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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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歌のつばさ

歌のつばさ

合唱団の制服は春夏秋冬、半袖だ。

演芸場の中、春と秋は半袖でちょうどいいのだが、問題は夏と冬だった。

空調の風が届かない舞台の上は夏はサバンナのようで、冬はシベリアのようだった。


ある冬の日、舞台が終わって袖にはけた時、同僚の寒がりのケイが自分の腕を抱きながらアリミに話しかけた。


「アリミはいいわね、暖かそうで。どうしたらそんなに寒さに強くなれるの?」


アリミはにこりと笑う。


「歌が私を包んで暖めてくれるの」



どんなに室温に悩まされても歌い出せば、そんなことは忘れてしまう。歌はアリミを苦しみのないところへ羽ばたかせてくれる。

アリミはその翼を羽ばたかせて、遠く旅をする。


遠い山へ、まだ見ぬ海へ、星の世界へ、懐かしい故郷へ。

アリミの歌は皆をも遠くへ運んでいく。

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