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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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頭の庭

頭の庭

 頭のガーデニングが世界的な流行になろうとしている。

 我が国が誇る超天才発明家、ドクター・マカナツが待望の新発明を発表したというニュースが世界中を駆け巡ったのだ。


 今回の発明品は、頭に生える草花だ。始めの種を頭皮にのせると、苔のような植物が頭皮をおおう。そこに二つ目、三つ目と好きな植物を植えていくのだ。


 人気の花はタンポポ、シロツメクサなど、育てやすく身近なものだ。


 薔薇にこだわり、まるでモヒカンのように頭上に薔薇のアーチを作る人たちもいて、『薔薇族』と呼ばれている。


 木を植えようという向きもある。梅や松を植えて頭上盆栽を作るのだ。若い人にもブームがきている。


 かように人気の頭上ガーデニングだが、女性は始める人が少ない。ほとんどが中高年の男性だ。なぜかというと、ガーデニングを始めるためには広い頭皮が必要だからだ。頭上ガーデニングのためにスキンヘッドにしようという女性が少ないのだ。


 ドクター・マカナツはこの課題を克服すべく、髪の毛に見える草の開発にとりかかった。

 スキンヘッドに苔を植え、髪の毛に見える植物を植える。これは完璧に女性の心をつかむはず。

 ドクターは自信満々で予約を開始したが、なぜだか予約するのは中高年の男性ばかりだった。

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