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方城時雨の奇妙でイカれた学園生活  作者: 水面出
序章 -始まるは、日常-
15/46

ep12 先輩と勧誘

更新遅れてすいません!何分テスト期間だったもので・・・


とにかく!第12話です!

今日は日曜日。


昨日は買い物に行ったから疲れた&財布大ダメージだ。


今日も買い物なんか行ったら一ヶ月はゲームや漫画を買えなくなる。つまり俺の生きる源を絶たれることと同じだ。


だから今日はゆっくりとしたいんだが・・・


そういう俺の願いを完全無視するするバカがいるんだよな・・・


「ねえ時雨ー、どっか遊びに行こうよー」


こんな風に・・・


なあ出雲、お前は幼なじみを少しはいたわってやるという気持ちはないのか?


「そうよ、どっか連れていきなさいよ」


バカは一人じゃなかったか・・・


昨日あれだけ俺の財布にダメージを与えておいてさらに追撃する気か?


弱ったところにとどめを刺そうってのか?


お前らは俺を殺す気なのか?


もしそうならお前らはどれだけ『非』人道的だ。


「昨日行ったろ。今日はなしだ」


『えーーーーー・・・』


ユニゾンで言うな。二人の力を合わせてもダメなものはダメだ。


「つまんなーい」


「あんたあたしに退屈な思いをさせろって言うの?」


いや、そんなことを言われも困るんだが?

俺の都合というものを少しは考えろよ。


「お前らそんなに言うなら二人で行ってくりゃあいいじゃねえか」


俺は正論を言った筈だ。


『それじゃ意味ない(よ/でしょ)!!』


なのに何故こんな答えが返ってくるんだ?

遊びに行くのになにも俺が行かなくてもいいだろう?


それともなんだ。そこまでして俺に金を使わせたいのか?

金をゲームと漫画ばっかに注ぎ込んでる俺があんまし強く言えるもんじゃねえけど、それは酷すぎだと思うぞ。


「じゃあ聞くが、どうして俺と行きたいんだ?」


こういう疑問は実際に聞くのが一番だ。


「そ、それは・・・」


「え・・・えーと・・・」


何故そこで言葉がつまる?

しかもちょっと顔が赤いのは何でだ?


「そ・・・その・・・あ、あんたの・・・ことを・・・」


「・・・!?(杏奈ちゃん、抜け駆け!?)」


俺のことを、なんだ?

それに何でこんなに顔が赤い?熱でもあるのか?


「その・・・う・・・ううぅ・・・。」


何か言うのなら早く言ってもらいてえんだが。


「・・・ああもう!!そんなのどうでもいいでしょ!?バカ!!」


ええええええええええ!?


自分から話そうとしといて何で怒るんですか!?

俺なんか悪いことしたか!?


あ・・・でも理由聞いたのは俺か。


それで怒ってるんだとしても・・・ちょっと言い過ぎじゃね?


「ふん!

(危なかったわ・・・!あたしからは言わないって決めてるのに・・・!時雨からよ・・・!絶対に時雨から『好き』って言わせてやるんだから・・・!)」



あらら、完全に機嫌悪くなっちまったよ。それでもどことなく顔が赤いように見えるのは俺の気のせいだろうか?


「ほ・・・

(良かったぁ・・・抜け駆けされなくて・・・。時雨に想いを伝えるのは私が先がいいもん・・・。)」



そして出雲の奴は何故かホッとしたような顔してるし・・・

なんか良いことでもあったのか?


「(・・・というか何で気付かないのかなぁ・・・。結構アプローチしてるのに・・・鈍いのは昔からだけど・・・いくらなんでも鈍すぎだよ・・・。ホント唐変木なんだから・・・)」


なんだ?今度は呆れたような顔をされたぞ?


「出雲、どうしてそんな顔で俺をみてるんだ?って・・・杏奈もかよ・・・。二人ともどうしたんだ?」


『・・・はぁ・・・』


ユニゾンため息!?


何故だ!?しかも息ぴったりだったぞ!?

俺が何をしたっていうんだよ・・・


本当・・・女ってのはよく分からねえ生き物だ・・・




そんな時、俺らの部屋のドアが開いた。

鍵かけてた筈なんだが・・・どうやって入った?


俺達が玄関の方へ行くと一人の女子生徒が悪戯っぽい笑顔で立っていた。


「方城時雨君ね?」


俺の名前を知ってるだと!?


・・・いや、そんなに驚く話でもないか。1年では見かけねえ顔だから、もしかして上級生か?だとしても何故ここに?

俺に何の用だ?てか誰だ?


