表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
97/888

たまのぜいたく

たまのぜいたく

琴子は猫に嫌われる。

琴子は猫が大好き過ぎて、かまいすぎるので、嫌われる。

猫を飼っているのに、毎日、片思いだ。


撫でようとしたら、逃げられる。

呼んでも無視される。

寝姿を写真に納めようとすると、目を開けて威嚇される。


ただ、一日に一回だけ、寝の方から寄ってくる時間がある。


午後3時。

琴子のおやつタイムだ。

一度、コーヒー用のミルクポーションを差し出してみたら、夢中で舐め、それから味を占めて、毎日ねだる。


この時だけは、撫でようが抱こうが逃げられることがないので、

琴子は必ず毎日、ミルク入りコーヒーを飲む。


今日は、いただきもののバウムクーヘンがあるので、珍しく、おやつに甘いものも参入した。


コーヒーとバウムクーヘンを持ってテーブルにつくと、たまが走り寄ってきて、ニャン、と鳴く。


琴子がミルクポーションを差し出すと、必死に舐める。

琴子は思う存分、撫でくりまわす。


ふと、思いついて、バウムクーヘンを少しちぎってやる。

たまは、目を輝かして、カツカツと食べる。


食べ終えると、琴子に身を擦り寄せ、甘えた。


琴子は感動に、うち震えた。


たまが自分から、私に身を寄せるなんて…。


それから毎日、琴子の、おやつタイムには

コーヒーとミルクポーションとバウムクーヘンが欠かせないものになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