黒いイス
黒いイス
イタチコーポレーション
十円玉が、転がっていく
その果てにあるのは、血の池地獄だろうか
それとも、ただの鉱山だろうか
私は、公衆電話の中から
ただその行方を、予想していた
現代社会において
そんなことを、大学の教授が、講堂で大演説している
まばらに、観客はおり
その中には、マスコミらしい
カメラや、ノートを取っている物もいるが
学生の中で、そのような姿勢をとっている物は少ない
その中で、残りは、無料だからと言うので来ている
一般市民であろう
辺りは、午後を多少に、越している風であり
日は、中央から、西に、わずかに傾き始めている
雲が、30パー以下の空は、晴天と言っても
差し変わらず
秋晴れと言っても、良かった
「であるからにして、我々は、もっと、学力を、強増しなければならないのです」
拍手の中、一人の男性が、何かを、つぶやくが、それに対して、誰かが何かを言うことはない
もし其れが聞こえていたら
物議を醸したかも知れないが
しかし、拍手の中では、言葉は非常に、小さく聞こえた
男の服装は、長い緑色のぼろぼろのコートであったが
穴は、補強され
さして目立たない
椅子であったため
さして目立たなかったが
そのかかしのような、細長い
ひょろひょろとした胴体は、長く
180は、優に越えていることだろう
男は、拍手が終わるさなか
その黒いズボンで、その講堂を、出て行った
良くはれた、秋晴れの午後である
長い影を追うように、帰宅すると
騒雑な、夕食が、並べられ
子供が、、周りで騒いでいる
私は、風呂に入った後
ビールを開けながら
テレビをつけた
騒雑な、内容が、めまぐるしく
毎日の回転を始め
さしてあってもなくてもどうでも良さそうに見える
人間の根底など、さして変わりない
其れが、変わっているだけで、中身は同じなのだ
「いただきます」
全員が、そろったように、手を合わせた
私は、ビールをなめながら
考える
さして、豪勢というわけではないが
しかし、まずそうでは決してない
食べ物は、質ではなく技術だ
やすかろうと、うまかろうと
其れは、技術に、依存する
レバニラを、白いご飯に、乗っけて、醤油を、かけて
食べる
レバニラだ、臭みが、しっかりと、相殺されており
火加減も、考えられていることだろう
私は、噛みながら
ニュースを、耳にしている
火事、殺人、いじめ、自殺
人は、よほど、暗いニュースが、好きなのだろう
これは、春画を、流しているのと、さして変わらない
私は、お味噌汁を、流し込みながら
思案する
頭上の、蛍光灯が、ゆらりと、揺れた
私は、またお味噌汁を、流し込んだ
さしたる物が、入っているわけではないが
どれも、ここら辺で、生産されたり、自らつくって居るものだ
さして、目立つものでもなく
そして、昔から、さして変わらない
ただの習慣
私は、味噌汁を、のどに、舌に、浸すように
流し込む
天井の、黒いシミが
辺りに、広がっているが
誰も気にもしない
午後
辺りは、夕暮れを通り過ぎ
夜と言うにふさわしい
黒一色
実際には、星や月
窓から漏れる明かりや
玄関に、点灯していることだろう
しかし、夜だ
日光無く反射無い暗闇
我々は、眠らなければならない
夜は、ふける
ご飯を、食べ終えると
子供達が、会話をしている
今日何かあったのか
母親に、話している
其れは、いつも同じであるが
しかし、少しづつ違う
其れは、圧倒的なさとして、人間に、刻みつけられている
其れは逆に、少ない人間の余白は、徐々に減っているとさえ言える
私は、味噌汁を、飲み終えると
またビールに口を付ける
ぬるい苦みが、口の中に、広がる
「其れで、先生はなんといったんだ」
私は、子供の話に、口を入れる
それに何の意味があるのだろうか
子供は
わあーわあーと、しゃべる
実に、元気なものだ
小さい子は、姉と、お風呂に行っている
時刻は、八時を、回っていた
もうそろそろ寝なくては
夜が、叫び始めている
眠りにつかなければ、私は、昨日を、ひきづる
事になる
明日を、迎えられない
運動会
白い玉と、赤い玉が、交互に、合戦を、繰り返し
めまぐるしい攻防戦を、団体で、繰り返している戦国時代 太平洋戦争という
人殺しにおいての戦いが、ほとんど、終わった
今現在において、我々が、最前に、戦わなければならない敵は、
