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日の出①

「どんな戦況?」


 三木が棋譜を確かめようと思って榎田さんのほうへ歩み寄ると、榎田さんは目の前の将棋盤に散らばった駒をグチャグチャに雑ぜて分からないようにした。


 その時、榎田さんは三木が近付いて来たときに”いやっ”と小さな声で言ったのが聞えて、その声が妙に色っぽく聞えてドキッとした。


”やはりあのラベンダーの香りは意識して付けられたものだ”


 そして、”榎田さんは俊介のことが好きだ”


 俺は、二つのことを確信した。


 それにしても相手が精神的に動揺していたとはいえ、俺もまだ一度も勝った事のない榎田さんから勝ちを拾ったのはさすがだと思うし、羨ましかった。




 その後何も進展のないまま日々だけが過ぎて行き、一年生の冬が訪れる。


 冬季補習後の部活動で俊介と榎田さんの二人の関係に何も進展らしきものはなかった。


 あの日、榎田さんは動揺して俊介との勝負に負けた。


 だけど、それきり本当に何もなかった。

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