ep3 特例とお昼
更新遅くなってすいません!第3話です!
「それでは今回の授業はこれでおしまいです」
午前の授業終了。そんな難しくなかったな。高校の内容ってこんなもんか?
さて、出雲のほうを見てみるか。
「・・・・・・」
・・・燃え尽きてる・・・
頭から煙が吹いているように見えるのは俺の気のせいか?
なんか憐れだから声かけてやるか。
俺は出雲の席の方に行き
「おい出雲。大丈夫か?」
「・・・・・・」
へんじがない ただのしかばねのようだ
少しふざけてみた。
てかこいつ本当に大丈夫か?
「おい?出雲?おーい!」
「・・・ぐすっ・・・」
おお、動いた。
「大丈夫かお前?」
「全然大丈夫じゃない・・・」
だろうな~・・・
「何であんなにむずかしいの!?鬼なの!?いじめなの!?」
いやいや・・・
「私に死ねって言ってるの!?」
「お前な・・・」
行き過ぎだろ・・・
つうかそんなに難しかったか?
「今『そんなに難しかったか?』って思ったでしょ!?」
何・・!?
こいつ・・・5年の間に読心術を身に付けたのか・・・!?
「言っとくけど読心術なんか身につけてないからね!?」
バカな・・・!?
また心を読んだのか・・・!?
「読んでないよ。なんとなくそう思っただけ」
それにしちゃあ当たり過ぎだろ・・・
「まあ・・・いいか・・・」
「とにかくさ!難し過ぎるよ!これじゃあ私卒業するまえに死んじゃうよ~!」
「ならもっと勉強すりゃあいいだろう」
「ぐ・・・」
おお、見事に黙った
「そ、それができたら苦労しないよ~!」
ああ・・・そう・・・
「よし!もういいや!忘れちゃおう!」
それでいいのか?
「いいの!」
また心を・・・
「そんな事より、時雨、お昼たべようよ~!」
あ、そういえば昼休みか今。
「学食があるから二人で一緒にたべよ?」
「ああ、別にいいぞ」
「やった~♪」
何でこんなに嬉しそうなんだ?
SIDE 出雲
やった~♪
時雨と一緒にご飯だ~♪
久しぶりだな~
二人で食べるのは。
『時雨~はい、あ~ん』
『あ~ん』
な~んてやっちゃったりして~!
キャ~~~!!
〈連絡します。1年1組 方城 時雨君、理事長室へ来てください〉
・・・え?
「なんの用件だ?まあいいか」
え・・・?
「悪い出雲。俺ちょっと行ってくるわ」
「あ・・・」
そう言って時雨は行っちゃった・・・
ご飯・・・一緒に・・・食べられると思ったのに・・・
『あ~ん』できると思ったのに・・・
理事長のバカ・・・
SIDE 時雨
理事長って最上階にあるのか・・・
ちなみに光天寺学園は6階建てだ。
さて、普通に立派そうな感じだが・・・
中はどうなってるのか・・・
俺は理事長室のドアをノックした。
〈入っていいのじゃー!〉
元気いいな・・・
「失礼しまっす」
う~わ・・・なんだこの空間・・・
お菓子のゴミがそこらじゅうに散乱してるし・・・
CDにDVD、それに漫画もあちこちに散らばってるよ・・・
汚な過ぎだろ・・・
呼び出すんなら少しくらい片付けとけよ・・・
「よーくきたのじゃ!」
ソファーに座ってるけど・・・なんかソファーがものすごくでかく見えるんだけど・・・
「呼び出したのはちょっと話があるからなのじゃ」
立つとさらに小さく見えるな・・・
140ないなこの高さじゃ・・・
「話ってなんすか?」
「簡単なことなのじゃ!」
内容は?
「ホント誰でも分かるのじゃ!」
で、内容は?
「ホントにホントに分かりやすいのじゃ!」
言えよ早く!
「方城、お前はほかのせいととは違うのは気付いてるのじゃ?」
他の生徒と・・・
「入学のことすか」
「そうなのじゃ!」
うわ、すっげえビシッと指差された。
「他のせいとはちゃんとにゅうがくしけんを受けたのに・・・お前だけ違ったのじゃ!」
「そうっすねいきなり入学許可通知きたし・・・」
それは確かに俺も気になるな。
「何故そうなのか、聞きたいのじゃ?」
「ああ、まあ・・・」
「いいのじゃ!教えてやるのじゃ!」
さっきからこの人上から目線過ぎじゃね・・・?