果たして、何だろうか
其れは、個として、行うものと
群としても、
数十人か
町か村か
県か国か
それとも、全人類
総戦闘か
果たして、其れは何なのだろうか
先ほど打ち上げられた音花火が、白い煙幕を残して
田圃に漂っている
狂気のような雰囲気を、グラウンドに、漂わせながら
人間が、皆、走り
動いている
このお遊びのような
繰り返し
運動能力において、弱者の人間は、果たして、何にあらがおうと、動くのか
私は、点数が、変わるのを見ながら、考える
必要最低限の動きがあるとすれば、其れは、人それぞれだろう
代謝 運動的生物遺伝 状況 等々
ケースバイケースを知るには、内容が、少なすぎるし
知らないには、やりすぎる
中途半端と言えば、其れはもっともであるが
しかし、他者のベクトルを知るには、良い機会なのかも知れない
私は、空中を漂う土埃を見ながら
息子のクラスの父兄が、呼ばれる声を聞き
グラウンドの中央に進む
空は、青い秋晴れである
数式の海に、感情は、あるのだろうか
感情を、数式に代用する事は、可能だが
数式が、感情な訳ではない
絵を、感情に、代用することは可能なのだろうか
視野というものが、人間の感情を、
感情を、作るようになる材料であれば、絵こそが、感情となり得ない
文字は、感情だろうか
行動や動作が、その人間を、形成している
ルートなのであれば、其れを、勝手に、脳内で、再生しているというのであれば
其れは、感情なのかも知れない
そして其れは、そのルートを伝うときに発生する
熱量や、余意のようなものであり
絵が、視覚的認識であれば
小説は、行動的脳信号的余熱とでも言うべきところであろう
では、数式は、何なのであろうか
世の中に、其れは、存在して、限りなく、新しく
到底人間が、其れを使いこなしているとは、言い難い
数字による人間の感覚
其れは、芽生えている途中なのか
それとも、この世に、不要なものか
数字を、感情で、言い表せる人間の出現は
果たして、人間を、駆逐する理由になり得たりしない物なのだろうか
数字は、感情なのか感覚なのか
1という物体は、この世に存在しない
其れは、概念だ
なぜなら、個別で考えれば、1など存在しない
なぜなら、それらすべては、どうしようもなく違う
其れは、釈尊が、その場で、言ったことを、文字や言葉でさえ
残すのを禁じたように
其れは、意味合いが、全く異なる
病人も比較的動ける物も
一律にして、行動させるなど、どうも不合理極まりない
一瞬なら、いけるかもしいれないが
しかし、其れは、じり貧でしかない
数とは、多くの物を、見失う
なぜなら、細かいディテールを、無視するとこが出来るからだ
誰かが、こうだと言い
其れを、正しいと、狂信的に信じる信者が居る
これを、集まり教わる
宗教と言っても、何ら、おかしくはない
それ以外のアンサーを、忙殺する様子など
世界共通の人間的、脳内キャパティシーの限界を
指し示すほど
絶対とは容量を取るのである
それ故に、良く分からないことが出来るのは、何にも代え難い
物と言える
其れは、落語家に言えるネタの話であったり
科学者の数値
役者の台本
料理人の食材であったり
何かを、絶対的に信じるが故に
其れは、常識では考えられない
非現実的事象を、肯定することになる
つまりは、人は、それに対して、正しいかどうかではなく、畏怖の念を持って、肯定とする
時として、人は、回る輪廻を、逸脱した存在
其れを、悟りと、言うかも知れないが
しかし、そんな、一から作られた別の世界を、恋いこがれる
しかし、其れは、連続した繰り返し
とは、別が故に、焦がれても、継続できない
それ故に、人は、プロに成りたがる
しかし、今現在、結局のところ
プロが居ない理由としては、キチガイに、なり得るだけの
土壌が、消失している事があげられる
一つのことを、繰り返す人間は、落第者 不良品
のレッテルが貼られ
さらに、雑多な作業を強いられることになる
では、その逆はと言えば、効率化された物の上で、
あぐらをかく
管理職のようなものと
量産するだけの地域性のない飽和した世界が広がるだけである
人間を、歩く感情だとすれば、其れはあまりにも、
飼育方法の破綻では無かろうか
「なあ、そうは思わないか」
私は、数式のドリルに、文字を書き込みながら
息子に聞くが
「さあ、テストがあるから」と
