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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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帰りつけ

帰りつけ

 行きつけの店を一軒なくした。


 近所にうまい焼鳥屋があったのだが、そこが串カツを始めた。焼鳥がアゴが落ちるほどにうまいから期待して意気揚々と出かけて行ったのだが。

 まずはいつも通り大好きなセセリ串から始めた。

「いただきまーす」

 がり。

 思いきり食いついた肉には鶏の首の骨がついていた。勢い良く噛んだので歯が痛んだ。折れなくてよかった。 次に頼んだ新顔の串カツ。

「いただきまーす」

 にょろり。

 揚げ衣の中から髪の毛が出てきた。これはもう食べられない。もうこの店で提供されるなにものも、もう食べられない。髪の毛にはそんな威力がある。私の中で、この店は終わった。

 また嫌なのがその店、うちからすぐ近くにあるのだ。見るたびに髪の毛のことを思い出す。

 悪いのだが、本店のある大阪に帰って欲しい。そう祈らずにはいられない。髪の毛にはそれだけの威力があるのだ。

 気を抜くな 骨と髪の毛には 気をつけろ

 と、まるで美容か健康に気を使っているかのような標語で本日の記事をしめたいと思います。

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