6話
勇者でしょ?いえ農夫です。のその後の魔王ミラ・レティスの物語です。
物語を楽しむために
勇者でしょ?いえ農夫です。https://ncode.syosetu.com/n3769hp/
を先に読んで頂けると幸いです。
マリア「夕飯出来たわよ〜。カイト!ロイド呼んできて〜」
カイト「マリアちゃん、ロイドはいないってば。あれから何回目よ?」
マリア「はぁ〜そうだった。また一人前多くつくっちゃった…」
ミラ「私が食べるから大丈夫よ!」
アムス「頼りなさそうだったロイドが結婚か」
リサ「頼りなさそうですか?守護者ですよ?」
マリア「確かにそうね、当然かもね!結婚式楽しみね!」
ミラ「そっか、人族はそういう儀式があるのよね」
カイト「俺も両親から幸せを見つけるように言われてるんだよな〜。俺がレッドアイズ島を出たのはそのためだしね」
ミラ「あら、そうだったの。じゃあ急いでお相手を探さないと!人族の寿命は短いからね!」
カイト「はぁ。長寿の霊薬でもあるなら一気飲みしたいよ…。あっ!マリアちゃんまた二枚貝の身がたくさんあるからお願い!」
マリア「また?どんだけ採ってるのよ。明日の朝食は貝飯ね!」
ミラ「貝飯大好き!」
アムス「そうだみんな、ロイドの門出がいい機会だから言っておく。俺は農地の問題もあるしここから離れるつもりはないんだ。だけど皆は自由にして欲しい!今では俺達も人族領に入る事も問題ないしここにいる理由がないなら俺の事は気にしないで欲しい」
マリア「ちょっとアムス」
リサ「マリア様、私もマリア様の今後を心配しております。女王でありながら自身の夢のお店を持つ事。それは決して容易ではありません」
マリア「わかってるわ!でも…」
リサ「よくお考えください」
うつむくマリア
アムス「マリア、朝昼晩と俺達の食事を用意するために自身の夢が疎かになっているならばそろそろ潮時だと思うぞ」
マリア「…」
ミラ「確かにそうね、わたしすっかりマリアに甘えてしまっていたわね。マリアごめんね」
マリア「やめてよミラ!私の料理を笑顔で毎日食べてくれるあなたたちにどれだけ生きる希望を貰ったかわからないわ」
アムス「それは全員が同じだ。俺達は6人で1つだったし1つが6倍になった生活をしていたんだからな」
マリア「でも私はまだここを離れる決意は出来ないわ」
アムス「それで良いさ、巣立つタイミングはそれぞれだからな」
その場の空気が重くなりました
ミラ「ならわたしもそろそろここを巣立つかな!」
カイト「えっ!ミラちゃんなんで!?」
ミラ「前から思ってたんだけどやっぱり私は魔族なの、寿命が違い過ぎて皆と同じ感覚を共有できないのよね…」
カイト「だからって出てかなくても!」
ミラ「カイト、あなたも早く人族の恋人を見つけて家庭を持ちなよ!あなたの生きた証を後世に残すのよ!」
少し空元気な感じで言い放つミラ
カイト「急に巣立つとかやめよう!明日も漁で早いからもう今日は寝るよ、皆おやすみ」
足早にリビングを出るカイト
アムス「どうしたんだカイトは?ミラが巣立つのがそんなに嫌なのか?」
マリアとリサ(この鈍感農業馬鹿野郎は…)
ミラ「カイトなんかご立腹?あんなカイト初めて見たかも」
マリアとリサ(ここにも鈍感大食漢馬鹿女が…)
数日後
笑顔でマリアにかけよるカイト
カイト「マリアちゃん!もう二枚貝は採ってこないから安心して!」
マリア「そうなの?てかあの貝なんだったの?」
カイト「それは秘密なんだ」
マリア「何よ〜、私達に隠し事?」
カイト「まぁね!あと明日から数日留守にするから!」
アムス「なんだ?遠洋か?」
カイト「いや数日休もうと思ってさ!」
リサ「カイト様がめずらしいですね!」
カイト「ロイドに用事があってさ!休みとって会いに行ってくる!」
アムス「結婚式前だからな、ロイドの嫁さんに迷惑かけるなよ〜」
カイト「わかってるよ!」
翌日からカイトはロイドの家に行きました。
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