さらに、文字と教科書を見る
数学者になるわけでもないのに
果たして、こんな事に、何の意味があるというのか
時間と細胞の無駄遣いと言えるのでは無かろうか
しかし、彼は、ライトの下
二度と使わないであろう時間を、浪費する
繰り返しの中で
最高案が、発案されては、継続される
其れは、人間的、身体にあったように進化していく
そして、其れは、小さい頃より
行うことにより
ようやく、大人になり、さらに、普通に使いこなせる物が
最近では、そこに行き着く前に、大人になる前に、死ぬ子供が、多すぎる
機械とは、早いだけで合理的なだけで
人間の性にあっているとは、到底思えない
しかし、人は、其れを、進められるが故に、
天地が、正しいと信じるが故に
其れを、肯定する
しかし
感情という
もっとも、容量をとる
そして、人間が、人生で、もっとも
考え続けなければ成らない物は
地に落ちたと言っても過言ではない
其れは、軽薄と言うべきか
達観していると言うべきか
其れは難しい話であるが
しかし、それに厚いが、故に
感情的なると言うのも考えられるし
それに、薄いが故に
興味が無いとも言える
学校が、無意味さを、考える場所であるならば
果たして、学校は、必要なのであろうか
「お父さん、邪魔です」
私は、部屋を出る
白い壁が、白々しい
土壁を作る人間は、もうこの町で仕事をしていない
やけに明るい電気が
上から部屋を照らしている
息子の部屋からは、ラジオの音が漏れ出す
一時的な努力と
精神を、すり減らして、無理を通り越した
行動を、第一とする其れでさえ到底到着できない
課題
人の幸せを、苦しみだと仮定すると
世の中は、苦しみに飢えている
まるで、チンパンジーに旋盤を、渡すようなものだ
興味のない人間に、食虫植物を、育てさすように
人間的神髄を、無視し
無惨にも、数字で、やり玉に挙げられた感情は、
行き場を無くし
さまよい歩く
その亡霊が、夜な夜な人を食べるのであろう
子供が、たまに、お盆に帰宅する
テレビからは、同じような情報が、流れてくる
天井のシミはない
しかし、何か、妙な感覚を、私は、考える
妻は、もう、この世にいない
見舞いには、子供は結局 訪れなかった
最後の瞬間くらいのものだろう
生活が、困窮するくらいの仕事とは、腕が無いからでは無かろうか
人は、その先を、考えるべきでは無かろうか
苦しみの先
安定無き世の中で、安定を、求めてはいけない
なぜなら、そんな物は、生物的にも、世の中的にも
存在していない
存在していない物を、求めることは出来ない
しかし、それでも、だめであれば、世の中の流れを、知ればいいだろう
すれば、世の中の膿ともとれる
不要な物が、目に付くことだろう
其れは、他者と自分との違いであり
自分で、すべて作り、繰り返せる範囲での行動が
自分の行動限界とも取れるのでは無かろうか
個とは個別であるとすれば、其れを、共用で共同
させる学校とは、人間的に非効率な、組織と、言えるのでは無かろうか
なぜ、数式を、教える学校はあれど
子供の頃から、仕事を教える学校はないのか
これは、無意味千万ではなかろうか
数式を、考えるのであれば、はなから
そう言う組織に入れればいい物を
もはや、数字の時代でも無かろうに
もう、競作するような、絶対数を、必要としていない
感情の亡霊を、生み出す現代社会の墓地において
自殺者は、まだ、生者に、近いのではないか
感情無く 洗脳された個は、もはや、物言う事もなく
現実社会の商品を、流す人形と成っている
友と呼べる物は、瓦礫のスクラップで商品として
切り売りされているに、違いない
誰もが、感情的 哲学者と呼べた時代は去り
人は、人との距離を取る
ある意味、ちょうど良い悟りとも取れる
状況に、居ると言うべきか
それとも、ただたんに、感情を、触ったこともない
ずぶの一般人だらけに、なったと言うべきか
お盆の喧噪の中
画面の中に、空想上の友達を、見つけた人間は
二度と
大人になっても、戻ってくることはない
其れは、死ぬまで
鏡に魂を、取られたように
人は、人を、必要としなくなったとき
人は、人では、居られなくなる
其れは、人が人を必要としていないからだ
私は、蚊取り線香の前
多様性を、紛失している子供達を、前に
テレビを見ていた
「それで、敵は、中国か韓国か、ロシアか
