冒険の始まり
~シラドア帝王応接室~
シラドア帝王の部屋に入室したトモサは、シラドアの目をしっかりと見て、
『 時が来たということでしょうか? 』
「 さよう、まずはオクマーに潜入せよ。そこで、ソフという爺に会え、そして、剣術を学べ。ミサニ、同行しろ 」
呼ばれたミサニは前に出て、シラドアと、トモサに一礼した。
あまりに可愛らしいミサニを見てトモサは、
『 帝王、このようなか弱き女性を連れて、危険な地域を渡り歩くのは困難かと。』
シラドアは笑いながら
「 トモサ、ミサニの能力を見くびっておるな。いずれわかるであろう。
命令だ。ニサニとともにオクマー( 事情あって低浮上 )へ行き、ソフに会うのだ。」
シラドアのやや強い口調にトモサは
『 はい。 』と答えた。
ミサニは、
「 こちらですよ 」とトモサをせかすように部屋を出た。
外には二人乗りの浮遊バイクが置いてあった。
『 ミサニ殿、これを操縦出来るのか? 』
ミサニはニコリとして、
「 これで砂漠を渡るのよ。オニイチャン。」
『 おっお兄ちゃん? 』
驚くトモサに畳みかけるように
「 そうよ。オ・ニ・イ♡ 」
『オ・ニ・イ?? 』
呆気に取られるトモサの手をひいて、ミサニは浮遊バイクの前方にまたがり、トモサに後ろに乗るよう促した。
「 夕方まで行けるとこまで行って、キャンプをはるわよ」
言いきるまもなく、ミサニはバイクを飛ばした・・・・






