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リヴルとアハートの旅行日記#2

 聖華歴836年 8月 自由都市同盟領 バロカセクバ


 私、リヴルとアハートさんは陸上客船に揺られること約3週間の船旅を終えて、自由都市同盟領バロカセクバに到着しました。


 バロカセクバは自由都市同盟の街の一つで商業、工業の盛んな湾港都市です。

 沿岸部ということでビーチを有した保養地としても人気があり、多くの観光客も訪れています。


「さあ到着しましたよ。ここから始まる私達の素敵な旅行の第一歩です。ウキウキしますね。」


 アハートさんはいつになく上機嫌で客船から下船しました。


「宿はどうすを取るのです?」


 アハートさんは人差し指を立てて左右に振ります。


「フッフッフ、この日の為にビーチ近くの別荘を2ヶ月間借り受けているんです。そこを拠点にバロカセクバを堪能しましょう。」


「それは楽しみなのですよ。」


 女二人、この街でのバカンスがとても楽しみで、とてもはしゃいでおりました。


 *


 途中、街に巡らされた鉄道の行先を間違えて2時間あまり彷徨ったものの、それも旅の醍醐味と回り道に道草しながら色々と観て回り、夕刻にはどうにかレンタルしている別荘に到着しました。


 管理事務所が閉まるギリギリだったので少し焦りましたが、管理人の方は笑顔で迎えてくれました。


「なんとか到着したのです。疲れたのですよ。」


「ちょっと焦りましたね。でも無事に着いて良かったです。」


 荷物を置いて別荘の中をグルリと見渡します。


 2階建ての建物で、外からはこじんまりとしていますが、中は十分な広さの4LDK、内装は清潔感ある手入れが行き届き、大人しめで趣味の良い調度品が居心地の良さを演出しています。


「あぁ、やっぱり思った通り素敵なところですね。今日は早めに休んで明日から、バロカセクバを散策したりビーチやコンサートを楽しみましょう。」


「賛成なのです。」


 私達はそれぞれの部屋へ行って荷物を置き、簡単な食事と入浴を済ませて床につきました。


 *


 次の日からは私達は連日のように街へ繰り出しては、一般の旅行者が立ち入れる場所を回りました。


 ある時は小綺麗なカフェでお茶を楽しみ、またある時はバロカセクバの歴史博物館を観たり、またまたある時はビーチで水遊び、買物したり、バロカセクバで一番の冒険者ギルドであり大人気アイドルグループ『シャイニング・ディーバ』のコンサートを観たりと、バロカセクバで出来る限りのバカンスをそれはもう思いっ切り楽しみました。


「あー、もう十分に楽しんだのですよ。」


「ええ、バロカセクバは最高でしたね。」


 そう話しながら、私達は荷物を纏めています。


 あっという間の2ヶ月でした。

 この街で、沢山の楽しい思い出が出来ました。


 お土産なんかは宅配便を使ってリヴェルタ商会に送ることとし、私達は明日は陸上客船に乗り込みます。


 いいえ、まだ帰りません。

 次の目的地は海岸都市サン・リヴィアです。


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