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君が為  作者: ムメイ
甘美な酒
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17/30

槐の狂気

皆様方々、ごきげんよう

さて、今回は槐(えんじゅ)くんが活躍してくれる

ようだ。諸君達に問いたい。

人を好きになるとは一体なんだろうか。

大切な人、好きになった人、居心地いい相手

友達として好きになる、家族や身内として好き

様々な形があると思う、、

だけど他人には見えない価値観がその誰か達にはあるのだと思っているよ。


相容れない関係はやはりある。

年齢差や価値観、文化や人格等


おや?話過ぎたか、、、、失礼

それでは「槐の狂気」はじまり、はじまり



暗い路地に似つかわしくない格好の男の影が

1つ、齢(よわい)72歳、細身の高身長、整えられた髭。決まってるスーツにトップハット(帽子)に

仕込み杖

異名「嘘つき狩りの紳士 槐」だ。


槐

「よよ、、なんと薄気味悪い場所なのだ

我には合わぬ好まぬ場所ですぞ!!早く里に

戻らぬと行けますまい。均衡が崩れぬ間に」



(語り手)

会合の時、何故

槐は主に全貌を伝えぬまま皆と解散していたのか。彼が何故、長年暗い闇に住み明るく振る舞えるのか、、共に真相を探ろう。


槐

「我は君主に仕えたかっただけですぞ、、

全く、汚い仕事は我がやるのにあのお方は本当に、、、やれやれ。仕方あるますまい。

巨人?の存在はいささか

よろしくないと肌身感じますぞ。君主に

全て伝えなくて良かった。、、、コレは

中々に趣味が悪いですぞ」


暗い路地を抜けた先に存在した。

廃病院の「レインボーブリッジ」、昔は

沢山の交流があり、患者やリハビリ客に活気が

あるとされていて好評だった病院の1つだ。


槐

「鳳仙お嬢様なら吐いてますぞ」



(語り手、槐)


よよ、、我は槐と申しますぞ

お見知り置きを。現状報告ですぞ。

我は今、会合から数日を経て調べや資料が

纏まり、単独で視察に参りましたぞ!


そろそろ、午後のティータイムだと言うのに

今日は我慢、、正直申し上げますと

我の弟子も率いたら良かったと少しばかり

後悔をしてますぞ。


では、「レインボーブリッジ」は我がまだ

幼い頃、お世話になった事が数回ありましたぞ

君主が言ってた、変異したような巨人?殿は

恐らく、きたる場所で「始末」された。と

我は考えている。

君主は馬鹿ではない、理解しているであろう。

簡単に言いますと「極悪非道な人体実験」が

行われている、その会場がここ(廃病院)だと我が

調べた。

我は間違えている訳がなかった。だが

こればかりは間違えていて欲しかったですぞ。


我は逃げも隠れるもしなかった。

廃病院の前にはガタイのいい飼われている

オーガとウェアウルフが居たが関係ない。


遅い、遅すぎますぞ。

気づいた頃には奴らは骸(むくろ)と化していた。


槐

「匂いで分かりますぞ、、このなんとも鼻腔を突く嫌な匂いは恐らく、、、腐敗臭」


心底腹が立つ

我は黙っていた、君主に全てを話して居なかったからだ、それは「嘘」をつく事と同義

不確定だから言わなかった、、

それは我がついた「嘘」これ以上

君主に汚い部分を見せたくないからだ

我の自己満足だ。


飼われた奴らも同じだ

善悪の区別もつかない外道、人体実験は悪

これは我が身を持って知っている。



(語り手)

