表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
286/888

金の糸 57

絢香が宇宙港の中を走っていても、異形たちは奇異の目で見るだけで捕まえようとはしなかった。それでも絢香はびくびくと壁際を伝うように動いた。


雷三が自由に動いているなら必ずここに来る。

いいえ、たとえ捕まったとしても必ずここにやってくる。


絢香は確信をもって走り回った。


道を行く異形たちは、きらめく衣服を身にまとっている。布ではなく、きちんと縫製されている。

それは、タイトな宇宙服か、あるいは古いSF映画の宇宙人が着ている服のようだった。そう思った絢香はなにやらおかしくて、クスリと笑った。ここにいるのは皆、正真正銘の宇宙人なのだ。


建物の端から端へ動き回ったが、宇宙港の中に人間は見当たらない。たまに金の檻をもった異形を見かけたが、中に入っているのは見慣れない動物ばかりだった。


絢香は今度は壁沿いにゆっくり歩き、入り込める隙間に片っ端から入り込んだ。トイレらしき場所、貨物室、宇宙港の職員の休憩所にも足を踏み入れた。しかしどこにも人間の姿はなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