~コンチ砂漠地点壱~
~コンチ砂漠地点壱~
浮遊バイクでかなりの時間飛ばしたところで、ミサニはバイクを停め、カバンから黒い箱をとり出し、地面に置いた。
上面にあるマークに手を触れると、半径3m程の透明な半球がバイクごと2人を覆う。
「 オニイ、今日はここで休むよ。このシールドの中ならどんな外敵が来ても大丈夫だからね。」
トモサは、ミサニの手際の良さに感心した。
『 ミサニ殿、その、先程はすまなかった。シラドア帝王の前でか弱き女性などと呼んでしまい。貴女は素晴らしい戦士なのだろう。』
ミサニはケラケラ笑いながら、
「 オニイ、ミサニ殿って何よ、古典剣士のオジサマの会話みたいw 」
『お~すまぬ、ミサニ様』
「 ミサニでいいよ 」
『ミサニお嬢さん』
「ミサニ!」
『ミサニさん』
「ミサニ」
『ミサニちゃん』
「ミサニ」
『ミサニっち』
「ミサニ」
『ミサニエルロドリゲス』
「ミサニ」
『わかった、わかった。では、ミサニ、長距離の運転、段取りの良さ、ご苦労であった。』
「だから~」
『ん?』
「そのしゃべり方、やめなはれ~」
『はれ~? 流行語か?』
「 オ・ニ・イ! 」
『 わかった、普通に喋ろう。このところ、古典剣士百の物語のドラマに凝ってたもんで。ミサニ、超機密情報メモリをアップロードして、休もう 』
「 うん。わかった。」
2人はそれぞれのモバイル端末と、バイオアクセスグローブを取り出し、記憶をアップロードして眠りについた。
そのころ、オクマー共和国(事情あって低浮上)の小柄なソフは同じ星空を見な
がら、
「 また、時代が動く。いや、今度はこの歪んだ歴史に終止符がうたれるかも知れん。そう願いたいものだ。 」
そう言って、共和国老師評議会の間へと戻っていった。