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ショタ魂
ショタ魂
「わあ、見て見て、かわいい!」
彼氏に肩を叩かれ、振り返ると、3歳くらいの女の子が、一生懸命、三輪車をこいでいる。
「かわいいなあ。あれくらいで成長止まったらいいのにね」
「えー。確かにかわいいけど。小学生くらいの生意気盛りが、一番かわいいよー」
「えー。生意気のどこがかわいいの?」
「萌え!」
「はあ?」
「萌えよ! 萌えなの! 生意気盛り萌え!」
「……わかった。わからないということがわかった。もういいから」
「短パンが! 紅白帽が!」
「わかった、わかったから」
「普段、生意気言っても、落ち込むと子供らしくシューンって!」
「わかった、悪かった。勘弁して。
……けどさ、子供って、あっという間に大きくなるよね~。小学生も6年間だけじゃない?」
「中学生も萌え!」
「あ、そ」
「高校生も萌えよ!」
「わかったから…」
「萌え~!」
彼氏はいつの間にか消えていた。




