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呪いの追加とは?

先代の言葉に耳を疑いましたよ。

呪いの効果が変わってる?


意味が分かりませんね。

しょうが無いので聞いて見ましょう。


「先代、呪いの内容が変わっているとは?」


「言葉の通りじゃ!お前達二人の呪い内容が変わっておる!」


「えーと、具体的にどんな内容になってるのですか?」


「そ、それは……」


「先代?」


先代は私から視線を外し何やら苦虫を噛み潰したよう顔をして一言呟きました?


「何ということだ!まさか…この様な事になるとは」


先代の言ってる事が分かりません。

一体どうしたのでしょうか?

凄く気になります。


「どうしたのですか?」


私の言葉に先代は頭を下げ言いました。


「先に謝っておく……すまないアリスよ」


「え、え?何で謝るんですか先代?」


先代が頭を下げて謝るって……凄く気になりますよ!

一体、どんな内容になってるのよ。

というより、何で呪い内容が変わったのか不思議でたまりません。


こ、ここは取り敢えず、関係者の王子と相談しましょうかね。


「王子、呪いの内容を聞きますか?それとも辞めます?」


「俺は……俺は聞きたいよ。もし内容を聞かなくて、この先、呪いの発動条件を知らずに踏んでしまったら遅いからね。」


「そうですね。確かに知らない内に呪いを発動させたら、たまったものではありませんからね!」


「だから、聞こうアリス!」


「はい」


私と王子は覚悟を決めました。

いざ出陣の時…とは言いませんね。


「先代、お願いします。」


「本当に聞くのか?」


「はい!」


「分かった……では話そう」


王子がそっと私の手を握ってくれます。

手を握ってもらった事で、私の中の不安が少し和らいだ感じがしました。


「では、説明しよう。お前達に掛かった最初の呪いはそのままじゃ!だから、片方が裏切る行為をした場合、即効で死が訪れる。問題は追加された呪いじゃ!追加された内容は魔法無効の呪いじゃ!」


「「魔法無効の呪い?」」


「そうだ!」


えっ?魔法無効なら、かなりいい事じゃない?

だって、一切の魔法が効かないだから、嬉しい限りじゃないですか!対魔術師や魔女との戦闘で無双出来ますよ!


なんで先代が謝る事に繋がるのでしょうかね?