それとも、アメリカか」
総理大臣は、突如として、破壊された
町に対して、警察 そして、自衛隊に、報告を、たずねたが、双者、くびを、傾げ
目下探索中だという
しかし、すぐに、報告があり
探索に向かった人間と、連絡が絶たれ
音信不通だという
状況と映像は、ネットに、上がっている
しかし、其れは、あまりにも、過激な内容であり
そしてなおかつ、問題点は、その敵が不明な点であった
もし、一つの町が、壊滅すれば、
その数は、千にも二千にもなるだろう
そして、その大量虐殺は、兵士ではなく
一般市民だ
これは、戦争犯罪と言っても良い
少なくとも、開戦報告は、入っては居ない
そんな物は、存在しないと言うことになる
では、誰が、どうやって、何の目的を持って
人間を、鋏で切ったように、細切れに出来るのだろう
町のビルや、コンクリは、粉砕されたように
バラバラに崩れ
其れが到底、日本だとは思えない
まるで、戦争か
それとも、被災地とでも言える光景だ
問題点は、これは、自然災害ではなく
人災に、近い物に思われた
「其れで、正体は」
其れが、何なのか、分からないわけではない
しかし、分からないのだ
生物が、生物として、名前が付いていても、其れがなんなのか
分からないように
其れは、学術的にも
そして、生態的にも
さらに不明りょな点は多い
ネットに、あげられた情報は、
映像画像そして、音声文字
映像に関して言えば、
其れは異様な光景
それこそ、エイリアンとでも、言えるものだろうか
そこに写っているのは
真っ赤なエビとでも、形容すればいい物で
其れが、人間を、鋏で、つぶし、食べている
目撃談によれば、ザリガニに、良く似ていると言うが
しかし、この投稿者の履歴も、しばらくして
更新が止まっている
政府は、警察を、出動させたが
その結果、百人が全員死亡
残された映像には、盾を、鋏で、挟まれ
切断される映像と
人間が、紐のように切れる物が、刻々と撮されている
「何なんだ」
それに、答えられる者は居ない
ただ、自衛隊の準備と他国へのリークが、進められていた
すぐさま、他の地域への避難が、進められたが
もう
近隣の町に、其れは、進入したらしく
一部、死体の目撃と
連絡の付かない場所が、存在している
「何て事だ
早く、自衛隊は」
総理は、そう防衛省に、言うが
「今、ただいま、早急に、進めていますが
しかし」
総理は、聞き返す
「しかし何だ、すぐにだ、何がだめなんだ」
防衛省は
「範囲が、広すぎます」
そう言って、地図上に刺された
ピンを示す
其れは、一時間前よりも
明らかに、進行している
「こんな、こんな映画のようなことが
SFのような、事が、あって・・たまるか」
そのつぶやきを、かき消すように
扉が開いて
一人の男が、飛び込んできた
「総理、準備が出来たようです
とりあえず、ANANN町南付近から
進撃を開始します
どうなされますか、行動を、許可していただけますか」
住民は、と総理は聞く
「不明です
しかし、このままでは、さらなる被害を」
総理の脳内には、先ほど見せられた映像が、浮かんでいることだろう
「分かった、早急にだ
しかし、数は、分かっているのか」
防衛省は
「百を見積もっています」
そう言うやいなか
マイクに、GOサインを、送る
すぐさま、爆撃が開始された
其れは、森を、焼き払い
住宅地を、破壊した
地上から、赤い死体が、数体目撃出来たが
とても、其れは、百には足らず
予想よりも、少数だったのかと言う意見と
地上を、爆撃する前
高速で、逃亡するエビの姿を、見たと言う
パイロットの証言もあり
其れは、とても、間に合った
行動とは、取れなかったのかも知れない
「総理、継続爆撃を、開始しますか
それと、併用して、付近の村や町にも」
静かにうなずく総理
しかし、その静寂を破るように
扉が、開け放たれる
「TOUKYOUで、千人規模の死体が、発見
進入されたようです」
辺りに、緊迫が、張り巡らされる
「どこからだ、距離はあったはずだ
それとも、数カ所に、あれが、放たれていたというのか
急遽、全国の安否確認
を、急げ
どんな小さな場所もだ
どこから進入しているか、分からん」
はい
そんな、声とともに、声の主が、去っていく
「総理、如何致しましょう
どこを、重点的に防衛しますか
これは、もはや、戦争です
