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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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金の糸 88

絢香は額に汗を浮かべたまま、産まれたての赤ん坊を抱いた。

赤ん坊は両手をしっかりと握って力いっぱい泣いた。


ユルタの幕をあげ、雷三が入ってきた。赤ん坊を見て嬉しそうに目を細める。


「絢香、ありがとう。俺たちの最初の子供を」


絢香は笑って首を振る。


「この子は私たちの八番目の子供よ」


絢香が指差すユルタの幕の外には、心配そうにのぞきこむ子供たちの姿があった。

雷三は子供たちを手招く。子供たちは、あるいはおずおずと、あるいは絢香に駆け寄り、あるいはただ笑顔でたたずんだ。


「Tug`ilgan kuningiz bilan!」


「Felicitations ! 」


「Paljon onnea」


「Congratulations」


「おめでとう、母さん」


雷三は子供たちの頭を次々撫でる。

子供たちは歌う。



新しい命が翼を広げ羽ばたくことを

平和の地、真実を愛する故郷を

いつまでも ここに、と。




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