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今日のおはなし  作者: 溝口智子
金の糸 15
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自転車でかけ上る

自転車でかけ上る

「いい天気だなあ」


自転車を漕ぎながら、一人ごと。


福岡から漕ぎ出した自転車の旅も、そろそろ最終目的地、大阪に到着だ。


雨にも負けず風にも負けず、頑張った。毎日、自転車を漕いで、一週間。


さすがに、九州から大阪は遠かった。

途中で放棄しようかとも思った。

しかし、彼に励まされ、なんとか目的地につけそうだ。


彼が声をかけてくれる。


「さあ、最後のアップダウンですよ。ここを超えれば、大阪です」


「はーい」


ペダルが重くなる。

気合いを入れてペダルを踏み込む。

10分、急な坂道、それを越えると、ペダルはストンと軽くなった。

5分、下り坂。


「ピーー」


到着を知らせる電子音。


「はい、お疲れ様でした。これから5分、クールダウンです。このまま漕いで下さいね」


「はーい」


インストラクターの彼は、他のエアロバイクの様子を見に行く。

日本一周コースを設定したエアロバイクが、次の目的地は東京だと指示してくる。

私はクールダウンを終え、エアロバイクから下りた。


窓の外は良い天気。

自転車で走れば気持ち良さそうだ。


「けど、日焼けするしなあ……」


やはり、スポーツジム通いが性に会う。

大阪の次は東京。その次はどこに行こうかな。ニューヨーク? パリ? 考えつつ、次のマシンに向かった。

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