「お前は特例なのじゃ!」
特例・・・?
「どうして特例なんすか?」
「くじで決まったのじゃ!」
・・・・・・は?
「どういうことっすか、それ・・・?」
「どうもこうも、ただそれだけなのじゃ!敢えて言うならウチの気まぐれなのじゃ!」
・・・・・・
「アホかあああああああああ!!!」
「はにゃあ!?」
俺の声はきっと学園中に響いただろう。
「そんな大声で叫ばないでほしいのじゃ~・・・」
「これが叫ばずにいられるかあ!!」
「あう・・・」
「あんたバカか!?バカなのか!?くじで決めたってテキトウ過ぎだろ!!真面目に理事長やってんのか!?てか何であんたみたいな子供が理事長なんだよ!?普通あり得ないだろうが!?」
「そ・・・それもまた特例で・・・」
特例・・・?
「特例って言えばなんでも許されると思ってんのか!?ああ!?」
「あうう・・・」
「てかこの部屋汚な過ぎんだよ!!他人の事呼ぶんならもっと片付けとけ!!タコ!!」
「た・・・たこ・・・」
「なんか背小せえし!!変なしゃべり方だし!!上から目線だし!!ふざけんなあ!!このバカ理事長があ!!!」
言ってやったぜ・・・
言いたい事全部・・・
どうだこら!
「う・・・」
ん?なんか涙目に・・・
「うええええええええええええん!!」
あ・・・
泣いちった・・・
「そんなに言わなくてもぉ・・・そんなに言わなくてもぉ・・・!ふぇぇぇええええん・・・!」
あー・・・どうしたらいいんだこりゃ・・・
「理事長・・・?」
「うええええええええん!」
く・・・!
泣き止みそうにねえ・・・!
こうなったら・・・!
「理事長!」
「うええええええええん!!」
「オレンジジュースあげるから泣き止んでください!」
「・・・(ピタ)」
泣き止んだー!!
本当に聞くとは思わなかったー!!
「ホ・・・ホント・・・?」
・・・ごはっ・・・
シグレはたおれた
なんだこの涙目&上目遣いのコンボは・・・!?
俺はロリコンだったのか・・・!?
いや・・・これはロリコンじゃなくても・・・
こうかはばつぐんだ!!
「まあ・・・オレンジジュースくれるなら・・・許してやるのじゃ・・・!」
お、元に戻った。
まあとにかく泣き止んでくれて良かった・・・
「で、話はそれだけなんすか?」
「そ、そうなのじゃ!!」
「じゃ、俺戻るんで」
「お、オレンジジュースは・・・?」
・・・そんな不安そうな目で見るなああああ・・・!
それに涙目も禁止だあ!
「ちゃんと後でもってきますよ」
「・・・!」
そこで満面の笑みを浮かべるなあああああああああ!!!
SIDE 出雲
私は一人で焼き魚定食を食べていた
寂しいよ~・・・
一人のご飯は・・・
「よお、おそくなったな」
「はひゃあああああああああ!?」
「おい、いきなりでかい声出すなよ・・・」
え!?いつの間に時雨が!?
「焼き魚定食か。うまそうだな」
は!
これは・・・チャンス!?
「た、食べる・・・!?」
「へ?」
よ~し・・・!
「は・・・はい!あ~ん・・・!」
私は焼き魚をひとつまみ時雨の口元にもっていった。
「な・・・おいおい・・・はずかしくねえか・・・?」
「いいから!」
「じゃあ・・・あむ・・・」
やったーーーーーーーーーー!!!
『あ~ん』成功ーーーーーー!
は・・・!
し・・・しかもこれって・・・
か・・・かかかかか・・・間接キス・・・!?
あ・・・はわ・・・はわわわわ・・・!
「はにゃあ・・・」
「な・・・!?おい!大丈夫かよ!?おい!」
SIDE 時雨
出雲がいきなり気絶した。
何でだ・・・?
〈次回予告〉
部屋割りが決まったらしいな 俺の部屋は一体どこになるのか・・・
それにあのバカ姉と出雲が・・・
次回 部屋割りとメール
全く・・・いい加減仲良くなれっての・・・