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惑星は推しを滅ぼせない 〜文明保護ダンジョンとフレブル連れの探索者〜  作者: まえった


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39話 整える者

39話 整える者



郊外の古い住宅


台所から味噌汁の匂いが流れてくる


真田は階段を降りる


母がゆっくりと皿を並べている


動きはまだ慎重だが

顔色は落ち着いている


ヒルEは効いている


完治ではない


だが


悪化は止まった


テーブルには


焼き魚

卵焼き

味噌汁

白米


当たり前の朝


それが今は奇跡に近い


真田は静かに座る


箸を持つ


温かい


それだけで胸の奥が緩む


マロンが足元に座り

焼き魚をじっと見つめている


「それはだめだ」


小さな笑いがこぼれる


母も笑う


それだけで十分だった



食後


自室


便利ツールを開く


売却通知の履歴


桁の多い数字


だが浮かれない


整える時間だ



車庫スペース


購入したばかりの愛車


ジム兄


まだ迷宮と往復を繰り返したわけではない


だが


これからの相棒


ドアを開ける


マロンが助手席へ飛び乗る


「今日は買い出しだ」


エンジンが静かに唸る


住宅街を抜ける


ただの日常


だが


戦いの一部



ホームセンター


カートを押す


速乾インナー

厚手の靴下

替えの手袋

大判タオル


次は工具売り場


大きなスコップ


重量を確かめる


六階の石床

崩落

埋没


使う場面はある


カートへ


ツルハシ


石壁対策


大ハンマー


緊急突破用


迷わず入れる


影がある


重さは問題ではない


アウトドアコーナー


軽量テント

折りたたみチェア

小型テーブル

ガスバーナー

メスティン


そして


大型バーベキューコンロ


六階大広間なら使える


着火剤

耐熱グローブ


カートは山になる


金はある


削る理由がない


七階で後悔するくらいなら

今揃える


会計


支払い完了


袋を持ち駐車場へ


ジム兄の横


影を開く


収納


スコップ

ツルハシ

大ハンマー

コンロ

衣類

食料


容量はまだ余裕



スーパー


高タンパク食品

レトルト

缶詰

栄養補助食品


そして


牛肉


マロン用


会計


外へ


影に収納


合法


完璧



帰宅


母は居間でテレビを見ている


真田は封筒を差し出す


「居候代と生活費」


中身は100万円


母が驚く


「こんなに」


「一日でそれくらい稼げる」


事実だ


母は少し黙り


それから静かに言う


「無理しないで」


真田は頷く


「整えてる」


それだけ



夕方


庭先


コンロを一度組み立てる


火を入れる


肉を焼く


煙が立つ


マロンの目が輝く


「食べていいけど

珍しい魔石は残せよ」


尻尾がぶんぶん揺れる


甘い飼い主


だが


必要なことだ


六階で泊まれる


整えられる


焦らず進める




自室


テントを組み立てる


マロンが中に入り丸くなる


満足そう


便利ツールを開く


【階層適応率 80%】


数字は静かに減っている


六階で粘りすぎるな


だが


焦るな


整えた者だけが生き残る


工具も

食料も

衣類も

火も


揃った


あとは


階段を降りるだけ


七階は逃げない


真田は静かに目を閉じる


準備は終わった


六階は戦う階ではありません

整える階です


強くなるのは戦闘ですが

生き残るのは準備です


武器

食料

生活設計

そして帰る場所


その全部があってこそ

次の階段を踏めます


真田は焦りません

焦った者から落ちていくのが迷宮です


ここから先

七階は空気が変わります


もし面白いと感じていただけたら

ブックマーク・評価で応援してもらえると嬉しいです


次は静かに

でも確実に


進みます


マロンはもう

やる気です

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