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褒めることの難しさ

作者: 堀田真裏

褒められるのがイヤだという人がいたり、あるいは、「褒めすぎる、過剰な褒め方をしてくる人が不快、わずらわしい」という意見もありますよね。


皆さまは、どうお考えでしょうか。


私は、人を褒めるタイプであるため、こういった話を聞いてしまうと、グサッとくることもあり、難しいな……と感じてしまいます。


そして、こういった考えの人は、「直接褒めてこなければいい、間接的に伝わるのが理想ではないか」と考える傾向にあるようです。

「2人のときにサラッと褒めてほしい。人前ではやめてほしい」というのは、状況により可能不可能があるのでとりあえず置いておきます。



人伝のほうが、素直に聞き入れられてより嬉しい。その考えは、ある面では正解だと思うのです。気持ち的にはわかる面もあるけれど、私は、「人伝に褒める、褒められること」にも問題はあると思うのです。


間に人が介在すると、本来伝えたかったことと、ズレてつたわることが、少なからずあるように思えるからです。時には(そんな意味じゃない!!誤解を生む、やめてください!)と言いたくなるような、あらぬ方向に発言のニュアンスがずれてしまうことさえあると私は思っています(伝言ゲームで最後がビックリな内容に変わることがあるのと同じ理屈です)。


もちろん、自分が伝えたからって、常に正しく伝わるわけじゃありませんが。


もちろん、「相手が褒められて喜んでいるかどうか分かった上でやるべき」という意見も分かります。


もちろん、伝える相手が目の前にいたら、さすがに表情や口調、声色の変化など全体的なことで「ああ、この人褒められるといやがりそう」とわかることもありますよね。


あるいは、その人のトークを聞いていると、たとえば、「この人は“いい人”といわれたらいやがりそうだな」等と感じ取れることもあるけれど


それは相手のトークをある程度聞いているからこそ、わかることでもあるんですよね。


そしてこれは、合成音声だと難しく、生声。そして性別は男性のほうがわかりやすいと思います。


女性は、相手を不快にさせまいと、ギリギリまで頑張っちゃう。とうとう表情や口調にあらわれる段階になると、すでに手遅れ(その女性は完全にキレている!!!)ということが多い気がします……。


男性でも難しいかたはいますし、女性でも、割とわかりやすく、なおかつ、ご機嫌回復も超簡単、シンプルなタイプもいるとは思いますが。あくまでも傾向としてです。


*****

話題が大幅にそれました。

問題は、対面ではなかったりする場合だと、分からない!どうすればいいんだ!というケースも少なくないことです。


褒めなければいい?

相手のキャラが判明するまでは様子見をすべき?でも、そんなに単純かという話です。


褒めたいときもありますし、褒められたくない人も中にはいるかもしれませんが、褒められてイヤではない人だって少なからずいるはずですよね…。


*****

褒めすぎる人、として批判されるとき、しばしば、八方美人だとか、好かれたくてやっている、いい人と思われたがる気持ちが透けて見える、褒め返されたくてやっているのかと思う、などということがあげられるようですが、



八方美人、って、好かれたくてやっているというのとは少し違う場合もあると思うんですよね。


少なくとも私は、あえて嫌われたくはないですが、嫌われることもある、悲しいけれど、それはしょうがないと思っています。


私は、いいところは褒めたいです。そして、基本的に、いろんな相手を褒めますが、そこには、人への待遇に差をつけるのがあまり好きではない……という部分も大いに関係しています。


誰かを褒めたら、その場にいるほかの誰かも褒めたくなるのですよね。

だってそこで、褒められない人がいて、その人が

(やっぱり自分なんて……)と落ち込むことがあったとしたら、私は、ひとをそんな気持ちにはさせたくないからです。


そんな気持ちで振る舞うせいで、時には、八方美人とか、性格よく思われたいのかとか、好かれるためにやっているのか、とか。

場合によっては、“評価する、なんて、上から目線で見下しているんだ”などと、邪推されてしまったりーーネガティブな方向にとらえられる向きもあるのは知っているけれどーー


少なくとも私自身には、とくになんの意図もなかったりします。私以外にもそういう人はいるんじゃないでしょうか?


