15話「オーク軍団の恐るべきワイルドな繁殖力!」
ラゴンボ国で壮絶な戦いがあって、ようやく最強ギルドは全ての犠牲でもって四天王の猛襲魔獣レオンメラをしとめる事ができた。
だが、あまりにも大きすぎる犠牲だった……。
自分の非力を痛感したヤリオとセレティーンは、ラゴンボ国を出国して新たなる大陸で旅を始めた。
「オレはこれからもっと強くなりたいーっ!」
「ええ! 私もよーっ!」
深い森へ入っていくと、幹が太い千年樹が多く見かける深いジャングルになっていた。ワイルドな森林地帯である。
邪魔するかのようにツタが木と木を繋ぐように幾重もぶら下がっていて、虫もブンブン飛び交っていた。
ヤリオは聖剣で深い草やツタを切って、虫を叩きながら、二日間進んでいた。
すると褐色のビキニ女が槍を手に三人立ちはだかった。ワイルドな女戦士である。
「貴様は何者だーっ!」
「オレは勇者のヤリオ。魔王と旅する為に冒険している転生者さ」
「ヤリオ! 魔王と旅って……、魔王を倒すための冒険でしょーっ!」
「アーッ! そうだったーっ!」
そんな漫才みたいなやりとりに怪訝な目を送る女の槍戦士。
「こちらアマゾネス族の女将軍ロガント。何もしなければ、案内してやるーっ」
「分かったーっ!」
「今日の寝泊りは、ここに決まりねーっ」
リーダーであるロガントが切り出したので、他の二人も構えていた槍を下ろした。
そして一緒に村へ向かっていた。
これまで起きた事を話してたりして、三時間ほどで村に着いた。
「ホーッ! なるほどな、魔王四天王が二人も倒れたのかーっ!」
「さすがよねーっ!」
「転移者転生者って、強いらしいわーっ!」
三人のアマゾネスは感心した。
そして村の人たちに「おーい! 魔王を倒す勇者が来たぞー! おもてなしよーっ!」と手を振って呼びかけた。ワイルドな歓迎である。
アマゾネス族はみんな女性で、意外と筋肉がついていて腹筋が割れている。
そして家は大きな木の枝の上に建てていて、ハシゴで出入りできる仕様。ワイルドな家である。
「空いている家だから、ゆっくりしておくれ」
ロガントは、空いている木の上の家へ二人を案内した。
フカフカなワラを積んでいて、大きな葉っぱが置いてある、ワイルドな部屋である。
「オークの強襲だーっ!!」カンカンカン!
騒ぎ声が大きくなっていき、叫び声と鐘を鳴らす音にロガントは振り向いて「来たかーっ!」と槍を手に立ち上がった。ワイルドな出撃である。
「待てーっ! オークとは何ぞや?」
「ヤリオ! 転生者だから知らないみたいねーっ! いいわーっ! 教えてあげるーっ!」
ロガントの説明によると、オークは世界中に広がっている繁殖力旺盛なモンスターである。
ブタの獣人っていうのが早いくらい見た目がそれである。
ヤツらは異なるモンスターであろうが、人間であろうが、魔族であろうが、メスであるならば生殖行為する事で優性遺伝子としてオークを出産できる生態能力を持っている。
そして最悪な事に、オークはオスのみの種族。ワイルドなモンスターである。
「な、なんて恐ろしい種族だわーっ!」
セレティーンも悲鳴じみた声を上げている。ムリもない。同じ女だからな。
ヤリオも息を飲んで「恐ろしい種族だ……」と戦慄する。
ロガントと一緒に木の家を飛び降りると、オークの集団が村へ押しかけているのが目に入った。
キャーキャー逃げ惑うアマゾネス族。
しかし一人のオークが下卑た笑顔で、一人のアマゾネス族を捕まえて「アーッ!」と悲鳴を上げさせた。
ワイルドな捕獲である。
「見ろーっ! オークに捕まったらどうなるかーっ!」
ロガントに促されて見てみると、なんとオークが生殖行為を始めたらしい。
そう、それは捕まえたアマゾネス女の頭をナデナデすると、オーク自身の腹がボコッと膨れる。すると股から複数の小さなオークが体液と共に五匹飛び出た。ワイルドな出産である。
「ぶひひ~っ! 繁殖成功~っ!」
事後のオークは絶頂を迎えたらしく、ハァハァとヨダレを垂らして子供のオーク五人を抱いた。
ヤリオは想像したものと違っていて困惑するしかない。セレティーンもだ。
「オークは、メスの頭をなでると自身が妊娠して即出産できる能力があるーっ! どう? 恐ろしいでしょーっ?」
「ま、まぁ……、確かに即出産は恐ろしいが……」
ああやって、世界中で異種族のメスの頭をなでて自身が即出産しているのだと……。
次々と捕まえられたアマゾネス女はなでられていく。するとオークは絶頂を迎えて自身でドパパッと即出産していく。ワイルドな繁殖祭りである。
ヤリオとセレティーンは困惑中。
「こんな恐ろしい種族、根絶するに限るーっ!」
怒ったロガントは駆け出して、槍でオークを突く。
出産したてで体力を使い果たした為、戦う力が残っておらず「ギャアーッ!」と苦悶に吐血して絶命した。
あと生まれた複数のオークもついでに「ギャアーッ!」と見開いて絶命。
ワイルドな連帯感である。
「まだへその緒がつながっている内は、本体のオークを殺せば子供も一緒に死ぬわーっ!」
ヤリオとセレティーンはやはり困惑中。
オークとは、一体どういう生態なのだろうか? ワイルドな生態である。
「と、とにかくオークは恐ろしい種族で間違いないんだなーっ!」
「ええ、行くわよーっ!」
ヤリオは槍に伸ばした聖槍で振るい、セレティーンは火炎球を蹴り飛ばし、ロガントが槍で突きまくっていく。
次々とオークを絶命させ、ついでに子供も勝手に絶命していく。
出産したてなのでなすすべもなく……。
「「「グギャアーッ!!」」」
オークは全滅した。




