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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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風邪のひととき

風邪のひととき

 ひさしぶりに風邪をひいた。せっかくなので病気のことを記しておく。


 朝起きると鼻がつまっていて鼻水がツーっと頬に流れていく。あわててティッシュで押さえ鼻をかんだが、かんでもかんでも鼻水が止まらない。黄色い膿がどんどん出てくる。右の鼻が詰まり、なんとか鼻水をかみ終えたと思ったら左の鼻が詰まり。イタチごっこだ。


 栄養ドリンクを飲んで二度寝した。起きたら鼻水は詰まっていなかった。しかし鼻をかんでもかんでも鼻水は垂れてくる。

 ランチの予定をキャンセルした。


私 『風邪引いたからランチ行けない〜』


返信『なんでやねん』


 いや、なんでやねんの意味がわからん。

 風邪引いた理由はわかってるけど。

 疲れがたまっていたところに、半袖でうろつき、母の風邪をもらったのだ。ぜんそく持ちの母は風邪を引くととてもつらい。ぜーぜーと嫌な音の咳をする。私がもらって母の風邪が治るのだったら、こんな親孝行はないが。まあ、そんなわけにもいくまい。


 昨日まで夏の格好だったのに、今日はいきなりどてらを着ている。私の秋はどこへ行ったのだろうか。小さい秋を見つけそこねてしまった。溶かしたミルクを飲もうにも脱脂粉乳はうちにはない。北風が隙間から吹き込まないだけありがたい。


 風邪の時の栄養ドリンクは効き目がはっきりわかって有難いものだ。鼻の膿がとまった。咳も。ただ、夕方になって微熱が出てきた。今夜は早く寝なければ。

 微熱のぽかぽかとした頭でぼんやり空をながめている。灰色の雲が南へゆっくりながれて、もう少しで夕焼けが見えそうだ。

 明日は晴れるだろう。暖かな朝の陽ざしに包まれて、私の熱も下がるだろう。


 さて。

 ぼうっとして眠くなってきたし、そろそろ布団にもどろうか。ゆるりとした熱に揺られて一足早い冬の夢でもみましょうか。

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