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惑星は推しを滅ぼせない 〜文明保護ダンジョンとフレブル連れの探索者〜  作者: まえった


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40話 六階再突入 ― 任意なら断る

40話 六階再突入 ― 任意なら断る



郊外の古い住宅


台所から味噌汁の匂いが漂う


真田 一は静かに席に着く


母の顔色は安定している


ヒルEは進行を抑えた


完治ではない


だが悪化はしていない


それだけで十分だった


「今日は行くの」


「六階」


短い返事


母は何も言わない


ただ頷く


その沈黙が

一番重い



車庫スペース


ジム兄のエンジンをかける


まだ何度も往復しているわけではない


だが


これからの相棒だ


マロンが助手席に座る


巨大な黒い建物が見えてくる


迷宮



自動ドアが開く


冷気


一歩踏み入れた瞬間


黒いスーツの男が近づく


胸元のバッジ


世界探索者機構 WEO


「真田 一さんですね」


落ち着いた声


観察する目


「少しお時間を」


真田は足を止める


「任意ですか」


一瞬の沈黙


「ええ 任意です」


「なら忙しいので」


即答


空気が張る


WEOは強い


だが


日本は法治国家


国際合意もある


強制はできない


スーツの男はわずかに目を細める


「六階到達者は世界でも極少数です

情報共有は」


「戦闘前です」


遮る


「探索が先です」


短く


明確


男は一歩引く


「帰還後 改めて」


「予定が空けば」


それだけ


真田は歩き出す


背中に視線


重い


だが止まらない



カウンター前


真田 一が立つ


六階到達者


その肩書きだけで

視線が増えている


だが空気はまだ硬い


二回目


顔と名前は一致している


それだけ



ひまりが先に口を開く


「おはようございます 真田さん」


声は明るい


だが少しだけ丁寧


距離を測っている


「今日も潜られますか」


「六階」


短い


ひまりが一瞬だけ息を止める


それをすぐ隠す


「お気をつけてください」


笑顔は崩さない


プロだ



綾音が端末を確認する


「入場ログ 更新します」


目線を上げる


「最近 メディアから六階到達者について問い合わせが増えています」


さらりと言う


探っている


「名前は出していません」


配慮を提示


貸しを作る


真田は短く返す


「助かる」


綾音は小さく微笑む


関係値 1 上昇



凛が書類を整えながら言う


「探索者は増えていますが

六階到達は依然として少数です」


一瞬だけ視線を合わせる


「装備更新の相談があれば

協会として支援制度があります」


案内


囲い込みではない


だが繋いでおきたい


「必要なら」


真田は曖昧に返す


距離は保つ



こはるが奥から覗く


「六階 適応率下がってます」


数字を見せる


「このまま滞在すると吸収効率落ちます」


情報提供


ただの雑談ではない


価値のある情報


「知ってる」


「それなら安心です」


にこっと笑う


だが目は観察している


この人は伸びる


その確信



ひまりが少し勇気を出す


「六階って…怖いですか」


一瞬


本音


真田は少し考える


「怖い」


即答


四人がわずかに驚く


「でも 準備してれば死なない」


空気が変わる


言葉が残る


綾音が小さく息を吐く


「それは 心強いです」


仲良くしたい


だが踏み込みすぎない


距離は保つ


でも切らない


六階到達者は

いずれ中心になる


四人とも分かっている


だから


丁寧に扱う


媚びない


過度に近づかない


でも


繋いでおく



真田が一歩下がる


「行く」


ひまり


「いってらっしゃい」


綾音


「ご無事で」



「規約遵守で」


こはる


「ログ見てます」


マロンが鼻を鳴らす


まだ距離はある


だが


ゼロではない


二回目の関係


ここから少しずつ


世界が絡み始める



入退場ゲート


白い光


五階


ボス部屋奥


転移陣


足を踏み入れる


視界が反転する



地下六階 大広間


静寂


温泉の湯気


まだ誰もいない


社会は地上で動いている


ここにはない


真田は小さく息を吐く


マロンが鼻を鳴らす


六階は


準備の階


焦らない


影の中には


工具

食料

テント

更新した装備


身体強化D


そして経験


真田は北側通路を見る



湧き音


まだ見えない敵


だが


怖くはない


整えた


生き残るために


真田 一は一歩踏み出す


社会の視線は外


戦場は内


六階再突入


ここから


本当の適応が始まる


■ 同時進行:WEO日本支部 内部


ガラス張りの観測室。


大型モニターに表示されるログ。


・六階到達者

・ポーション候補変動

・SP成長率異常値

・減衰システム発動ログ


そして一行。


管理層アクセス履歴:未検出


部屋の奥。


黒髪の女性が立っている。


スーツ。

無表情。

資料を閉じる。


「直接接触は不要です」


静かな声。


「現時点では観測優先」


部下が言う。


「しかし、日本単独で六階の仕様が――」


「不可」


間髪入れず。


「国際合意違反になります。日本は法治国家です」


視線はモニターから動かない。


「彼は“まだ”民間探索者です」


わずかに目を細める。


「だからこそ、価値がある」


名前は出ない。

名札も映らない。


ただログに映る文字。


SANADA HAJIME



受付イメージイラスト作りました!

挿絵(By みてみん)

■ 日本探索者協会 受付チーム(確定)


受付1


小鳥遊 ひまり(たかなし ひまり)

元気・可愛い系

探索者の緊張を解くムードメーカー



受付2


神宮寺じんぐうじ 綾音あやね

綺麗系・落ち着き

処理能力が高く、探索者からの信頼も厚い



受付3


篠宮しのみや りん

真面目美人・規律重視

法令・契約・規約の番人



受付4


水瀬 こはる(みなせ こはる)

小柄・童顔

実は数字とログ管理が異常に強い


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