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方城時雨の奇妙でイカれた学園生活  作者: 水面出
序章 -始まるは、日常-
9/46

ep6 探し物と友達

またタイトルが予定と違ってしまいました・・・すいません・・・


とにかく、第6話です。

「今日は昨日決め損ねてた学級代表を決めたいと思います」



さて・・・昨日の言い合いから一晩を越した訳だが・・・


標部の奴、結局何もしてこなかったな・・・


俺を学園から追い出すとかなんか言ってたのに・・・



当の本人は・・・


「・・・うう・・・」


なんかソワソワしてるし・・・


「誰か学級代表に立候補する人はいますか?推薦でも構いませんよ?」



なんかあったのか・・・?


「はい!」



まあ、俺が心配しても仕方ねえか。

「私は時雨を推薦します!」



そういえば・・・髪飾りを探してるだかだなんだか言ってたな・・・・・・なんだって・・・?


出雲・・・お前今なんて言った・・・?



「方城君ですね。他に意見のある人はいませんか?」



え?



「ないようですね。では学級代表は方城君に決まりです」


「ええ!?ちょっと待ってくださいよ!」


なんかいつの間にか話が進んでるんだけど!?


学級代表だと!?


何でそんな面倒くさいことを俺がやらなきゃいけねえんだ!?


「何ですか?」

「俺は納得してないっすよ!?」


「・・・文句があるんですか・・・?」


また睨み付けやがった・・・

だが、負けねえぞ・・・!


「あるでしょう!?何でそんな勝手に決められなきゃいけないんすか!?俺の意見は!?」

「じゃああなたは他にふさわしい人がいると言うんですか?」


ぐっ・・・


「い、いますよ・・・!」

「誰です?」





「・・・・・・し・・・標部とか・・・」





苦し紛れに何を言ってるんだ俺は・・・


「標部さん・・・ですか?」

「はあっ!?何であたしが!」



だよな・・・



「ほら・・・お前昨日俺を学園から追い出すとか言ってたじゃねえか・・・」

「それが何の関係があんのよ!?」



うぐっ・・・


「学級代表になっておけば・・・そういうこともやりやすいんじゃねえかなぁ・・・って・・・」

「はああ!?あんた訳分かんないだけど!!」


俺自身も訳わかんないことだよ・・・



「言っとくけど、あたしはそんなことやらないからね!!」



ぐうう・・・ここまでか・・・


「方城君、観念してください」

「・・・分かりました・・・」



ちくしょーーーーーーーーー!!!






昼休み



「くそ・・・何で俺が・・・」

「いいじゃんいいじゃん!学級代表ってすごいことだよ!」


・・・の野郎・・・



「元はと言えばお前のせいだろうが!!」

「いいじゃ~ん、もう決まっちゃんたんだし」



・・・



ん・・・?


あそこにいんのは・・・


「標部さんだね」


「・・・」


なんかキョロキョロしてるしソワソワしてる・・・


つまりなにかを探しているように見える。



「あいつ・・・今朝もソワソワしてたけど・・・やっぱり髪飾りの件なのか?」


「え?どういうこと?」

理解力ねえなおい・・・


「ほら、あいつ昨日髪飾り探してただろ?それがまだ見つかってねえんじゃねえか?」


「あ~、だからなんか探してるように見えるんだ~」


普通はすぐ分かるだろ・・・



・・・それにしても・・・昨日の夜から探してるのに、まだ見つからねえとは・・・



「時雨、助けてあげれば?」

「は?」


なに言い出すんだこいつは・・・


「なんか困ってる感じだし、一緒に探してあげればいいんだよ」

「いや、お前な・・・俺と標部は今超険悪な仲なんだぞ・・・?」


「それは時雨が余計なことばかり言うからじゃん」


う・・・


「それに標部さんは元々髪飾りを探して貰うために私達に話しかけたんだよ?」




・・・・・・




「時雨は優しいんだから、女の子が困ってたら助けてあげるのは当然だよね?」




・・・・・・




「わーったよ・・・」

仕方ねえ・・・


「さっすが時雨!」








「う~・・・どこいったのよ・・・」

「なあ」

「・・・なに・・・?」


そうにらむなっての・・・


「なんか探してるんだろ?」

「あんたには関係無いでしょ」



「髪飾りだっけか?」

「・・・」




「大切なものなんだろ?」

「・・・」

だんまりですか・・・


しゃあねえ・・・



「俺も手伝ってやるよ」

「・・・!?」


お、反応した。


「あんた・・・それ本気で言ってんの?」

「本気だが、それがどうした?」



「・・・何であたしを助けようとするのよ・・・」

「何でって・・・言われてもなあ・・・」



「昨日のこと、あんたは怒ってないの?」


質問ばっかりだな。


「昨日のことで俺が怒る要素があるのか?」

「だって・・・ちょっと言い過ぎたかなって・・・」


・・・意外だ・・・




「確かにお前口は悪いよな」

「な・・・!」




「それに高飛車だし、生意気だし、おまけに自己中だ」

「うう・・・!」



「でも、いいんじゃねえか?それも、お前らしくてよ」

「・・・あんた、昨日と言ってることが違うわよ・・・」


「お、そうか?じゃあ、昨日のは取り消しだ」

「適当じゃない・・・」


確かに適当だな。



「でも、それが俺らしさだ!」

「・・・」


「ってのはカッコつけすぎたな」






「お前の言う通り、俺は適当な奴だ。だけど、適当な奴は適当な奴なりに考えてんだ。これでもな」

「・・・」




「それと、昨日は俺も言い過ぎた。悪かった!」

「っ・・・!」


俺は心から謝った。



本当だぞ?



「・・・あ、あたしも・・・その・・・ごめん・・・なさい・・・」





おっし!仲直り完了!





「よし!じゃあこれで俺らは友達ダチになった訳だ!」

「え・・・」



何で不思議そうな顔をする?


「ちょっとちょっと時雨!私もー!」



あ、出雲。

すっかり忘れてた。



「私は天崎 出雲!よろしくね!」


「改めて・・・方城

時雨だ。よろしくな、標部 杏奈!」




俺は右手を差し出した。



「え・・・」


なんか戸惑ってんな。



「握手だよ、握手!」

「・・・」






SIDE 杏奈


友・・・達・・・



そういえば・・・あたしって・・・


友達・・・いなかったな・・・


パパは仕事で忙しくて・・・ちっとも遊んでくれなかった・・・


周りにいたのはいつも使用人ばかり・・・


学校とかでも・・・

あたし自身が友達になろうと思ってなかったから・・・



あたし・・・一人になってたんだ・・・



友達なんかいなくても平気って思ってたけど・・・知らず知らずの内に・・・寂しくなってたっけ・・・



だから・・・他人にきつくあたってばかりだったな・・・



でも・・・こんなあたしに・・・友達だって・・・言ってくれるんだ・・・




昨日は印象最悪だったのに・・・


人間って・・・分からないもんね・・・


「おいどうした?握手しないのか?」




・・・





仕方ないけど・・・初めての友達は・・・あんた・・・ううん・・・時雨でいいわ・・・






「標部 杏奈よ。こちらこそ、改めてよろしくね」






あたしは時雨の手を握り返した。





以前ここに掲載していた天崎出雲の人物紹介はキャラ図鑑の方へ移動させていただきました。


それでは次回予告です。


〈次回予告〉

標部は事情を話してくれた。

さて、犯人探しといくか!




次回 宝と捜索

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