「先代…何故、魔法無効で先代が謝るですか?寧ろ喜ぶ事では?」


「確かに俺もそう思います。」


私と王子の言葉に先代は深く溜息を吐いた。


「確かに王子にとっては喜ぶ事じゃな。しかし、アリスお前には不幸でしかないのだよ!」


「私には不幸でしかない?」


「そうじゃ!お前には言ってなかったのじゃが……本来、お前の魔法の属性は光なのだよ!」


「えっ?………わ、私の属性が光?」


「そうなのだ……お前を拾った時から分かっていた。お前が放つ増大な魔力が光属性だったと……」


「そ、そんな事って………で、でも、私は今まで光の魔法は使えませんでした!何かの間違いでは?」


「それは儂が封印の術式を、幼いお前に施したからだ!そこまで言えば、後は分かるだろ?」


私は絶望の海に落とされた気分になりました。


「何で!?何で教えてくれなかったのよ!何で光の属性があると分かってたのに魔女にしたのよ!!酷い……酷いですよ!!」


「済まない……まさか、この様な事になるとは思わなかったのじゃ!」


「そんな事、今更いわれても………」


「本当に済まない……」


私は余りのショックで頭が真っ白になり、意識を手放しました。


「!?」


「!?」


「アリス!?」


意識を手放す直前、王子が何か叫んでましたけど、覚えていません。






ーーーーーー



「アリス!アリス!」


「ん?……ここは?」


「良かった……気が付いた。ここは君の部屋だよ!」


「お、王子?私は一体?」


「アリスは先代との会話の途中で、気を失ったんだよ!」


「……そうでした。思い出しました」


どうやら私は先代と話をしていた際にショックを受け気を失ったみたいです。


ベットから起きて周りを見ると、王子だけが居るみたいです。

どうやら、私が気を失っていた間、ずっと側に居てくれたみたいです。


「大丈夫かアリス?」


「はい、もう大丈夫です。それにしても、お見苦しい場面を見せてしまいすいませんでした。」


「それについては、先代さんに聞いたよ……」


「そうですか……聞いてしまったのですね」


「………ああ」


王子はそう返事すると黙ってしまった。


黙っていてもしょうがありませんね。

私も今後の事を話し合わないといけません。


「王子…もう知ってると思いますが、私は魔女でありながら光の属性を持っています。」


「ああ、聞いた。」


「それは魔女にとっては絶対的な禁忌タブーなのです。魔女が使わす魔力チカラは闇。そして闇に対となる属性が光。この二つは決して交わる事も出来ない。」


「ああ、それぐらいは俺も知っている。闇の属性は魔族が持ってる魔力チカラで本来、人間には使えないからな。しかし、魔女達はなぜ闇の魔力チカラが使えるのだ?」


「そこは話してなかったのですね……魔女という存在は強奪者なのです!」


「強奪者?」


「そうです!魔女の始まりの祖は、異世界から召喚された女性と聞いております。」


「異世界から召喚だって?」


「はい、魔女の古い文献に書いてあったので、間違いないと思います。話を戻しますが、異世界から召喚された女性には不思議な力があったみたいで、その力とは、他の者から力を奪う事とその奪った力を継承できる能力」


「た、確かに俺も国の文献で召喚者が我々とは違う能力を宿しているとは書いてあったけど、他者から能力を奪って、しかも継承だって?………ふざけ過ぎだろ!」


「王子がそう思うのも凄く分かります。私も初めて文献を読んだ時は王子と同じ気持ちでした。でも、その者は確かに存在したのです。だから現に魔女は闇の属性を使う事が出来て継承も出来ます。」


「成る程……段々、話が見えてきたぞ!」


「多分、王子が考えている事は当たってます!」


「アリスが言いたいのは、その召喚者が魔族から強奪の能力で闇の属性を奪って他者に継承したのだな?」


「その通りです。ですが王子は不思議と思いませんか?この世界には私を含めて沢山の魔女が存在する事を………」


「た、確かに、この世に確認されてる魔女だけでも三十人は居るし、未確認の魔女を合わせるとおかしいな話になる!……召喚者は一人になのに、魔女の数が多すぎる!」


「そうですよね!普通に考えると召喚者の後継者は一人の筈ですよね?」


「そうだな!でも、召喚者の子供達が強奪と継承の能力を受け継いで、沢山の他者に継承して魔女が増えたと考えられないか?」


「それはありません。召喚者の能力は一代限りで終えたと書かれてました。それに召喚者の子供は普通の人間だったそうです」


「そ、そうだったのか……でも、それだと矛盾が生じるだろ?そもそも、沢山の者に継承できる魔力チカラって規格外な過ぎるだろ?強い魔族から奪ったところで精々、二、三人の筈……召喚者は何回も魔族から強奪して、他の者に継承していったとなれば話は別だが?」


「…………」


「ん?どうしたアリス?」


「いや〜王子って凄く頭が良いのですね?たったこれだけの話で、ここまで考え着くとは……」


「アリスが今まで俺をどの様に見てたか分かったよ………悲しくなってきた。」


「どうして、その能力を国の為に使えないのか不思議です?」


「そ、それ………」


「話が脱線しましたね。戻しましょう!それで王子の考えは残念ですが外れてます。召喚者の継承の能力は一回しか使えなかったそうです。しかも継承の能力ごと渡したと書かれていました。でも、そのお陰で魔女は代々、闇の属性を次の世代に渡すシステムが出来た訳なのですが、問題は召喚者が強奪した相手が問題なのです!」


「そ、その相手とは?」


「………魔王です」


「ま、魔王!?」




王子は予想外の返答に呆然としてました。



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