ep2 再会と担任
第2話です。今回はちょっと短いです。
1年1組・・・ここか・・・
俺は1年1組の教室に来た。
おお、結構広いな。
机の数が32個ってことは、生徒人数も同じだな。
エアコンもあるし、薄型テレビもあるぞ・・・!?
ってか机よく見たらパソコン備え付けのシステムデスクじゃねえか!?
なんかお菓子も大量にあるし・・・
設備いいな・・・!
それで、俺の席は・・・ボードに書いてあるな。
え~と、あったあった。あそこか。
俺は右から三番目の一番前に座った。
・・・真ん中じゃねえか・・・
すごい目立つんだけど・・・
「あの人カッコいい~!」
「このクラスで良かった~!」
また視線が集まってるような・・・
何でだ?
(↑鈍い)
SIDE ???
うう・・・どうしよう・・・
(少女は迷っていた)
話しかけようかな・・・
でも・・・
うん・・・!
勇気出して・・・!
「ね、ねぇ・・・」
私は時雨に話しかけた。
SIDE 時雨
お?話しかけられた・・・って、朝会った奴じゃねえか。
・・・・・・ん!?
やっぱり・・・見たことある・・・
「あの・・・」
この声も聞き覚えがある・・・
「私の事・・・覚えてる・・・?」
・・・右目の下の泣き黒子・・・
「出雲・・・か・・・?」
「・・・!」
うお!?
何か顔がすげえ明るくなったぞ・・・?
SIDE 出雲
覚えててくれた・・・!
私の事、覚えててくれた・・・!
すごい嬉しい・・・!
SIDE 時雨
「その反応、やっぱり出雲なんだよな・・・・?」
「うん!」
わー・・・すっげえ嬉しそうだ・・・
でもまさか、出雲と会うとは・・・
5年ぶりか・・・?
「よく覚えてたね!」
「そりゃお前、そんな簡単に幼馴染みのことを忘れる訳ねえだろ?」
普通の事だろ?
「うん、うん!そうだね!」
何でこんなに嬉しそうなんだ?
「何あの子!?」
「抜け駆け!?」
いやいや・・・ちがうだろう・・・
「で、お前はこの学園を受験したのか?」
「うん!頑張って勉強したんだ!何回も死にそうになったけど・・・」
そういえば出雲は大の勉強嫌いだったな。
「時雨は頭良いからそこんところは楽勝だったよね?」
「いや、俺は受験してねえ」
事実だ。
「じゃあ何でここにいるの・・・!?」
最もな質問だな。
「いきなり入学許可通知が来た」
「え・・・?」
そして最もな反応だ。
5年前と変わらず分かりやすいなこいつは。
「・・・」
そんな「信じられない」みたいな顔されても困るんだが・・・
「時雨・・・」
なんか真剣な顔になったぞ・・・
「私気づいたよ・・・」「何をだ?」
「世界って平等じゃないね!」
うん・・・まあ、そうかもな・・・
そんな時にチャイムがなった。
「あ!もう席につかないと・・・」
動くの早っ!
HR
さあ、担任はどんな人だ?
俺がそんな事を思っていると教室のドアが開いた。
「皆さん席についてますか?」
意外と普通の人だな。見た目も「優しそうな先生」って感じだな。
「今日から1年間皆さんの担任を務めさせていただきます。空巻 菜奈です。」
ボードに名前が表示された。
「空巻 菜奈」・・・で、「からまき なな」ね・・・。
「1年間よろしくお願いします」
おお、お辞儀の仕方がものすごく深々としている・・・
ま、普通な先生で良かっ・・・
「あと、皆さんに一つお伝えしておきます。私の授業でなにか問題を起こしたら容赦なく血祭りにするので・・・」
・・・!?
「覚悟しておいてください」(笑顔で)
今の一言で教室が静まりかえったぞ・・・!?
やっぱり普通じゃねえ!
「天崎さん。言ったそばからボケっとしないでください。血祭りにしますよ?」
「す、すいません!」
出雲が注意されたか。なにボケっとしてたんだ・・・
そういえば出雲の苗字って「天崎」って言うんだっけな。軽く忘れてた。
「今日は特に連絡事項はありません。HRを終わります」
「時雨~!」
出雲が泣きついてきた。こいつは昔から俺になにかと引っ付いてくる。
何でだ?
(↑鈍い 本日2度目www)
「あの先生怖いよ~・・・」
気持ちはわかる。だが俺に何をしろと?
「うう~・・・」
涙目になってる・・・
「出雲」
「・・・何・・・?
」
「いい加減俺に抱き着くのはやめろ」
そう。出雲はさっきから俺に抱き着いている。
「何で・・・?」
「逆に何で俺に抱き着く?」
「・・・」
「何で黙るんだ?」
「うう~・・・」
なんか唸ってる・・・
「唐変木・・・」
唐変木・・・
何でだ?
(↑鈍過ぎ 本日3度め)
〈次回予告〉
休み時間に放送で呼び出された。
一体なんの用だ?
次回 特例とお昼