住人の被害を考えると
工業的にも
都市を重点的に
自衛隊の数も無限ではありません」
「最善を」
行動の制限が、総理より
この時点を持って、自衛隊に、ほとんどが、移行された
「何だ、何が起きているんだ」
其れは、まるで、怪獣映画のような、シーンが、画面に、映し出されていたが
今日は、エープリールフールではない
ただの休日だ
それか、私の知らない間に、そんな休日が、設定されたか
または、良くできたCGだというのか
其れにしては、日本では珍しく
絵画のようなディティールの細かさのリアルを、追求して
雑に、死体なんかが、転がっている
本来、そう言う物を、審査しているような
テレビ局が、其れを流していると言う光景が
非日常を、言い表しているように感じられた
子供は、其れを、非日常と現実
どちらと捕らえているのか
それとも、それ以外だというのか
「みなさん、出来るだけ、頑丈な建物に
こもってください
外は危険です
これは、映画や小説ではありません
事実です
屋外は、危険ですので」
映像の奥
土埃が、舞う
もうもうとした中に、赤い物が、建物の奥に見える
何だ、あれは
其れは、見たことがない
身長は、二メートル五十は、あるだろうか
着ぐるみにしては、大きい
其れは、鋏のせいで、大きく感じるのかも知れない
其れは、その巨体には、見合わないように、まるで、車のようなスピードで、画面に、近づいたかと思うと
映像が、空を向く
何かが、ぽたぽたと、画面を、赤くぬらし
映像が切り替わり
放送局内の室内が、映し出される
「あれは、何なんですか」
生物学者と、書かれた手書きのネームが、机に置かれた
男が
首を傾げる
「アメリカザニガリのような体ですが
しかし、あんなに、地上で、高速には動けないでしょう
なおかつ、あれ程までに、巨大な理由が、説明が、つきません
これは、嘘だと、疑いたくなります」
「突然変異なのでしょうか」
男は、其れにしては、突然すぎるでしょう
順序があります、巨大化するにしても
これは、全く別種の生物かも知れません
と言う男に対して
「では、今までどこに」
男は、首を傾げたとき
画面が揺れる
そして、悲鳴のような物が、スピーカーから聞こえてきた
次の瞬間
画面が、揺らぎ視界が反転する
そこには、甲良のような物に覆われた物が
赤い血を、滴らせて
床には、地面には、何人もの肉体が
転がっている
悲鳴が、向こうで上がる
どうやら其れは、先ほどまで聞いていた人間の声のようであったが
声以外、聞き取れず
映像は、同じ死体を、映し出し続けた
「ねえ、何なの」
子供に言われるが、私は、言葉が、はっしられなかった
これが、フェイクニュースという奴だろうか
子供が、私を、遊びに誘うために、または、だますために
しかし、其れにしては、レーキングが、緩すぎないか
鶏を、締めるのとは訳が違う
これは、何の意味があるのか
あまりにも、無価値だ
まるで、田舎道で見る弱肉強食の摂理のようではないか
ゲーム画面から目を移し
テレビと、ラジをを、引っ張り出してきて、つける
県内のニュースは、幸いなところやっているが
どれも、他の地域で起きている
戦争のような光景を、いつもと違い
あわただしく、流しているが
不慣れなのか、うまく伝えられているとは、言い難い
まるで、最近の市の有線のようだ
とても聞ける話し方ではない
作法が、全くなっていない
素人よりも、素人
幼稚園児の方が、まだましな話し方だ
何をしてきたというのだろうか
劇団から出直してきてもらいたい物だ
とても聞ける代物ではない
ナンセンスだ
チャンネルを変えると
数本放送局が、みれない
それどころか
NHKでさえ、情報を、統一化出来ておらず
ただ、空撮を、繰り返すばかりである
無様極まりない
何を学んできたというのだろうか
「ねえ、大丈夫なんでしょうか」
私は、首を傾げるのをやめて
隣の家に、行ってみた
似たように、騒がしく、テレビを見ている
少々、働かない脳を、動かすときがきたのかも知れない
「それで、死体からは、何が検出された」
TOUKYOUを、最終防衛ラインに、する事が、難しいことが、すぐに判明した
本州の大半
もはや、安全なのは
北と南が、残されたが
それも、時間の問題は、その死者の点在を、見れば、一目瞭然であった