わたしは、貶すことを好きにはなれません。いわれた相手の心情をおもんばかると、心が痛むし。


誰かの悪口聞いてるよりは、誰かの自慢話聞かされるほうが百倍ましだと思っているし。

自分が褒められるかどうかより、

褒め言葉を言ったり聞いたりする優しい空間の雰囲気が好きです。


なかには、それが不得意な人もいるのかもしれないし、

褒めたいから褒めた。誰かを褒めるなら、その場にいる同じような立場の人も同じように褒めたい。

扱いに差をつけるのが好きではないから、其々のよいところを探して褒めたいと考えている。

それを信用できないと思われてしまうこともあるかもしれないけど……。



少なくとも、私は、それでも、心にもないこと、お世辞だけは絶対に言わないようにしています。ーー相手のいいと思ったところを褒めたのに、そんな自分の言葉がウソになってしまうのはイヤだから。


信用されないとしたら残念だしさびしいけれど。


そして、褒めたからって好かれるわけでもないことも知ってはいるんですよね。喜んでくれたらいいなとか、自信をもって伸ばしてくれたらいいなという願いはあります。


それを、「上から目線でイラつく」と思われたくはないけれど、相手の心は相手のものだし、感じかたは人それぞれなので……。


******

前提条件として、そういう見方をされるときというのは、


そもそも、その相手は私のことがあんまり好きではなかったりする。その影響も大きいのではないかなと考えています。


認めることができない、もともとマイナス感情があるので、何をしてもイヤな感じに見えてしまう。だからこそ、褒めらるのが余計イヤだったのかなとは思います(^_^;)


誰だって認められたいと思う人からの褒め言葉なら、それが「褒めすぎだよ」と思ったとしても、(でももしかしたら、そうなのかも)と好意的に受けとめられるのではないでしょうか?


好きだと思える相手や、尊敬する相手、実力を認めている相手の言葉なら、信じよう、信じたいと思えるのではないでしょうか。


そんな相手の褒め言葉なら、“上から目線でムカつく”とか、“好かれたくてやる意識が透けて見える気がして嫌だ”なんて、きっと思わないはずです。


いちばんの問題はそこなんじゃないかなと。


また、そう思われるとしたら、私自身が認められるに足る成果をあげられていないのも問題だよなと思うので、


そう思われないような自分になっていく、説得力があるように、認められるだけの力をつけていくことが大事なのかな!と思います(*^^*)


それでも無理ならもう仕方ない。

相手の心は相手の自由です。

心を縛ることはできない、思いどおりにしたいなんて願ったって無駄なこと。



****

平等なんて嘘、八方美人ーーそれに関しては、分からなくはない部分もあるのです。


私自身、もちろん、心のなか、すべての人が平等ということはありません。


優先順位などがないといえばウソになるでしょう。でもそれは、限定的なものです。


そして、仮に、重要度に大きな開きがあった場合でさえも、少なくとも公に、序列をつけるように扱いに差をつけたいとは思わないのです。


私は人に上下をつけたくないからです。

傲慢と思われようと、いい人ぶって人を見下していると見なされたって……


でも私は、人の扱いに上下をつけたくないんです。


たとえば、特別な人たちに特別なお土産をわたす。特別な人達だからこそ、喜ばせたくて、特別扱い。それは私もやることありますよ。


でもそれは、あくまでも、それはその人達しかいない場所でやります。


でないと、自分だけ「特別なお土産」をもらえなかった人はどんな気持ちがするだろうか。想像すると心が痛いからです。

みじめな気持ち、さびしい気持ちにはさせたくありません。



少なくとも公には、私は人の扱いに区別をつけたくないのです。

傷ついたり悲しんだり惨めになったり凹んだりする人が出るのが嫌だからです。


それを八方美人だ、いい人ぶっていると思われてしまうなら、それはもう価値観の違いだと思うので、しょうがない。


私にとっては、むやみやたらに、人の扱いに差をつけないことのほうが大事なことだからです。


イヤな気持ちにさせたくはないんですけどね……

そんなことを望んで、人を褒めたりしていないから(__)


でも、誰かを褒めるなら、

その場にいるほかの人も褒めたいんだ、って

良いところを見つけること、そのどこがそんなにまずいのか、やっぱり私には分からないのですーー。

思ってもいないことなど伝えていない。本当の事しか言っていないから。

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― 新着の感想 ―
[一言]  よく知らない人に褒められても 「なんだこいつ」 と思ったり、  知った人に褒められると 「何を今更」、「ああ、この人の今までの視点はそういうものか」 と思ったり。  高校生くらいだと褒め…
[一言]  世の中には褒め殺し、なんて言葉もあって褒めるにしろ叱るにしろ難しいときもあったりしますね。  褒められることを嫌がる人の中には優秀な人もいたりして、 「3×3 は 9」 「すごい! 天…
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