表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/36

13話「最悪の強襲! 猛襲魔獣レオンメラ!!」

 暗雲が渦巻く元で、草木すら生えない尖った岩山だらけの不毛の大地……。

 両目のようにカガッと輝く、聳えた尖った山。

 それこそが魔王ドロデンスの居城だった。


 そこの薄暗い魔王の座で、暗黒に身を委ねる巨大な魔王は低く唸っていた。


「ウヌーッ! まさか我が魔王四天王である悪魔騎士ガイアが敗れ去るとはーっ!」


 するとフードをかぶった三人が跪いた状態で現れた。フードから除く暗い顔から両目の部分が輝いている。

 こいつらこそが四天王だ。一人倒されて三人になっている。


「悪魔騎士ガイアは、五大王国のリバィアマンに単身しかけて、騎士将軍アガニスと交戦した後に敗れ去ったようだなーっ!」

「キョキョキョ……、騎士将軍は聖剣持ち。まさか力をつけていたとは侮りがたしーっ」

「待て! 双頭の勇者のいずれかがやったかもしれんーっ!」


 魔王は目を細める。


「双頭の勇者……。五大王国の南地方であるサルーシェデス周辺にいる【氷河勇者ハドガーラ】と、北地方のピサミルドムア周辺にいる【天光勇者ソロアルクス】が、東地方のリバィアマンへ移動したというのか?」


 魔王の問いに、三天王は誰一人答えられなかった。


「まぁよいわーっ。ともかく無視はできぬーっ」

「ならばこそ、我が行こうと思う」


 三天王の一人がフードを脱いで、自らの姿を現した。

 ライオンのような四足歩行の巨大な獣で、両肩に竜の頭が生えている。おまけに尻尾は蛇だ。


「魔王四天王が一人。猛襲魔獣レオンメラ。行きましょう」

「きさまなら、リバィアマンを滅ぼせよう……。任せたーっ」

「ハッ!」


 フッとレオンメラは姿を消した。




 ──その一方で海に面した大国であるリバィアマンで、ヤリオとセレティーンは食堂でもぐもぐ魚料理を平らげていた。


「騎士将軍アガニスの葬儀が終わって、四日目……」

「そうですね。旅の疲れもようやく癒えたですし、船に乗って隣の大陸へいきましょう」

「ウム」


 こうして昼過ぎに船に乗って、大海へ悠々と飛び出していった……。

 その間に強襲してきたレオンメラによってリバィアマンはあえなく滅んだ。世界の現実は非情である。

 レオンメラは「やはり騎士将軍アガニスと相打ちしたようだなーっ」と勘違いして、魔王城へ帰っていった。


 七日間を要して大海を渡って、隣の大陸へたどり着くと五大王国の一つであるラゴンボへ入国。

 七つの宝玉が囲む城塞都市。

 頑強な結界で囲んでいる難攻不落の大国である。


 ヤリオとセレティーンは二人だけだと心許ないので、ギルドで仲間を募る事にした。しかし!



「ハッハッハーッ! 冗談もいいとこだぜーっ!」


 ギルドメンバーで最強のパーティーである【絶斗戰志(ゼットセンシ)】の内一人が嘲っていた。

 彼らは四人のメンバーで、実力はトップクラス。


「この転移者リーダーである、銀狼勇者チャムヤ」

「転生者である、念力魔道士オズッチ」

「転生者である、技巧戦士クンリ」

「転移者である、四神武道家ハンシテン」


 周囲のギルドメンバーは喝采して、トップクラスのチームに賑わっていた。

 彼らはギルドの看板のようなもので歴戦無敗と謳われた最強のチーム。登録時から負けなしと言われている。


「一昨日どころか、一万年前から出直してきなーっ!」


 銀狼勇者チャムヤは、ヤリオを見下す。

 ヤリオは逆に彼らの威圧に「グムー」と唸らせていた。見下されてもしょうがないほど、実力派である。

 セレティーンも悔しいながらも黙るしかなかった。


 するとギルドの壁がドォンと爆ぜ飛んで、ライオンのような魔獣が降り立った!?

 ヤリオとセレティーンのみならず、【絶斗戰志(ゼットセンシ)】や他のギルドメンバーも面食らって驚いてしまう。


「魔王四天王である猛襲魔獣レオンメラが、なぜここにーっ!」

「グルグルグルーッ! 既にリバィアマンを滅ぼして帰っていったが、やはり物足りなくて再び魔王城から飛んできたのだーっ!」


 一度四天王と交えているヤリオは、レオンメラの威圧がガイアと同等だと感じ取れて戦慄を覚えた。

 あの時は騎士将軍アガニスが奮闘してダメージを与えていたから、なんとか勝てた。

 もし万全なら八つ裂きにされて殺されていたのだと想像した。


 こんな恐ろしい魔族にも、歴戦のギルドのメンバーは気を取り直して各々得物を構えて臨戦態勢に。


「のこのこ四天王がやってきたのは、ちょうどいいぜ!」

「へっへっへ! いつか魔王城へ攻め込もうと思っていたが手間が省けたーっ!」

「単身で挑むとは魔族も頭が悪いようだなーっ!」

「魔族死ねーっ!!」


 総勢数百人もの歴戦メンバーがなだれ込むが、レオンメラは両目を輝かせて飛び出す。

 四速による突進はマッハを超え、鋭い牙と爪はいかなるものも切り裂く。そしてライオンの頭に加え、両肩の竜と尻尾の蛇で同時攻撃が可能。

 それによって、数百人の歴戦メンバーは「ギャアーッ!」と皆殺しされた。

 十分も立たずにギルドは死屍累々転がる地獄と化した。


「は……速い!! しかも……攻撃回数が桁違いだ……!!」


 ヤリオとセレティーンのみならず【絶斗戰志(ゼットセンシ)】四人は戦慄を覚えた。

 ギルドマスターはメンバーをやられた為に怒り心頭で「グオゴゴゴゴ!!」と叫びながら斧を振るうが、レオンメラの両肩の竜に噛みちぎられて「グギャアーッ!!」と苦悶の顔で瞬殺された。


「バカな!! ギルドマスターは、火山にいたアトミックドラゴンを単身で倒すほどの実力者だぞ! ドラゴンスレイヤー・レドリボが、いともたやすく殺されるとはーっ!」


 オレたちが苦戦した、あのアトミックドラゴン以上なのか、とヤリオたちはかつてない絶望感を抱いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