RED
たかが16歳、しかし、16歳。それなりに世の中のことを知ったつもりでいたけれど…けれど私は世界をまだまだ知らなかった。
キーンコーンカーンコーン
6限のチャイムと共に荷物をまとめていると、影が伸びてきた。
『ねぇ、今日もライブハウス来るの?』
は?誰だこいつ。適当に返事しとくか。
『うんー』
『先週も来てたじゃん。』
『そーだね』
待て。来てたと言ったか?普通行くだろ。
『ところであんた誰?』
『ひっどーい、同じクラスの黒田円だよ!まどかって呼んでね』
正直うざい。
『んで、なんで知ってるの?』
『だってあそこお父さんがやってるから。』
は?マジですか?
『ほら、お店の名前言ってみ?』
『blackfield…』
『ね?』
マジですか?こ、こ、こんな漫画みたいなことあんのかよ。
『どうせ今日も来るなら一緒行こ』
『えっちょっまっ』
タッタッタッカランカランカラン
『おとーさーん。今日2人でやっていい?』
『お?友達か?いいぞー』
『待って、やるって何を?』
『んー店番?』
『と言ってもたいしたことではないがな。』
『そうそう、気楽に立ってればいんだよ。』
『はぁ…』
古坂愛です。最後まで読んでいただけてとても嬉しいです。初投稿なので、不出来だとは思いますが、もしよろしければ、感想などをお聞かせください。これ以降も読んでいただけるとありがたいです。