繰り返される攻防戦で、自衛隊は、減少の一途を、たどっていた
確実に、あのザリガニ型の生物を、倒すことは出来る
強度としては、ブルドーザーを、倒すような物だろう
しかし、問題は、その絶対数は、減ってきており
そして、なおかつ、都市部を、最高防衛ラインと、したことにより
住民が、殺到
土地が跳ね上がるが
到底、ライフラインを、まかなえるものでは、無くなっていた
「はい、dNAなのですが、全く
アメリカザリガニは、及び、その他の
いえ、地球上のどの生物とも、
確認が取れているDNA情報体とも、異なっています
これが、人為的な物でなければ、地球外生命体
エイリアンと言うことになるでしょう
間違いなく、まあ、予想外がないとは言い切れませんが」
「なんだそれは」
「いえ、地下で眠っていた等々」
「それで、対処法は、何か、何か無いのか」
男は、資料を見ながら
「目下、対策中でありますが
きわめて、人間に近い遺伝子を
なぜか、持っておりまして
もし、毒でも、巻けば、人間も、死ぬでしょう」
「さっき、どのDNAとも、違うと言ったではいか」
男は、首を傾げる
「ええ、まるで、あざけわらうように」
そのとき、最近では、さして珍しくもなく
あわただしく、人が入ってくる
「総理大変です」
何だ
もう、何が起ころうとも、行動するしかない
「どうしたんだ」
男は、顔面蒼白になりながら、それでも、言う
「卵が、見つかりました」
卵、総理は聞き返す
「はい、地下鉄に、探索に向かわせた
ロボットが
大量に、腹に、子供を抱えたエビの姿を、確認しました
その数推定で一万匹
其れが、百は少なくとも居ると考えられます」
頭が痛くなる
一体どの程度の距離を、占拠しているのか
押さえつけていると、考えていたのは、ほんの一部であり
まだ、目の届かない場所に、その存在が居ることを考えれば
到底、無謀なのかも知れない
「策はあるのか」
そのエビの力は強く
軽くコンクリートを破壊する
毒を流し込んで暴れれば
地下鉄は、崩壊するのは目に見えている
もし、すべての地下鉄に、潜んでいたら
其れは、都市を占拠されたと同等
「すぐに、鎮圧しろ
地下鉄を、封鎖しても、皆、殺して、しまえ」
結果として、其れは、失敗した
地下から、予想以上のザリガニが、地上に、進出
強固な守りを、見せた箇所もあったが
しかし、すべての地下を、封鎖する前に
地上は、
TOUKYOUは、破壊された
高層マンションは、地上から、徐々に
ザリガニの餌食となり
広間は、残骸が、散乱した
大きな物をしとめても
その背後には、散弾銃のように
埋め尽くすように
小さな影が潜み
其れは、成長していく
ほんの一ヶ月で、TOUKYOUは、壊滅したどころか
更地のように、粉々に、コンクリートが埋め尽くされ
そこから、骨のように、鉄筋が、顔を出した
誰かが、遺体を、埋葬することはない
皆死んでしまったのだから
今確実に、ザリガニが、存在していない箇所は
陸地から、10キロは、少なくとも離れている島
は、目撃情報はない
しかし、其れも何時進入されるかは
分からない
ザリガニに、子供が作れなくなる
遺伝子を、注入する試みが、試されたが
しかし、驚愕することに、この種は、アメリカザリガニとは違い、雌雄の雄が存在しておらず
雌一匹で、増えているようであった
初めこそ、制圧していたTOUKYOUも
今空撮を、行えば
ちらちらと、我が物顔で、赤い影が見える
日本の人口は、本土で0人
それが、国の見解だった
残ったのは、沖縄と北海道
あとは、離れ小島と言うことになる
日本の人口は、この一年で五分の一に、減少
なぜ、世界に、広がらず
日本に、出現したかは、謎に包まれている
それ故に、兵器の疑いが、あったが
このような物が、どの国が、作ったかは、不明である
それはまるで、根こそぎ、枯らすように
人間を、駆除していった
津々浦々に、居た存在は、もはや、そこには、存在できない
いても、すぐに、鋏で、切られる事だろう
「総理」
目が、重い
顔を向ける
「今朝、森の中で、AZの切り方に良く似た
殺害死体を、発見しました
どういたしましょう」
声を上げる
「絶対死守 第二本土 沖縄防衛作戦に移行する
絶対に、広めてはならない」
かくして、第一次沖縄死守作戦が決行された
第一本土北海道防衛戦の三ヶ月前のことであった




