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反逆の煉獄魔人  作者: 十六夜・多々良
第Ⅰ章 追憶の始まり
2/5

プロローグ あの日、あの時から……

始めましての方も久しぶりの方も改めてよろしくお願いします。


忍野 快斗です。


 西暦2078年 8月25日


「最近、魔獣の出現頻度が上がってきているな」


 豪華な装飾の施された部屋のなかで男が二人、テーブルを挟んで向かい合ってソファーに座っていた。

 一人は年の頃10代後半の艶やかな黒髪に同じように艶やかな黒目の軍服のような服を着た男。

 そしてもう一人は年の頃20代後半の白髪に吸い込まれるような黒目の左目に眼帯をした男。

 眼帯の男が軍服のような服を着た男に語りかける。


「それで、エリートの第一班の班長の紫龍 優人としてはどう見る?」


 ニヤリ、と笑いながら聞いてくる男に優人と呼ばれた男が溜め息をつきながらも答える。


「どうもなにも、曜だって分かってるだろ? そもそも魔獣について分かってることそのものが致命的に足りないんだから」


 魔獣、それは第三次世界大戦後から現れた異形の怪物。

 通常種、上位種、竜種の三つに分けられ、通常種は組で、上位種は一班で、竜種ーー一口に竜種と言っても強さはピンキリであるーーは三班で相手取れる程度の強さである。


「まぁ、そうなんだけどね」

「でも、確かに1ヶ月に竜種の出現報告だけで十件、討伐報告が五件は多いな」

「だろう? 」

「とはいっても、出来ることなんて大してありはしないけどな」

「それもまぁ、そうだけど」

「もうそろそろ行っても良いか? 」

「あぁ、すまないな」

「じゃあ、俺は行くよ」


 優人はソファーを立つと本部長室と書かれた部屋を出た。

  

「あぁ、会いたいな……」


 本部長室を出て自室へと向かう廊下を歩きながら、俺はそうポツリと呟く。

 会いたい、物凄く。

 皆を亡くしてからかれこれ二年も経つ、その間に俺たちは新しい体制を整えるのに躍起になっていた。

 だから、皆を思い出したのはここ五ヶ月程のことだ。

 今でも目を閉じれば瞼の裏に皆の顔が浮かぶ。

 あまり感情を表に出さなかった愛、いつも飄々としていた海翔、元気一杯だった翔、大人しいけどやるときはやる麗奈、いつも仲間のことを一番に思っていた莉菜、素直じゃないけど優しいアリサ、先頭に立って皆を引っ張っていく将、一番強くてだからこそ優しかったレヴィン。

 他にも死んでいった沢山の仲間たち……。

 あぁ、会いたい。

 また皆と笑い合いたい。

 また皆とバカなことしたい。

 まだまだ皆とやりたいこと一杯あったのに、俺を置いていくなんて酷い仲間たちだよ、ほんと……。

 それはもう、叶うとこのない願いなんだ……。

 でも、今俺が倒れるわけにはいかないんだ。

 偶像でもなんでもやってやるって決めたんだ。

 だけど、それでも思い出すことは出来る、いやそれしか出来ない。

 だからこそ何度でも思い出そう、皆の声を、皆の笑顔を、皆の悲しみを、皆の怒りを、皆の憎しみを、皆の喜びを。

 止まっていた俺の時を動かしてくれた、誇るべき俺の大切な戦友ともたちの事を。

 そう、俺の時はあの日、あの時から動き出したんだ……


誤字や脱字などがあったら気軽に指摘してください!!

お願いします!w


参考までに漢字の読みは


優人→ゆうと

曜→よう

愛→あい

海翔→かいと

翔→しょう

麗奈→れな

莉菜→りな

将→まさる

 

     です。


 他にも意見や感想ありましたら是非是非お聞かせください!w

 m(__)mオネガイシマス


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