ある彼女の消失
いつかの夏の夕暮れを、僕はまだ忘れられない。
ずっと続くかと思ってたのに。思ってたのはまるで昨日の夜のようで。
無意識に思い返してる自分は情けないかもしれないけど。
彼女はずっとふわふわとこの世界に浮遊した存在で、さよならだなんて。
彼女は一体どこへ行ってしまったんだろう。
世界の向こう側を覗こうとしても、すぐに遠くなってしまう。
通り過ぎてく季節は君を遠くに連れて行く気がする。
いや、季節なんてもう二度とこないのかもしれない。
パラレルになってしまったぼくらは、もうむこう岸には渡れない。
こわれたままの愛情を、いつまでも持っている余裕なんてないのかもしれない。
今さら君を思い返したって、遅いのかな。
分岐点だなんて、彼女と僕がいちばんよくわかっていた。
常に平行なむこうのセカイに、ぼくはいない。
常に平行なぼくらのセカイに、きみはいない。
Flashback
(だれも、きみを、おぼえていない)
意味がわからないのが第一印象、自分病んでるなっていうのが第二印象。
そんなこんなですが。こんなものを読んでくださってありがとうございます。
これからもどうぞよろしく。