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幕間:悪魔は異世界の魔王を圧倒する

魔の森の、遙か上空。

黒尽くめの背後には、続々と魔族が集まってきている。


「ここまで数だけを頼りに集めるとは、いっそ壮観だな」

「貴様っ」


安い挑発に、黒尽くめが表情を歪める。

この場で──いや、この世界で最も禍々しく、強力な魔力。

おそらくあれがこの世界で言うところの“魔王”なのだろう。


なんとも分かりやすい。

己が力を隠そうともしていない。

力だけで全てを制圧出来ると信じているのだ。


そんな魔王が、今、一匹の黒猫を前に攻めあぐねている。

愚かな話だ。

自分より強い相手に、これまで出会ったことがないのだろう。


哀れな魔王。

己が一番強いと疑わぬ生き様。


それが今、地球の悪魔を前に揺らいでいる。


「な、なぜだ……」


魔王の配下たる魔族達は、悪魔達を前に次々と敗北を喫している。

指示を出す魔王の顔に、少しずつ焦りが滲み始める。


哀れな小物。

井の中の蛙とは、正に此奴(こやつ)のことを言うのだろう。


「どうしてこんな奴等に遅れを取る、我等は神にも匹敵しようかという力の持ち主なのに──っ」


魔王の言葉に、つい歯茎を見せて笑ってしまう。


「神に匹敵する力だと?」


ああ、腹がよじれる。

これが笑わずに居られようか。


目の前の小物は(・・・・・・・)()()()()()()()()()()()()()()()()()


「元を正せば、我等は神」


一歩足を踏み出し、力を解放する。

我が真実、東の王と呼ばれた姿。


「異界の地で、神の座を追われた者」


気圧されたように、魔王が一歩後退る。


「神の力を持ったまま、地に──いや、地獄に落とされた者」


真の力を解放するには、あまりにこの世界に生きる者達は矮小過ぎる。

せめて、地上の者達が我の姿に()てられぬよう、森全体を覆い尽くすとしよう。


「神の力を切望する貴様などが我等に立ち向かおうなど、烏滸(おこ)がましいと知れ」


我は東の王。

かつては豊穣神バールとして、東の大地を統べし者。




異界の魔王など、敵ではない。




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