「黙ってるってことは、間違いなさそうね」


「ああ」


間違ってはいねえよ、確かに。『時雨』なんて珍しい名前、滅多にいねえだろうからな。


「私は2年2組の学級代表、稲波瀬いなはぜ 水無月みなづき。よろしくね時雨君♪」


会っていきなりウィンクされるとは思わなかったぞ。てかこの人やっぱり2年、しかも学級代表か。まあそれはどうでもいいんだけどな。とりあえず聞いとくか。


「どうやってここへ入ったんすか?」


この部屋の鍵は一つしかねえ。それはもちろん俺が管理している。ちゃんと戸締まりもやってあった。なのに何でこの人は入れた?という至って当然な疑問だ。


「ピッキングしたの♪」


わーお、ちょっと予想外な答えが返ってきたぞ。ピッキングしたって?鍵を見た限りじゃこの扉の鍵穴はめちゃくちゃ複雑だと思うんだけど。それを開けたってのか?しかもピッキングしてる時の音が聞こえなかったぞ。無音でやったってのか?もしそうならこれは最早称賛に値するな。空き巣の達人になれるんじゃね?


「言っておくけど空き巣なんかならないわよ?」


ここにも読心術を会得している奴がいるとは・・・

いつも思うことだけどこの学園ってやっぱりおかしいよな。


「で、稲波瀬・・・先輩でしたっけ?俺に何の用っすか?」


そして最も聞かなければならない質問をした。さっさと終わらせてくれ。なぜだか知らんが、さっきから後ろに怖い視線を感じてるんだ。


「まあ大したことじゃないのよ。君に私の部活に入ってもらおうと思って♪」


部活?


あ、そういえばあるなこの学園にも。結構多かったよな。


まあ要するにこの人は部活勧誘に来たんだな。何で俺なのかは分からねえが。


「それで、部活ってどんな部活っすか?」


内容しだいでは入ってもいいな。中学では入ってなかったから、少し憧れの念もあるしな。


「楽園部っていうの♪」


・・・なんだそりゃ・・・


「楽園」って・・・何がどんな風に「楽園」なんだ。どんな活動するんだよ・・・


「活動内容は、皆でワイワイしたり、ゲームしたり、イチャイチャしたり、ムフフなことやったり、とにかくやりたいことが自由にできるの。ね、楽園みたいでしょ♪」


なるほど、つまりは自分たちの好きなことができるのか。ムフフなことは深く考えないようにしておくか。

俺的には最高だけど、そんな部活があっていいのか?部を創るには理事長の許可が必要なのに・・・いや、あの理事長ならテキトーにOK出しそうだ・・・


「入る?入るわよね?OK!入部決定♪」



・・・は?



「というより、もう時雨君の入部届け出しちゃってるんだけどね♪」



・・・は!?


ちょっと待て。この人何考えててんだ!?勝手に何やってんの!?人の意見無視どころか聞いてもいないんですけど!?


「ち、ちょっと待ってくれ!俺は入るなんて一言も言ってねえ!!」


いきなり入部とか訳わかんねえよ!?


「こらこら時雨君。年上には敬語を使いましょうね?」


話をそらしてんじゃねえよ!!


『あ、あの・・・!』


おお!出雲、杏奈!助けてくれるのか!?

ありがてぇ!この人を止めてくれ!


『(私/あたし)も入っていいですか・・・!?』


「全然OK!大歓迎よ♪」


止めるどころかさらに悪化させやがったー!!

何入るとか言ってんだよぉ!!余計に断りにくい状況になっちまったじゃねえか!!


「じゃあ詳しい話は明日するわね。じゃあね♪」

帰りやがった・・・

断る隙を作らせずに・・・

もう自分勝手ってレベルじゃねえぞこれ・・・


「時雨、一緒の部活だね♪

(これで時雨とイチャイチャできる♪)」


「あたしと同じ部活なんだから、幸せに思いなさい♪

(これであたしに惚れさせてあげるわ♪)」


こいつらもなんか嬉しそうだし・・・


俺には一生平穏な生活は来ないのか・・・?


だというのなら神よ・・・俺はあんたを恨んでやる・・・!




SIDE 水無月


勧誘成功♪これで部員が増えるわ♪


ああいうカッコいい子は、他に取られるまえに取っとかなくちゃね♪


でも間近で見ると本当にカッコいいわね・・・私とあろうものがちょっとドキッとしちゃったわ・・・


見た感じ性格は良さそうだし・・・もう二人の女の子から好かれてるのがその証拠ね。


私も混ざっちゃおうかな♪


なんてね♪


さあ、明日が楽しみだわ♪






〈次回予告〉


稲波瀬先輩に強制的に入部させられた楽園部。その実態は・・・



次回 部活とポーカー


あの人はどれだけ強いんだよ・・・



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