ロリと巨乳の需要は高いが、何故かロリ巨乳の需要は低い
何故か遊園地風なダンジョン前の広場を突き抜けて本題であるダンジョンの入り口に差し掛かる。
すると何やら魔法陣が刻まれたバングルが渡され、職員らしきお姉さんが説明を始めた
「この度は!エンドレスアビスにご入場ありがとうございまーす!ここは未だ探索途中の世界最大のダンジョン!まだ未発見なものがたくさん眠っています!そこで勇敢な冒険者さん、たちはー、どんどんダンジョンを開拓していってもらいたいのです!ですが、もし未知のモンスターとかに襲われて「危ないよ〜」ってなったり、遭難したりしたら配布されたテレポートの魔法陣が刻まれたバングルに魔力を注げば広場の迷子センターに着くようになっていますので!遠慮なく使ってくださいね!それでは冒険者の夢のダンジョンに、いってらっしゃーい」
どこかの夢の国で聞いたことがありそうな口調で他の冒険者たち共に俺はダンジョンに送り出された
「はぁ〜、いろんな意味で大丈夫か?このダンジョン」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
周囲にいた他の冒険者に聞くとこのダンジョンは下に行くほどモンスターやトラップが凶悪になっていくらしい。その性質から上級の冒険者でも地下50階層ぐらいが限界だという。
それを聞いたシカは…
『オラ!早く行くぞー!地下50階層!』
何を言ってんだこの悪魔は
しかし俺は睡眠時間をエサに悪魔の要求には逆らえずどんどんの危険な奥地へ進んで行った
俺の目指すスローライフはどこにいった
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「おい、他の冒険者が見えなくなったぞ。もうこれ以上進むのはやめようぜ」
『何を言ってるんだ!ここはせいぜい地下20階層程度、まだまだここからだろう!』
「いやいやまたライオンみたいな体験はしたくないんだよ!」
『それは貴様がビビリなだけだろう。腰抜けめ』
この…!もう我慢ならない!
「お前あんま調子乗んなよ⁉︎そもそもテメェ俺のおかげで要求を果たせてるんだ!だったら俺の要求を利かせろボケがァァァァ!」
『あぁん⁉︎誰のおかげで睡眠ができてると思ってる!』
「それはテメェが俺を脅してるだけじゃねーか!」
俺はその怒りのままに拳を隣の石壁にぶつけると石ブロックが崩れ、その勢いにつられて壁の先に倒れるように身を乗り出した。
「あれ?」
だがそこに床は無く、俺は不格好に暗闇の穴に落下していった
「えぇぇぇぇ‼︎‼︎」
やばい!暗くて底が見えない!このままじゃ地面に落下して死ぬ!くそっ!草木につかまりたいが、周りが暗くて……そうだ!
「おいシカ!お前の炎は生命しか燃やさないんだよな⁉︎」
『そうだが?』
「よし、だったらここが密閉空間でも窒息はない!」
ガギギギィ
上から石で金属が削れる不協和音が聞こえるが、今は無視だ!
俺は両手を下に突き出して思い切り業炎を放った
それに伴って底が照らされ、その底を見て俺は業炎の火力を調整しながらなんとか底に着地した
「危なー!ガチで死ぬとこだった…」
『ここはどこだ?』
暗闇の穴底は丸くて広々としていて、不自然に古びた松明が壁に沿って燃えて薄暗い。
そして辺りの床と壁の石板は所々剥がれており、中心には不相応な石造の井戸があるが、汲みバケツとそれを引き上げる縄と木は腐食して崩れていた
「この松明…いつから灯ってるんだ?」
『台は腐食してんのに木はあまり燃えてないな。まるで最近燃やしたかのようだ』
ガギギギィ
「天井は案の定暗闇で見えないし、さっきの不協和音はまだ響いてるし…ここは何の空間なんだ?」
俺は気になっていた不自然で不相応な井戸に近づき、中を覗く。
すると数メートル下に水に浸るぐらい青黒い鉱石が詰まっており、その青黒い鉱石の山にヤンキー座りのままそれを手に持ち、ガジリと噛む生物の姿があった。
髪らしきその毛はボサボサで座った体を隠すぐらいロングで姿こそ見えなかったが、チラッと見えたガサガサの口元に汚れた手足からその生物は人間だと確信した
「誰っ!」
俺に気づくと持っていた鉱石を捨て、人間身とは思えない動きで即座に井戸から飛び出た。
その動きに俺は驚き、思わず身を引いた
「うおっ」
スタッと綺麗に着地するそいつは、歳は13〜16ぐらいに幼く見える。髪は前から地面までボサボサで長く、色はあの鉱石のように黒から青への美しいグラデーションだ。服装はダボダボな薄汚れた麻のようなもの着ているというより羽織っている。
顔は殆ど隠れててよくわからないが、胸部からなんの膨らみも感じないことから多分男の子だろう。
その小僧は前髪をかき分けて怪訝そうな顔で言ってきた
「人?」
前髪をかき分けて判明した整った顔立ちとその幼くも柔らかい声色から俺は自分の重大な勘違いに気づいた
お、女の子だったか…!そうか。まだまだ中学生、発展途上か!
「君、歳は?」
「歳なんか憶えてない」
憶えてない?どういうことだ?
俺は続けて質問する
「両親はどこに?」
「……………」
ボサボサ髪の娘は少し黙るとゆっくり自身の後ろを指差した
その指差した先を目を凝らして見ると人間より一回り以上口が大きく、四足歩行らしきモンスターの白骨化した死体があった
「あれが親、なのか?」
ボサボサ髪の娘は小さくコクリと頷いた
俺はその白骨化した死体に近づくと後ろ壁に拙いこの世界の言葉で30行以上の文を書き記していた。1番上にタイトルだろうか、[育児日記]と書かれていた
俺は先の文章を無意識に読み進めていた