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~潜入オクマー共和国~

砂漠を疾走する一台のバイクの背景は、やがて緑が少しずつ増えていった。


トモサの耳にはレシーバーを通してミサニの声が入った。

「おにい、そろそろオクのマだよ。バイクとめるね。」

『わかった。バイクで国境をこえるのは無理だな。』

「警備の薄い地点に来てるけど、最近守りだけはかたいから・・・」

『見つかる想定で、逃げ場所のありそうなところを入ろう。』

「さすが、おにい。駆けっこだね」

『持ち物は最低限にしよう。バイクは遮蔽しておく。』


2人はバイクを降り、トモサは地形のスキャニングを始めた。

ミサニはバイクを遮蔽、この世界ではデータ化して、端末にストアする。


スキャンニングを終えたトモサは、『ここから左に2km行くと、大きな岩石地帯がある。スキャナーも通りにくいし、身も隠しながら進める。そこから入ろう。』

「おにい、行こう行こう、隠れんぼ。」

『こら、遊びじゃ無いんだぞ。ミサニ』

「ハーイ。おに」

『今、鬼って言っただろ!』

「ェへへ。ごめん、おにい」


2人は、ゆっくり中立地帯をすすんだ。

~~~~~

『このあたりだな。ここから進入すると、岩石が増えていくはずだ。ゆっくり隠れながら進むぞ。』


岩場は、足をとられ易く進みにくい。

しかし、その外からは容易には見つからず2人は順調に国境を超えて行った。


2時間程歩くと、先に開けた空間が広がる。トモサは『入国審査パスだな。この国の衣装に着換えよう。荷物もほとんど置いて、遮蔽しよう。』

「コスプレね!」

『お前な~少しは緊張感持ってくれよ。』

トモサは笑いながら言った。

2人は、ワンピースのようなダブダブの衣装に着替え、月桂冠のような冠を頭に乗せた。

「おにい、何?このへんな帽子。」

『良くはわからないが、この冠で階級を現すらしい。一番下の階級のにしておいたから、何か聞かれても、わからないとこたえろ。』

「わからず屋のコスプレね。おにい。」

『・・・・。』


その時、大きなスピーカー音で、「浸入者2名、既にお前たちはロックされている。前の広場におとなしく出ろ」


「おにい!バレバレじゃん~。」

『トラップだ。ここは素直に前に出た方がいい。まだ、手があるかも知れん。』


「おにい~拷問やだよ~。」

『捕虜の扱いに関する条約はあるはずだ。手荒なまねはさせない。』


スピーカーは、さらに大きな声で、「我々は、容赦なき鋭いキバ軍団だ、鋭い猛獣のキバで、お前立ち浸入者を処刑する。」


ミサニは半泣きで、

「おにい~。もう駄目~。痛いのいや~。」

トモサは、心の中で『共和国は、そんな軍を持ってないはず。何かおかしい。それともこれが反乱軍なのか・・・。』


続く


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