槐はかつ、かつと足音をたてひたすら部屋を

見て周り歩いた。あまりにも静かで空虚な空間が続いてた。当たり前だ、廃病院になり一体

どれ程の年月が経っている。


槐

「よよ、、、不快だ」


槐の前に大きな扉が立ち塞がる。手術室だ。

屈強な人間とボスゴブリンが殺意むき出しで

槐を睨みつけた。漏れた水滴だけが静かに音をたて、下に伝った。


ボスゴブリン

「おう、じいさん止まりな」


人間

「歩くなら死ぬぞ」


槐

「よよよ!死ぬなら結構ですぞ。死ぬならな」


男2人は容赦なく槐に突っ込み剣先を向けた

槐は見切り、ひたすら躱す、とにかく躱す。

まるで蝶々が優雅に舞うような、そんな感覚だ

1分もかからない2人は息をあげた。


槐

「弱すぎますぞ、、して、貴方達は

今を生きたいですか、、有耶無耶に答えないで

嘘つかないでくださいね。さぁ」


槐が仕込み刀を抜き、2人に詰め寄る。

その姿は異様だった。観音のような微笑みと

冷酷な殺意が向けられていたからだ。


ボスゴブリン

「無理だ、勝てなねえ、、悪かった命

だ、、、、、」


ゴトンとゴブリンの頭が落ちた


槐

「情けないですぞ、醜く命乞いですか。

今まで「狩る側」だったのでしょう

「狩られる側」の体験なんかした事ない

きっと恵まれた人生だっただけ。

なんと、、、悲しいお方、、」


人間の男性は失禁していた。


男性

「勘弁してくれ、、雇われている下っ端な

だけだ。悪かった、、だから見逃して」


男性は全てを言いきる事はなかった。


槐

「我は君主みたいに心優しい、、なんてものは持ち合わせてはいない。」


槐はカツカツと歩き、手術室に手を掛け

扉を開いた。少し錆びていて並の人間では開けるのに時間がかかってしまう。


槐

「人体実験、、、、ですか。」


槐はひたすら見てまわった。所々苔や藻が茂っていて青臭い。


槐

「下賎な輩にはお似合いな場所、、、ですな

心底は甚だしいですぞ。」


手術室をぐるっと見終わった、、小さな階段が地下に続いていた。


槐

「やはり流石我、読み通り的中しましたぞelegant」


道中には血のような痕が壁にベッタリと

瓶やラックには生々しい痕跡がびっしょり詰まっていた。


槐

「、、、、、、」


少し歩くと光が差していた。


女性

「いひっ!いい、、とてもいい!!君は

「未知の領域に生まれかわる」のだよ。

感謝したまえ。」


嫌だ、、やめて、、、、かえりたい


女性はまるで外科医のような佇まいをしていた

アニマル(アライグマ)族だ。手先が器用で匂いに

敏感で動きがとても早いのが特徴だ。


捕らわれていたのは人間の女性だ。

布切れのような格好で、細すぎるきちんとした

食事がないのが見て分かる。


槐

「護衛が3.主犯が1.被害者が1

よよ、、非常にマズイですぞ、、、、

4人は恐らく全員アニマル族とみた。となれば

鼻を潰すが懸命か。、、、、、コレを使うか

コレは君主のもしもの時の為の物。

仕方なしですぞ、被害者救出が我の第一優先

ですぞ!!」


槐はなぞの液体が入った瓶を胸元に隠した


槐

「皆さん、ご機嫌よう。異名者にして1つ

「嘘つき狩りの紳士 槐」と申します

とても強いおじいちゃんですぞ顔だけ覚えて

死んでくださいませ」


槐は一礼した後、仕込み杖を抜き構えた。


アニマル1

「おい!!今、異名者って言ったな。嘘だろ?

ハッタリに決まってる、ってかよ

じじい!あいつらはどうした!!!」


槐

「よよ?今頃、閻魔様の元にいることでしょう灼熱の中、裁かれていましょうて」


アニマル2

「なるほど、、なら死ね」


アニマル3

「どうしよう、、、」


1.2は槐と刃を交えた

まるで攻防一体、1が攻め2が守る


アニマル3

「怖いな、、怖いなぁ、、僕は戦いたくない」


槐は3を見た


槐

「少々骨が折れますがこれは都合良し、、、、ですぞ!」


槐の攻撃が加速した。見た目からは想像つかないだろう。気品溢れる見た目にニコやかな顔立ち。


アニマル女性

「もう、、全くうるさいな集中させてくれよ」


何かをシャカシャカと混ぜている、明らかに

人に投与したらイケナい色をしていた。


(語り手、槐)

よよよ、奴は恐らくマッドサイエンティスト

被害者は人間だ、他の種族と違い人間は抵抗力がない。あの薬は恐らくだが投与後亡くなる。

ビビりは多分、1.2を殺めたら化けるタイプ

1.2は双子、、、、と見た。タイミングは計る

(脳内作戦、2秒)



槐

「皆さん、、注目ですぞ。我、ティータイムがまだですぞ。なので休憩がてらお茶をしませぬか?少し休憩ですぞ。」


一同

「、、、、は?」


ただ、槐の眼差しや気配には殺意はなく

おじいちゃんが孫にお菓子をあげる、みたいな

雰囲気に近しかった。


槐

「少々、老体に鞭を打ちすぎた故」


アニマル1.2

「まぁ、確かに?休憩も大事だよな」


アニマルの1.2は馬鹿だった。

1.2が槐に近ずき律儀に椅子を引っ張ってきたから、3も来た。


アニマル3

「本当に、、大丈夫なの?」


アニマル女性

「うるさい、うるさい、とても不愉快」


槐

「よいよい、皆さんたのしみましょうぞ」


ダージリンティーをポトポトと注ぎ

穏やかな空間が広がった。槐の誘導は誰もが騙される年上だから出来る空気感を作るのが

群を抜いて上手い演技だった。


槐

「では、、失礼して。」


槐は胸元から小さな瓶を取り出し

ぐしゃりと瓶を割った。鼻を突く刺激臭だ。

目や鼻にキツく染みる、痛そうだ。


アニマル1.2.3

「なんだ、、目が痛い、鼻が死んだ」

と、各々悶絶しバタバタと苦しみ始めた


槐

「Sir、、では」


槐は早かった。

アニマル女性は集中してた。

はたまた槐に気づかなかったか、、

槐の手刀が決まり

アニマル女性は気絶した。


槐

「お嬢様、遅くなりました。」


ガシャンガシャンと女性の拘束を破壊し、女性をお姫様抱っこし颯爽と逃げた。

逃げながらアニマル達を正確に刻み無力化し

廃病院から脱出し離れた。


槐

「よよよ、久しぶりに疲れましたぞ

お嬢様、大丈夫ですか?、、我が今から

病院に運びます、安心なさいませ。」


女性はこくこくと泣きながら頷く事しか出来ない。槐が来なかったらどうなっていたのか。

また、女性は何をされ、何を見たのか、

まだ謎が沢山残っていた。



では、本日は物語を締めさせて頂く。

どうだったかな?槐の性格が少し見えた事だと思う。あの穏やかなジェントルマンにはまだ

本性が残っている、、と私は思ったよ。

諸君達の「推し」とやらは出来ただろうか。

私?、、私はなんだ、構わないよ。


おや?時間だね。次回「酔狂の晩餐」

諸君達に幸あれ






次回 「酔狂の晩餐」

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